第2種電気工事士の技能試験で持ち込める物と、持ち込めない物を説述しています。令和5年度(2023年度)対応。独学だと、こういう小物の扱いが不安になりますが、本ページで述べることに気をつければ、技能の本試験では、支障がないはずです。また、忘れ物予防のため、末尾に「持っていくものチェックリスト」を掲載しています。
以下に、令和5年度(2023年度)の技能試験に、持込可・不可のものを挙げます。
末尾に、直前チェックリストがあるので、「お気に入り」にでも入れておいて、本試験の前日に活用してください。
まずもって、数の少ない「持ち込み不可」のものから見ていきましょう。
持ち込むと試験官に注意され、最悪、受験できなくなる物は…、
…となっています。
まず、「回路計(テスター)等の計測機器」ですが、持ち込みは、一切、認められていません。
接続が正しいかどうかを試したいところですが、持ち込み不可です。
まあ、技能試験の机は“けっこう狭い”ので、置くスペースもありません。
なお、「計測機器」がダメなので、当然、検電器などもダメです。持っていかないようにしましょう。
「リングスリーブ・差込型コネクタ」といった接続材料は、持ち込み不可です。
願書には、「技能試験では、支給材料以外の材料の使用はできません。」とあるので、勝手に持ち込むことはできません。
しかし、です。安心してください。
本試験では、先のリングスリーブ・差込型コネクタは、“試験中であっても”、申し出れば、追加してもらえます。
人間、誰しもミスがあるもの。
試験でも、リングスリーブ・差込型コネクタといった小さいものを、失くしたり壊したりすることを想定しています。
んなもんで、わざわざ、リングスリーブ・差込型コネクタを、自分で持っていく必要はありません。
結論から言うと、ケーブルは、持ち込みが不可なうえ、追加支給もされないので、扱いには注意、といった寸法です。
正確な採寸も、「採点基準」の1つのため、予備ケーブルの持ち込みは不可で、追加支給もありません。
つまり、ケーブルは、採寸を間違えて、切断の長さを間違えると、“危機的”な状況になります。
慎重に切断してください。
とはいえ、テキスト・DVDに従って、練習してきたなら、まず、切断ミスは起きません。
ところで、寸法ですが、そう神経質になる必要はありません。
ケーブルの長さは、問題の指示よりも『余裕』があって、「-50%」までなら、OKです。
つまり、採寸が「200mm」となっている場合、「100mm」のケーブルならOKで、「75mm」だと不合格となります。
また、極端に長くならない限り、大丈夫です。
わたしが技能を受けたときに、周りを見回したら、“ケーブルちょっと長いかも?!”と思いましたが、無事、受かっていました。
「白紙」とは、そのまんま、「白い紙」で、A4等のコピー用紙を指します。
カンニング予防のため、複線図用の「白紙」を持ち込むことができません。
本試験では、複線図は、問題用紙の余白部分に書くところがあるので、そこを利用します。
個人的には、本試験時には、問題用紙の余白で、十分に事が足りました。
よほど大きく書く人以外は、深く考えなくてよいでしょう。
技能試験では、電動工具を、使用することができません。
当該電動工具には、電動ドライバ・家庭用電気ドライバ・インパクトドライバなどが該当します。
技能で使うと、「失格」となるので、注意してください。
なお、公式のPDFによると、「試験を厳正かつ公正に実施する観点から、電動機能をOFFにして利用する場合でも、使用できません。」とあります。
こうした次第なので、電動工具そのものを、試験会場にもっていかないようにしましょう。
まあ、端的に言えば、「技能試験の教材」で紹介した工具だけを持っていけばいいってな塩梅です。
技能試験に持ち込んでもよいのは…、
…となっています。
まず、【超必須】の指定工具ですが、これは、「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」を使っているなら、問題ないでしょう。
HOZANは、電気工事の専門メーカーなので、不可なわけがないです。
しかし、自分とこの工具を持っていく人は、「ペンチ、ドライバ(プラス、マイナス)、電工ナイフ、スケール(定規)、ウォータポンププライヤ、及びリングスリーブ用圧着工具」と指示されているんで、これで揃えてください。
繰り返しますが、「電動工具」は、一切ダメです。職人の人は、気をつけて下さい。
なお、「リングスリーブ用圧着工具」は、JISの「屋内配線用電線接続工具・手動片手式工具・リングスリーブ用(JIS C 9711:1982・1990・1997)の規格のもの(握り部分の色が黄色のもの)」です。
工具がOKかどうか、チェックしてください。
まあでも、先の「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」を使っていれば、問題ないです。
まず、技能試験で必須なのは、「えんぴつ・シャーペン、けしごむ」と「時計」です。
「えんぴつ・シャーペン」は、受験票等の記入に使用します。
受験票等には、ボールペンを使用できないことがあるので、えんぴつ・シャーペンで行ないます。けしごむは、訂正用です。
「時計」は、言うまでもなく、時間を計るためです。
技能試験は、かなり時間が限られているので、作業がきちんと進んでいるかどうか、必ず、時間を計測しながら、作業をしなくてはなりません。
また、試験会場の部屋には、“時計のない部屋”もあるのです。
もし、部屋に時計がないと、時間が測れないため、かなり苦戦します。
「時計」は、必須なので、もし忘れたら、即、コンビニや100円ショップで買いましょう。
なお、置き時計や目覚まし時計といった大きな時計でも可能です。
ただし、技能試験を受ける机は狭いことが多く、大きな時計だと場所を食ってイライラするので、極力、腕時計がよいでしょう。
ところで、願書にあるように、『電卓機能、通信機能をもつもの、アラームなど音がでるものは使用できません」ので、注意してください。
なお、スマホの時計機能は、不正の可能性があるので、使えない可能性が「大」です。おとなしく、腕時計にしましょう。
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言うまでもありませんが、時計のアラーム機能はオフにしておきます。オンにしていると、不正扱いされても文句が言えません。
個人的に、必ず持って行きたいのが、タオルとバンドエイドです。
上期の技能試験は、「7月」なうえ、試験会場はむさいおっさんが寿司詰めのため、かなり暑く、かなり汗をかきます。
また、緊張するためか、“手”にも、じとっと汗をかきます。
汗拭き用に、タオルは持っていくべき重要なものとなっています。
また、「逆」のケースで、空調が効き過ぎて寒いことも考えられます。
あなたの席だけ、ガンガンに冷たい風が直撃することがあり、こうなると、寒くて頭が動かなくなります。
この場合に、タオル1枚あると、頭や首に巻いて、寒さを凌ぐことができます。
最近は、空調を強めにするところが多いので、“防寒具として、タオルを1枚、入れておくべきです。
なお、女性や冷え性の人は、先のクーラーの効き過ぎに備え、パーカー等の長袖を持っておくと、『転ばぬ先の杖』です。
ところで、下期の技能試験は、「12月」ですが、たとえ、冬真っ最中とはいえ、室内がおっさんの熱気でいっぱいで、汗を掻く可能性が大です。
しかも、空調をガンガン効かせるところもあり、大汗の危険があります。
よって、冬でも、汗拭き用タオルを、持っていくべきです。
次に「バンドエイド」ですが、これは、「止血用」です。
試験では、そう出血する事はありませんが、念のため、2~3つ、持っていくと、いい“お守り”になります。
持ち込み可能ですが、別段なくても、試験に支障がないのは、「手袋(軍手)」「色鉛筆・色ボールペン・三色ボールペン」「ストップウォッチ(音が出ないもの)」「腰ベルト」「ルーペ」「クリップ」「カッターナイフ」となっています。
「手袋(軍手)」ですが、怪我予防用に着用が認められています。
が、個人的には、手先が不自由になるので、使わないでいいと思います。
「色鉛筆・色ボールペン・三色ボールペン」ですが、複線図を書いたり、ケーブル等のチェックに使えます。
「願書」には、「なお、技能試験において、複線図等を描く場合は、問題用紙の余白を使用してください。その際、色鉛筆、色ボールペン等を使用することができます。」とあります。
個人的には、鉛筆で不自由はありませんでした。使いたい人は使いましょう。
なお、複雑な接続時に、ケーブル等に色をつけて施行し、合格したという体験談がありますが、「願書」には、“そうしてもよい”明記がないので、無理して、使わないでいいと思います。
個人的には、接続等は「指差し確認」で事が足りたので、使いませんでした。が、使いたい人はどうぞ。
そして、「ストップウォッチ(音が出ないもの)」です。正直、時計で代用できますが、「願書」で「持込可」となっています。必要な人は、持っていきましょう。ただ、「音」には、注意してください。
次に、「腰ベルト」ですが、これは、手袋や工具を入れるためのもので、「願書」に「持込可」と、明記されています。
職人さんのように、こっちの方が慣れているという人は、持ち込んでください。
最後に、「ルーペ」です。願書では、使用が認められているので、手元が見え難い人は持っていきましょう。
んで、残る「カッターナイフ」「クリップ」は、要注意なので、節を改めます。
「カッターナイフ」ですが、『願書』には、「カッターナイフで怪我をされる方がおります。使用は自粛してください。」とあります。
カッターナイフでないとどうしてもダメだ、という人以外は、無理して使わなくてよいでしょう。
んで、「クリップ」ですが、これは、「使用可能だが、もし、取り忘れていると『欠陥』を取られるおそれがある」のです。
結線や接続の際に、クリップで、電線等をまとめるのは、「あり」です。
しかし、本試験という緊張する時間では、それらの「取り忘れ」の方が怖いです。
技能は、『欠陥』1つで、即、不合格です。
個人的には、便利だろうが不合格のリスクを高めるものは、持ち込まないほうがよいと思います。当然、わたしは、使いませんでした。
もし使うのなら、ふだんの練習のときから、「取り除く」練習が必須です。
なお、以前は、「セロテープ」も使用可能でしたが、令和5年度の願書には、セロテープの記載が「ない」ので、持っていかない方がよいでしょう。
まあ、なくても、試験には受かると思いますし、使えたとしても、クリップ同様に、「取り外し」が必要と思われます。
付いていたら「欠陥」を取られる可能性もあるので、使わない方が無難かと思います。
技能試験の日に、家を出る前の忘れ物チェックリストです。
まず、最も【重要】な「受験票」の有無を確かめます。これがないとヤバイです。
んで、指定工具は、「ペンチ、ドライバ(プラス、マイナス)、電工ナイフ、スケール(定規)、ウォータポンププライヤ、及びリングスリーブ用圧着工具」です。
本試験の直前に練習する予定の人は、工具が全てあるかどうか、念のため、確かめてください。
んで、超重要な工具「VVFストリッパ」も、袋に入っているかどうか、確認してください。
そして、「時計」で、試験では、必需品です。
先に見たように、スマホは、不正予防から、時計として使えない、と踏んでおきましょう。
また、試験会場に時計がないところがあるので、絶対に忘れないようにしましょう。
まず、最も大事な受験票と工具と時計の有無をチェックです。
残る筆記具やタオル、バンドエイドは、忘れても、コンビニで買えますが、無用な忘れ物は、メンタルに来るので、忘れない越したことはありません。
本試験当日は、先のリストの物がカバンに入っているかどうか確かめて、出発しましょう!
ご安全に!
なお、勉強方法等は「第2種電気工事士の独学」を…、
独学向け教材については、「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」をばお目汚しください。
第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。
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