文系のための第2種電気工事士-技能試験・練習編

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第2種電気工事士の技能試験についてのコツや要領・アドバイスです。元は、わたしの試験勉強時のメモやテキストへの書き込みで、それらをまとめてみました。複線図の練習について、候補問題の固有問題の練習について、文系泣かせのパイロットランプ(常時点灯,同時点滅,異時点滅)の対策や、輪作りのコツ、時間計測について述べています。

インデックス

  1. 複線図はアウトラインを掴んだら、断固、実地に練習すべし。
  2. 各候補問題の固有部分を練習する。
  3. パイロットランプ対策-常時点灯・同時点滅・異時点滅
  4. 輪作り。
  5. 必ず時間を計る。

1.複線図はアウトラインを掴んだら、断固、実地に練習すべし。

 技能試験の最初の難関は、「複線図」だ。

 複線図が書けないと、正直、どうにもならない。

 だから、複線図が完全に描けるようになってから、実際の技能試験に入る人もいるかと思う。

 しかし、それは間違いだ。

 複線図が完璧ではなくても、実地の練習に入った方がダンゼンよい。いや、正確に言うと、上達が早いのだ。

 そこそこ複線図の要領が分ったなら、多少、不安があろうとも、練習に入った方が効率がいいのである。

 練習なのだから、間違ってもいいのだ。少々分らなくても作成はできる。実際に組み立ててみれば、複線図の意味するところや書き方の要領が肌で分るようになる。

 そうこういうのも、わたし自身が、実際に作業に入ってようやく、複線図の書き方が腑に落ちるようになったからである。反対に言うと、机上の頭の勉強だけでは、100%わからないのだ。

 複線図の基本的なルール、たとえば、接地側はコンセント・負荷につなぐ・非接地側は点滅機・コンセントにつなぐなどを理解したら、果敢に、実際の作業に入ろう。

 最初は時間がかかるけれども、最終的には、こうする方が断然、短時間で上達する。

2.各候補問題の固有部分を練習する。

 慣れてきたら、候補問題の全部が全部を作る必要はない。時間がかかりすぎる。

 なので、各候補問題の固有部分だけに絞って練習する。

 たとえば、ブレーカー(配線用遮断機)があるときはどういう作業をしたらいいかとか、端子台での代用問題が出たときはどうしたらいいかとか、である。

 わかりやすい例は、3路スイッチや4路スイッチである。そこだけ組む練習をするのである。

 わたしの場合、使用済みケーブルで上記スイッチ類を5回ほど作る練習をしたので、自信をもって本試験に臨むことができた。

 固有部分は、試験問題のなかでも、手間のかかるところや、通常とは違う作業をしなくてはいけないので、時間を取られる試験の「キモ」の部分である。

 だから、そこだけ、集中的にやっておけばいい。2~3回でも十分な試験対策となる。

 固有部分は、10分もあればできるので(10分以上かけてたら本試験では落ちる)、1日に3題くらいはこなしてみる。

 多少疲れていても、固有部分だけなら、さっとできるはずだ。

3.パイロットランプ対策-常時点灯・同時点滅・異時点滅

 パイロットランプには、常時点灯・同時点滅・異時点滅の3つが指定される。

 ぶっちゃけ言うと、ケーブルの差込や結線仕様は、テキストのそっくりそのままを憶えてしまった方がいい。

 時間に余裕があれば、配線を考えることができるが、時間が40分しかない限られた本試験では、その「考える時間」がもったいない。

 候補問題として、点灯の形式は公表されているのだから、常時点灯ならこう作る、同時点滅ならこう、異時点滅ならこうと、前もって機械的に憶える方がダンゼン時間の節約となる。

 パイロットランプの問題は2つか3つしかないのだし、試験の前日にでも丸暗記してしまって、複線図を書かなくても直に作れるようになっておく。

4.輪作り

 初心者の第1の難関が、ランプレセクタブルか露出コンセントの結線に用いる「輪作り」である。

 うまくなるには、テキストの作り方を参考に、練習を重ねるしかない。

 わたしも最初はできなかったが、必ずできるようになる。慣れが絶対的に必要だ。

 個人的なコツとしては、最初から、ねじをプラスのドライバで外しておくのだ。

 外したねじを手元においてから輪作りを開始する。

 で、作った「輪」に、ねじを入れてみるのである。

 ねじが「輪」に、きちっと綺麗に入ったなら、いざ、台座につけるときでもスムーズだ。

 そうでないなら、台座の接着のときでも、うまくはいかない。

 ねじが「輪」にうまく入るまでは、ニッパでグニュグニュと微調整を続けよう。

 銅線の部分が汚くなるかもだが、採点には関係ない。

 輪作りの採点は、「輪っかが時計回り」「ねじの4分の3以上の輪っか」「絶縁が噛みこんでいない」「銅線が5ミリ以上出ていない」だ。

 輪っかの汚さなど、意にも介せず、好きなだけ調整しよう。

5.必ず時間を計る

 1回目の練習のときから、候補問題を解く際は、時間を計っておくこと。

 どのくらい時間がかかるかを正確に知っておかないと、短縮できるところが見つからないからだ。

 大体1回目は、40分を超えることになる。何かミスをすれば、1時間はざらにかかる。

 しかし、慣れてくるにつれ、作業時間はどんどん短くなってくる。

 わたしの場合、1回目はほとんどが40分オーバーで1時間近くかかったが、練習するにつけ、2回目では30分で作れるようになった。

 本試験でも、30分ほどで完成でき、手直しや間違いの修正に時間を充てることができた。(だから、リングスリーブの結線ミスを発見して首の皮一枚で合格できたのだった。)

 これも、毎回時間を計測して、どの作業のどんなことで時間が取られたかを調べ、対策を取ったからだ。

 「時間を計る」は、技能試験の勉強のうち、必ずやるべきことだ。

 時間は、技能試験において「キモ」である。早く正確にできるようになればなるほど、確実に合格できると思いなせ。

6.細かい切りカスゴミがでるときは、端っこで。

 技能試験では、「切る」ことが多い。ケーブルを切る、IV線を切る、絶縁皮膜を剥ぎ取る、結線部分を切りそろえる等々である。

 切るに応じて出てくるのが、細かい切りカスゴミである。

 当該ゴミを、作業中の工作物の上で発生させると、とても目障りになる。

 だから、右なり左なり上なり、工作物にかからないところで切ると、切りくずが工作物に被らないので、スムーズな作業が可能になる。

 何かするために、小さなゴミやケーブルカスを脇に寄せるのは時間の無駄である。

 切る場所を決めておけば、細かい切りカスゴミに神経を取られずに済む。

 細かいなー、と思うかもしれないけれど、本試験だと、小さいゴミが結構煩わしいのだった。

第2種電気工事士のこまごましたもの

 第2種電気工事士の試験勉強等については、「第2種電気工事士の独学」を一読ください。

 こまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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