結論から言うと、筆記試験の勉強時間は、「2ヶ月から3ヶ月」です。技能試験は、「1ヶ月から2ヶ月」を見ておきます。
『合格する』ことだけを考えれば、筆記試験の勉強時間は、「2ヶ月から3ヶ月」を見ておけば、合格点を確保できます。
ですから、第2種電気工事士の受験を申し込んでから、手を付け始めても、間に合うという寸法です。
こんな短い期間でいいのか?とか、オレは電気なぞ知らない!、電気は苦手だからもっと要るかも?、と思われるかもしれません。
でも、受かることだけ考えれば、「2ヶ月から3ヶ月」あれば、“合格点は確保”できるのです。
合格ラインは、おおむね「6割」です。ですから、50問中30問(100点満点中60点)を取ればよい計算となります。
で、当該60点なのですが、電気工事用の工具や器具・部品名を憶えたり、技能試験及び実務では絶対に必要になる配線図や図記号を憶えたら、46点ちかくを獲得できるのです。
で、工事のための法規制も“知っておかない”といけないので、これらの法規制を勉強しますと、だいたい合格ラインを超えるという塩梅です。
第2種電気工事士試験で、憶えておいてもいいのは、『難しいところはできなくてもよい』ということ。
具体的に言うと、「電気理論」「配線理論」「配線設計」「電気工事」は、できなくても構わないのです。
参考:「オームの法則も知らないやつに」
第2種電気工事士の筆記試験は、「実際の電気工事で、本当に知っておかないといけない最低限度のこと」を習得すれば通ります。
ですから、そんなに多くの時間が必要になるわけではないのでした。「2ヶ月から3ヶ月」で穏当にいけます。
筆記試験の勉強時間は、平日1日あたり「最低30分~1時間」を確保しましょう。
で、土曜・日曜・祝日で、テキストをじっくり読んだり、わからない問題を解き直したりして、1時間以上の勉強を、興が乗れば2時間・3時間の勉強をすれば、必要かつ十分です。
基本的にわたしは、片道25分(往復50分)の通勤電車が勉強時間でした。
当該通勤時間で、テキストを読んだり過去問を解いたりして、筆記は通りました。ド文系ながら点数は「84点(42問正解)」でした。
なお、人身事故で止まった電車の中で、3時間ほど過去問を解いたのが、いちばん長い勉強時間でした。
ま、第2種電気工事士の筆記には、ロスのない勉強のやり方があるので、詳しくは「文系のための第2種電気工事士-筆記試験」をばご参考ください。
技能試験は「1ヶ月から2ヶ月」が試験勉強時間です。
ですから、筆記試験に合格してから、つまり、筆記の合格証と技能の受験票が届いてから、勉強を始めても間に合います。
まあ、不安な人は、筆記試験直後から、「複線図を書く練習」をしておくといいでしょう。
「1ヶ月から2ヶ月」でもよいのは、技能試験の性質からです。
技能試験の勉強自体は、『単純』なのです。
ケーブルを切ったり付けたり剥がしたりという、単純な作業が続きます。単純作業なので、練習すればするほど、上達はします。
しかし、上達はすぐでも、すぐに頭打ちするのです。
忘れないでください。技能試験は、記憶や知識を問うのではなく、「正確な作業ができるかどうか」を調べています。
単純作業が多い技能試験の勉強は、上達して作業に慣れれば慣れるほど、「慣れによる不注意」が生じるために、反対に落ちやすくなります。
肝に銘じておきましょう。技能試験は、『欠陥』が1つでもあれば、不合格となる試験であることを。作業が早くても、不注意な施工では落ちるんです。
単純作業の多い技能試験の勉強は、終盤になればなるほど、どうしても「慣れて」、「だれ」てしまい、正確さに欠けた作業になりかねません。単純作業ゆえの、不注意ミスや凡ミスが頻出します。
このため、「1ヶ月から2ヶ月」以上の長い時間を取ったとしても、言うほど、合格に貢献しないのです。
わたし個人の失敗談は、「文系のための第2種電気工事士-技能試験・練習ミス編」にまとめているのですが、本試験日が近づけば近づくほど、不注意によるミスや無意識での凡ミスが多発しました。で、本試験でも、「結線ミス」をして慌てて修正して、首の皮一枚で受かった塩梅です。
適度な緊張感を持ちながら、技能試験の諸作業ができるのは、穏当に「1ヶ月から2ヶ月」くらいです。
1ヶ月から2ヶ月で合格できるよう、がんばりましょう!
技能試験は、最初の方は、「候補問題1問につき1時間から2時間」は必要です。
慣れない諸作業に加えて、テキストやDVDを見て、作業の修正点や間違った点を復習したりするので、全部で1時間~2時間はかかります。
でも、時間をそんなに食うのは、最初のうちだけです。
試験勉強の序盤では、『今がいちばんきついとき』と思って耐えてください。
取り合えず1週したら、峠を越えた感じになって、すらすらっと「30分」で解けるようになるはずです。
こうなってから、各候補問題の固有部分のみを練習したり、苦手な作業、たとえば、輪作りやアウトレットボックスの接地線の取り付けなどを、重点的に練習すればいいかと思います。
参考:技能試験・練習編‐2.各候補問題の固有部分を練習する。
こうすると、仕事で疲れていて短い時間しか取れなくても、合格に貢献する十分な試験対策となるはずです。
なお、技能試験の勉強時間を短縮するには、「VVFストリッパ」が絶対に必要です。
電工ナイフは慣れるまでに、“かなり”時間がかかります。心底、ド素人に電工ナイフは推奨できません。
お金で時間が買える稀有な例が「VVFストリッパ」です。
「技能試験の独学用テキスト・教材・工具」でも述べていますが、必ず「VVFストリッパ」を使用してください。
数千円を惜しんで不合格になるリスクを上げて、来年受験のリスクを増やすのは、愚かです。
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