候補問題の第4問は、ぱっと見で、固有部分の「三相3線式200V」のところが難しそうだが、難易度は「ふつう」。「配線用遮断機」と「漏電遮断機」は端子台で代用。最終的な組み上げが面倒なくらいで、受かる問題である。本問の練習の仕方や、攻略、要領、手順を説述する。独学者向け。技能試験が本問だったら、確実に合格したい。
(クリックして拡大。)
令和4年度(2022年度度)の、第2種電気工事士の技能試験の「候補問題4」の独学者向けポイントを見ていきます。
候補問題4は、上の画像を見てもらえばわかるように、「三相3線式200V」が固有部分です。
とはいえ、ここは、“普通に組むだけで、独特の作業はなく”、ほとんど問題はありません。
次に、「配線用遮断機」と「漏電遮断機」ですが、ここは端子台で代用するので、カンタンです。要は、「端子台に、電線をねじ止めするだけ」だからです。
本問は、先に述べたように、「受かる問題」です。
きちんと練習していれば、まず合格するはずです。
複線図ですが、特に、これといって難しいところはありません。
唯一の注意点は、三相電源の色指定です。
問題文で指定された色で、複線図を書いてください。
ところで、全「複線図」は、「複線図インデックス」にあります。出先で練習したい人は、参考にしてください。
ポイントや注意事項は、上記画像のとおりです。
基本的には、カンタンなのですが、「最後の合体」は、ゴチャゴチャするので、慎重に作業してください。
本問で最も怖いのは、ケアレスミスです。
受かる問題だからこそ、慎重に、丁寧に作業をしてください。
では、本問のメイン作業である、「端子台」から、見ていきましょう。
本問では、おそらく、「配線用遮断機」と「漏電遮断機」が、1つの端子台で代用されるはずです。
試験で配布される端子台には、問題の「施工条件」で指示される、記号なり数字なりアルファベットが記載されています。
ここが『肝』なので、端子台の記号(数字・アルファベット)と、該当するケーブルとを、取り違えないよう、慎重に接続します。
間違えると、倍の時間をかけて直す羽目となります。
一度、練習時に、意図的に間違えて接続してみてください。そして、修正作業をしてみてください。いかに時間を食うか、体感できるはずです。
ド素人文系の最強のテクニック『指差し確認』を、2回した後で、接続することを推奨します。
また、端子台への接続も、注意が必要です。
端子台は、『欠陥』ポイントであり、ねじ止めが皮膜を噛んでいる、被膜を剥き過ぎている(電線が5ミリ以上、はみ出ている)と、即落ちです。
このため、端子台には、“独自の練習”が必要となります。
晩酌をしながらでもいいので、使用済みケーブルで、正確かつ確実に、端子台へ接続できるよう、何回も練習しておきましょう。酔ってできるくらいでちょうど良いです。
画像で言うように、5回は、使用済みケーブルで練習しておくと、まず、間違えなくなるでしょう。
本問のポイントは、「2つに分けて考える」です。
いっしょくたに考えるのではなく、画像のように、①と②で切り分けて捉えます。
「2つに分けて」考えると、余計なことに気を使わずに済み、精神的に楽になります。
①の右側のスイッチ等作業は、“普通”です。他の候補問題の練習を通じて何度もやる作業なので、問題ではないです。
ここでとちるようなら、もっと練習をする必要があります。正直、やばいです。朝のお勤めと夜のお勤めをやめて、練習してください。
②の作業は、最初は、モーターやアースの表記があるので怖気立ちますが、作業自体は全然問題ではなく、見掛け倒しです。
というのも、問題文の指示通りに、接続するだけだからです。
ド素人文系の最強のテクニック『指差し確認』を駆使して、1本1本組む度に、「○○と○○、×色、ヨシッ!」ってな感じで進めていけば、まず、間違うことはありません。
やり方はいろいろありますが、先に①と②の部分を作って、最後に両者を端子台で合体させるのが、穏当なやり方です。
まず、深呼吸です。
全体的に“大きい”ので、組む際は、何かをする度に、カチャカチャ音がして、イラつきます。また、ケーブルはそこそこ硬いので、思ったように、作業ができないです。
慌てていると、接続部分がずれてイラっとしたり、果てには電線が抜けたりと、精神的に“ムカッ”とします。
こうなると、ケアレスミスの温床となるので、深呼吸を1つ入れます。
深呼吸をして、ゆっくり、ゆったりと、組み上げてください。
なお、最後の組み上げに手を焼く人は、思い切って、各部分につながるケーブルを、“ぐいっ”と、90度くらい、折り曲げてください。
こうすると、部品同士が干渉しないので、格段に組みやすくなります。もちろん、後で元に戻してください。
リングスリーブは、「中」と「小」を使うはずです。
刻印は、「中」と「小」と「□(極小)」の3つがあります。
刻印が3つもあるので、格段に、間違えやすくなっています。
電線を接続するときは、必ず、リングスリーブの大きさを「指差し確認」して、さらに、刻印(圧着マーク)が正しいかどうかを「指差し確認」し…、
ほいで、もう一度だけ、リングスリーブの大きさと刻印(圧着マーク)を「指差し確認」して、「よしっ!」となったら、ガチャンと接続します。
リングスリーブを間違うと、その修正がクソ面倒です。
間違った接続部分を切り取り、ケーブルの外装を剥いで、電線の被膜を取るという“時間ロス”の権化です。
おおむね3分は、下手をすると5分は時間を取られます。
本試験は『40分』ですので、当該ミスが、いかに危ないか、お分かりかと思います。
指差し確認の時間は、間違ったことを考えれば、『絶対に、あり』です。
本試験では、試験の最後の最後で、必ず端子台のねじをもう一度締めてください。
くっと、ドライバーを挿して回すだけでいいです。
というのも、見直しのときに、ケーブルの皮膜が食い込んでいたり、または、露出が長すぎたりで、『微調整』をする可能性が大だからです。
この際、ねじを緩めて微調整するのですが、その際、100%ねじを締め忘れる!と思っていてください。
ねじの締め忘れは、『欠陥』で即落ちです。
最後の最後に、ぎゅっぎゅと、念のため、ねじを締め直しましょう。
1個くらい、締め切っていないものが、あるはずです。
「引掛けシーリング」ですが、これは「改定事項」となっています。大丈夫だとは思いますが、「電気工事士技能試験の概要と注意すべきポイントの2019年度1月の改定について」方を、一読願います。
本試験では、練習時には予想もしない『ミス』をします。
よって、練習のときから、「ミス」に備えておきましょう。
候補問題を組み終わって、採点(欠陥のチェック)が済んだら、回路をそのまま捨てるのではなくて、以下の箇所を、仮にミスったとして、再施行してみてください。
当該再施行の際は、ストップウオッチで、時間を計ります。
1つの「ミス」をカバーするのに、どれだけ時間を食うか、肌で体感しておきましょう。
さて、へんな言い方ですが、本問で、「間違っておくとよい」のは…、
…複線図の赤丸のところの「B(配線用遮断器)とBE(漏電遮断器)」です。
ここは、最後の合体の際の振動で、電線がずれたり外れたりします。
よって、「電線が1本外れた」と仮定して、わざと、電線を1本、端子台から外してください。
修正作業は、単に、付け直すだけなので、カンタンです。
しかし、忘れてならないのは、「ねじの増し締め」です。
作業した「ねじ」のみならず、他のの「ねじ」も、“くっ”と軽くでよいので、ドライバで増し締めしましょう。
『最後は、増し締め』を、癖にしましょう。
最後に、技能試験の教材については「第2種電気工事士・技能試験のテキスト・教材・工具」に述べています。
ところで、文系ド素人にとって、技能の練習時にあると便利なものは、以下のとおり、です。
「ホーザン 合格クリップ」や、
「ホーザン 合格ゲージ P-925」や、
「ホーザン 合格配線チェッカー Z-22」です。
絶対に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。
PDFや動画の閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。
手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。
受験が終わっても、危険物や消防設備士等の過去問演習で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。
本試験での注意やヒント、コツは、以下のページです。読んでおくと、多少は有利になるかと思います。
まず、問題文についでです。
だいたいは「テキストどおり」なのですが、ごく稀に、テキストの指示とは少し変った出題も予想されます。
「問題文は命取り‐絶対的注意事項」で、問題文を読むクセをつけておきましょう。
次に、作業のヒントとして、「電源線で準備運動‐こころとゆびを慣らす」をば、お目汚しください。
当方は、準備運動として、「まずは最初に電源線」をお勧めします。
「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。
先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。
第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。
★みんなとシェアする