6問‐3路スイッチ:令和4年度(2022年度度)2電工候補問題解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 候補問題の第6問は、最難関の1つ。ここだけにしか登場しない「露出型コンセント」と「3路スイッチ」と、固有問題ばかりで、練習していないと100%落ちる。難関の本問の練習の仕方や、攻略、要領、手順を説述する。独学者向け。技能試験が本問だったとしても、きちんと練習していれば、合格はできる。

第6問は、最難関

 

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 令和4年度(2022年度度)の、第2種電気工事士の技能試験の「候補問題6」の独学者向けポイントを見ていきます。

 最初に大事なことを言うと、候補問題6は、「難関の部類」に入ります。

 本問には、上の画像を見てもらえばわかるように、「露出型コンセント」と「3路スイッチ」が固有部分です。

 技能試験の多くの作業は、“被っています”。たとえば、ランプレセプタクルや引っ掛けシーリング、コンセント等の作業は、候補問題で共通しています。んなもんで、ある問題で「それ」を組むことは、他の問題の練習にもなっているわけです。

 しかし、本問の固有部分は、他の候補問題では、まったく登場しません。

 このため、本問だけは、独自に、しっかり練習しておかないと、合格は覚束なくなります。

インデックス

  1. 複線図ポイント
  2. 難易度は「難」
  3. 難所:露出型コンセント
  4. 3路スイッチ攻略
  5. テキストのまんまを、憶える
  6. 練習回数は無制限
  7. 接続は指差し確認
  8. リングスリーブ
  9. その他の部分
  10. 【重要】わざと間違える‐ミス対策
  11. 独学向け教材

複線図のポイント

 

 まず、『欠陥ポイント』から見ていきます。

 三路スイッチの電源側(右の方)ですが、「0」には、「黒」を接続します。

 例年、問題文にて、このように指示されるので、必ず、守ってください。でないと、即落ちです。

 さて、もう一方の左の三路スイッチですが、これは、別段、「0」を「黒」に繋げる必要はありません。

 とはいえ、本試験では、何でも『確定』しておく方が賢明です。

 「0は黒」とする方が憶えやすいので、左の方も、「0」を「黒」で接続しましょう。

 さて、本問には、恒例の「色指定なし」があります。

 しかし、先に見たように、『確定』しておく方が、ゼッタイに混乱しません。んなもんで…、

 スイッチ1は、「赤(左)・赤(3心)・赤(右)」にする…

 スイッチ3は、「白(左)・黒(3心)・白(右)」にする…

 …といったように、練習時から、何色を繋げるか、決めておきましょう。

 三路スイッチは、独特のものがあるので、テキストのやり方を、丸ごと覚えるのが「一手」としかいいようがないです。

 さて、三路スイッチ以外の複線図は、基本的なものばかりなので、苦労はないはずです。

 ところで、全「複線図」は、「複線図インデックス」にあります。出先で練習したい人は、参考にしてください。

難易度は「難」

 

 ポイントと固有部分は、上記の画像のようになっています。

 先述したように、「露出型コンセント」と「3路スイッチ」といった「難易度の高い」論点で構成されています。

 「難関」であることを意識して、何回も何回も練習して、身体に憶えこませましょう。「第6問は最大の山場」と認識しておいてください。

 本ページを「ブックマーク」にでも入れておいて、出先や、配偶者がリビングにいるときに、チェックしてみてください。

難所:露出型コンセント

 露出型コンセント

 「露出型コンセント」は、本問しか登場しないため、致命的に練習量が不足する器具となっています。

 一口で言えば、当該「露出型コンセント」は、費用対効果が悪いのです。

 引っ掛けシーリングやランプレセプタクルなどは、大半の候補問題で出るので、個別的な練習はいらないのです。

 しかし、当該器具は、ここだけしか出ないため、「独自の課題」として、練習しておく必要があります。

 また、当該器具は、絶妙に寸法の取り方が異なっているので、ことさらに「独自の練習」が不可欠です。

 なお、当該露出型コンセントは、『欠陥が5つ』も取られるところであり、下手をすれば、ここで即落ちします。

 (採点者は、いの1に、露出型コンセントをチェックするはずです。なぜなら、ここでダメだったら残りを採点しなくていいからです。)

 本問の「露出型コンセント」は、たかがコンセントではなく、命取りのコンセントです。

 練習不足のまま、本試験に臨むと、その勝手の違いから、かなり手間取ります。

 本試験は「40分」しかないため、「手間取り」は、即、命取りです。作業が押して見直し時間がなくなれば、“超”赤信号です。

 こんな次第で、「露出型コンセント」は、厄介な論点です。

 暇を見つけたら「露出型コンセント」を練習して、「不安ゼロ」状態にまで、自分を持っていってください。

 少なくとも、「最低3回」は、使用済みケーブルで練習しておきます。不安があるなら、10回・20回と練習しましょう。わたしはそのくらいやりました。

3路スイッチ攻略

 次に、これまた難所の『3路スイッチ』です。

 本作業も、作業に習熟していないと、必ず間違えるので、練習あるのみです。

 3路スイッチの攻略で大事なことは、『複線図が完璧に書けるようになっておく』ことです。

 複線図が不安だと、いざ接続やいざ結線となった時に、異様に焦ります。手が震えます。

 (ここでいいはず・・・だけど・・・)といった、あやふやな状態では、接続を『100%』間違えます。

 まず、「複線図」を、“自信”を持って書けるまで、書きまくります。回数は無制限です。できるまで、です。

 反対に言うと、複線図を自信を持って書けないなら、回路を組まなくていいです。工具も持たなくていいです。

 複線図がダメだと、全部ダメです。

 兎にも角にも、テキストを見て、複線図を鉄壁にします。

テキストのまんまを、憶える

 3路スイッチの複線図で厄介なところは、「アバウト」なところです。

 3路スイッチの「0番」は「黒」と決まっているのですが、それ以外は、「白でも赤でもいい」のです。

 どう繋げてもいいので、一見すると楽なのですが、「本試験」という緊張するときだと、意外に神経質になって、(アレ、これでよかったけ?)といった感じに、不安になってしまうのです。

 この種の不安をなくすには、ガチガチにテキストの“真似”をすることです。

 テキストのお手本をガン見して、まずは、そっくりそのままを憶えましょう。

 んで、テキストのお手本どおりに組めるようになって、自信が付いてから、『自分流』に変えて行けばいいです。

 とにかく、最初は、「テキストそのまんま」を憶えて、その通りに組めるようになりましょう。

 正直、アレコレ考えるより、お手本を丸暗記する方が手が早く動きます。

練習回数は無制限

 当該候補問題ですが、一度、ぜんぶを組んだら、それ以降は、すべてを組み立てる必要はありません。

 毎回毎回、全組をするのは時間の無駄です。

 本問の練習は、最も致命的な「3路スイッチ」と「露出型コンセント」の2つの練習で十分です。

 回数は『無制限』です。とにかく、できるようになるまで、使用済みケーブルで練習してください。

 慣れてくると、「3路スイッチ」は5分強で組めます。「露出型コンセント」は3~4分で作れるようになります。時間はそう食わないので、何回も何回も、徹底して、身体に憶えこませてください。

 特に、三路スイッチは、何も見なくても組めるくらいに、頭よりも先に手が動くくらいに、なっておくのが無難です。

接続は指差し確認

 さて、接続ですが、3路スイッチというややこしい部分があるので、文系ド素人最強の技「指差し確認」が必須です。

 接続の際は…、

 複線図の接続しようとする箇所を、(これとこれをつなぐ、よろしいか?)といった感じで指でなぞり…、

 次に、ケーブルの線と線とを指差しして…、

 「スイッチの○色の電線→真ん中3心ケーブルの○色電線、ヨシッ!」と確かめて…、

 さらにもう1度、指差し確認をして、合計2回確認してから、リングなりコネクタなりで、ガッチャンコと接続します。

 こうすると、接続ミスを根絶できます。

 なお、指差し確認を2回しても、ほとんどの練習では時間が余ったので、時間のロスにはならないはずです。

 3路スイッチで失敗をしたことのある人は、ぜひ、「指差し確認」を導入してみてください。

その他の箇所

 「3路スイッチ」と「露出型コンセント」以外は、ふつうなので、問題はないかと思います。

 ただ、「引掛けシーリング」ですが、これは「改定事項」となっています。大丈夫だとは思いますが、「電気工事士技能試験の概要と注意すべきポイントの2019年度1月の改定について」方を、一読願います。

 あと、「施工省略」のところも、ちょっとだけ注意しておきます。

 テキストの指示通りの「施工省略」作業を徹底してください。

 てきとーにやっていると、本試験の最中に(アレ、施工省略ってどうしてたっけ?!)と、軽くパニックに陥ります。

リングスリーブ

 リングスリーブは、「小」を使うはずです。

 1種類しかないので、迷うことはないでしょうが、怖いのは、“刻印ミス”です。

 電線を接続するときは、必ず、リングスリーブの大きさと刻印(圧着マーク)を「指差し確認」して、さらに「もう一度、指差し確認」をして、ガチャンと接続します。

 というのも、『リングスリーブを間違うと、その修正がクソ面倒だから』です。

 間違った接続部分を切り取り、新たにケーブルの外装を剥いで、電線の被膜を取るという“時間ロス”の権化です。

 おおむね3分は、下手をすると5分は時間を取られます。

 本試験は『40分』ですので、当該ミスが、いかに危ないか、お分かりかと思います。

 指差し確認の時間は、間違ったことを考えれば、『絶対に、あり』です。

【重要】わざと間違える‐ミス対策

 本試験では、練習時には予想もしない『ミス』をします。

 よって、練習のときから、「ミス」に備えておきましょう。

 候補問題を組み終わって、採点(欠陥のチェック)が済んだら、回路をそのまま捨てるのではなくて、以下の箇所を、仮にミスったとして、再施行してみてください。

 当該再施行の際は、ストップウオッチで、時間を計ります。

 1つの「ミス」をカバーするのに、どれだけ時間を食うか、肌で体感しておきましょう。

 さて、へんな言い方ですが、本問で、「間違っておくとよい」のは…、

 

 …赤丸の「露出形コンセント」のところです。

 まず、釘を刺しておきますが、本問は、「三路スイッチ」なわけですが、ここは、「ミス」を絶対にしなくなるまで練習しておいてください。

 本番で、三路スイッチ部分を間違えたら、カバーできないと思って、練習しましょう。

 さて、話を「露出形コンセント」に戻すと、ここは、練習量の不足から、「ミス」が起きやすいところです。

 よって、「ケーブルが台座の下からはいってない」ミスを再現して、修正作業をしてください。

 止めた2つのねじを緩め、輪作り部分を取り出し、再接続しましょう。

 単にこれだけの作業でも、そこそこ時間を食います。

 本試験では、手が震えるはずです。ミスの怖さを、肝に銘じておきましょう。

 当該「露出形コンセント」も、油断せず練習しておきましょう。

独学向け教材

 最後に、技能試験の教材については「第2種電気工事士・技能試験のテキスト・教材・工具」に述べています。

 

 ところで、文系ド素人にとって、技能の練習時にあると便利なものは、以下のとおり、です。

 「ホーザン 合格クリップ」や、

 「ホーザン 合格ゲージ P-925」や、

 「ホーザン 合格配線チェッカー Z-22」です。

 絶対に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。

令和4年度 技能・候補問題

 まとめ・難易度・順番

 複線図インデックス

 1問:位置表示灯

 2問:確認表示灯(常時点灯)

 3問:タイムスイッチ(TS)

 4問:三相3線式200V

 5問:20A 250Vコンセント

 6問:3路スイッチ

 7問:4路スイッチ

 8問:リモコンリレー

 9問:EET

 10問:確認表示灯(同時点滅)

 11問:ねじなし管

 12問:PF管

 13問:自動点滅器(A)

PDFや動画の閲覧

 

 PDFや動画の閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

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技能試験の注意やヒント

 本試験での注意やヒント、コツは、以下のページです。読んでおくと、多少は有利になるかと思います。

 まず、問題文についでです。

 だいたいは「テキストどおり」なのですが、ごく稀に、テキストの指示とは少し変った出題も予想されます。

 「問題文は命取り‐絶対的注意事項」で、問題文を読むクセをつけておきましょう。

 次に、作業のヒントとして、「電源線で準備運動‐こころとゆびを慣らす」をば、お目汚しください。

 当方は、準備運動として、「まずは最初に電源線」をお勧めします。

第2種電気工事士のこまごましたもの

 「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。

 先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。

 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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