12問‐PF管:令和4年度(2022年度度)2電工候補問題解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 候補問題の第12問は、「PF管(合成樹脂性可とう電線管)」の施工が難。固有の『欠陥』が3つあるので、気を抜けない。また、文系ド素人だと、ウォーターポンププライヤの取り扱いに不慣れなので、ミスしやすい。要練習。そのほか、独自の色付きIV線を利用するが、注意さえすれば問題ではない。

No.12の難易度は「難」

 

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 令和4年度(2022年度度)の、第2種電気工事士の技能試験の「候補問題12」の独学者向けポイントを見ていきます。

 候補問題のNo.12は、結論から言うと、「」です。

インデックス

  1. 複線図ポイント
  2. No.12のポイント
  3. PF管攻略
  4. 文系ド素人は、ウォーターポンププライヤに注意
  5. 1:馬鹿みたいに力を入れない。
  6. 2:ウォーターポンププライヤは押さえるだけ
  7. IV線単独
  8. 渡り線事情
  9. リングスリーブ
  10. その他の部分
  11. 【重要】わざと間違える‐ミス対策
  12. 独学向け教材

複線図のポイント

 

 NO.12ですが、おなじみ「色指定なし」があります。

 上の画像の「灰色の丸点線」のところで、「黒でもいいし、赤でもいい」ところです。

 繰り返しますが、前もって、繋ぐところを決めておきます。

 でないと、本試験時に、(アレ?!ここどうやったけ?!)と、無用の混乱が生じます。

 どの線をつなげるかは、練習時に確定しておきましょう。

 なお、IV線ですが、ここは、問題文で指定があるので、それに従ってください。

 ところで、全「複線図」は、「複線図インデックス」にあります。出先で練習したい人は、参考にしてください。

No.12のポイント

 令和4年度(2022年度度)の2電工・技能試験の候補問題12

 候補問題12のポイントをまとめると、上記画像のようになります。

 本問で厄介なのは、言うまでもなく、固有部分の「PF管(合成樹脂性可とう電線管)」の施工です。

 当該PF管は『欠陥』が「3つ」も取られる難所なので、慎重に作業する必要があります。

 また、本工程では、「ウォーターポンププライヤ」を多用するのですが、職人や技術系の人なら問題ないですが、文系ド素人だと、当該道具の取扱いに手を焼きます。

 そして、本問では、IV線を単独で使うため、普段と勝手が違います。バラのIV線に慣れておく必要があります。

 まあ、PF管は、「第11問のねじなし管(E 19)」に比べたら、遥かに「作業数が少ない」ので、本問に当たったら、胸を撫で下ろしてもいいでしょう。

 逆に言うと、本問は、PF管という難敵はいますが、それ以外は、“どうとでもなる”ものばかりなので、ここさえ練習しておけば、合格一直線です。

PF管攻略

 PF管の攻略には、その『欠陥』を、明白に把握することです。

 PF管の『欠陥』は、先に述べたように、3つあって…、

 1つ目の欠陥は、「ボックスコネクタの付け忘れ」です。

 2つ目は、「ロックナットの付け忘れ」です。

 3つ目は、「ロックナットの向きの間違い」です。

 本試験という緊張する“時空”では、思いもよらないミスを犯します。

 1つ目・2つ目の「ボックスコネクタ・ロックナットの付け忘れ」も、ふだんの練習ならやらないのですが、よりによって、本試験でやらかしてしまうのです。

 練習のときには、PF管を手にしたら、丸っこいボックスコネクタを凝視して、「ここは欠陥・即落ち」と、“やばさ”を、頭に刻み付けてください。

 3つ目の「ロックナットの向きの間違い」ですが、「つばのある側」をボックスの方に向けて、取り付けなくてはいけません。

 必ず、要領を、テキストで、確認してください。

 間違えていると即落ちです。練習のときから、つばの有る無しを意識して、練習してください。

 神経質になるくらいで丁度いいくらいです。

 なお、本試験では、部品が余ることはありません。

 ケーブルや予備部品とかは予備がありますが、主たる部品は、決して余りません。

 ですから、候補問題を作り上げたときに、机の上に、ロックナット等が残っていたら、“付け忘れた”といった寸法です。

 部品の付け忘れは、即落ちなので、日ごろから注意しておきます。

文系ド素人は、ウォーターポンププライヤに注意

 以下は、文系ド素人向けの内容です。

 「ウォーターポンププライヤ」に慣れている人は、以下は、無視してもらって結構です。

 文系ド素人の人は、ウォーターポンププライヤによる締めに慣れていないので、きっちり練習しておかねばならないのです。

 1度2度の練習ではダメです。最低3回・推奨5回は、練習してください。

 まず、「ロックナット」からですが…、

 単にロックナットを手でくるくる回しただけでは、きちんと締められていません。

 ①ロックナットを、②ウォーターポンププライヤで押さえて、③ボックスコネクタを手で回す、という作業を経なくてはなりません。

 締め付け不良だと、「欠陥」ですので、ゆめ、疎かにしてはなりません。

 以下、文系ド素人へのアドバイスです。

1:馬鹿みたいに力を入れない。

 力を入れて作業をするとロックナットの角を「なめて」しまい、ぐちゃぐちゃになり、欠陥の「部品損壊」を取られかねません。

 そんなに力は要らないので、肩から力を抜いて作業してください。

 逆を言うと、「力を入れないと回らないときは、何かが間違っている」と思いましょう。

 馬鹿みたいに力を入れると、わたしのように、アウトレットボックスからロックナットが取れなくなります。

2:ウォーターポンププライヤは押さえるだけ

 いいですか、ウォーターポンププライヤは、ロックナットを「押さえるだけ」です。

 ウォーターポンププライヤで、ロックナットを回すのではありません。

 回すのはボックスコネクタの方です。

 回す『モノ』を間違えないでください。

 ロックナットをプライヤでグイグイ回すと、ナットがバカになって、ボックスから取れなくなります。

 ナットが馬鹿になると、損壊扱いになって、「欠陥」で即落ちしかねません。

 上のミスは、練習時にわたしもやってしまい、取れなくなってホント往生しました。今でも付いてます。

 取れなくなると、今後の練習にかなりの支障が発生します。テキストの手順を今一度確認してから、作業に臨んでください。

IV線単独

 本問の難所は、先の「PF管」ですが、何気に戸惑うのは、「IV線が単独の、電線状態」になっているところです。

 候補問題の大半はケーブルなのですが、本問では、物珍しくIV線で施工することになります。

 要領的にはほとんど一緒なのですが、本試験で頭に血が上らないよう、こうするんだーと意識して練習してください。

 なお、単独の電線トリオは、PF管に通すので、他の箇所に使ってはいけません。

 まあ、1~2回練習しておけば大丈夫でしょう。

渡り線事情

 支給材料のうち、黒の電線だけ微妙に長い場合、そこから渡り線を取ります。

 例年、黒の電線だけが長いのですが、いつ、問題の指定が変わって、赤なり白になるかわかりません。

 2電工の技能試験では、試験の開始前に、部品が揃っているかどうか、調べる時間が与えられます。

 当該試験開始前の部品チェックのときに、IV線の長さを確かめ、どの色から渡り線を取るのかを、確定させておきましょう。

 ほぼ黒のIV線でしょうが、『他の色のIV線から取る』ようになったり、他の問題のように『ケーブルから取る』ことも、十分に考えられるので、そのために備えておきましょう。

リングスリーブ

 リングスリーブは、「小」を使うはずです。

 1種類しかないので、迷うことはないでしょうが、怖いのは、“刻印のうっかりミス”です。

 電線を接続するときは、必ず、リングスリーブの大きさと刻印(圧着マーク)を「指差し確認」して、さらに「もう一度、指差し確認」をして、ガチャンと接続します。

 というのも、『リングスリーブを間違うと、その修正がクソ面倒だから』です。

 間違った接続部分を切り取り、新たにケーブルの外装を剥いで、電線の被膜を取るという“時間ロス”の権化です。

 おおむね3分は、下手をすると5分は時間を取られます。

 本試験は『40分』ですので、当該ミスが、いかに危ないか、お分かりかと思います。

 指差し確認の時間は、間違ったことを考えれば、『絶対に、あり』です。

その他の箇所

 まず、「引掛けシーリング」ですが、これは「改定事項」となっています。大丈夫だとは思いますが、「電気工事士技能試験の概要と注意すべきポイントの2019年度1月の改定について」方を、一読願います。

 次に、アウトレットボックスの接続の際は、お馴染みの「180度曲げ」で、凌いでください。

 たとえば…、

 

 …といった感じです。

 上記の例のように、ケーブルを入れたら180度曲げて、ボックス上空をすっきりさせると、混乱しません。

 そのほか、慣れておきたいのは、「管工事のケーブル採寸」です。

 本問のPF管のように、『管』のある問題では、当該管部分のケーブルの寸法が、絶妙に異なる場合があります。

 各自で、お使いのテキストなり先生なりの言うことに従って、寸法を取ってください。ちなみにわたしの使ったテキストでは、2~3センチほど、長めに採寸していました。

 ケーブルの長さは、基本的に、「極端に短くなければよい」ので、神経質になる必要はありませんが、作業を「確定」しておくと、本試験で落ち着いて作業できます。

 くれぐれも、テキストの指導・指示に従って、採寸してください。

【重要】わざと間違える‐ミス対策

 本問ですが、ミス対策は、しなくていいでしょう。

 本問では、ミス対策をするよりも、工具の「ウォータポンププライヤ」の作業に習熟した方がいいです。

 先述したように、電気工事ド素人だと、意外に手間取ります。

 他の箇所は、そうミスもそうそう起きないので、難関である「PF管の取り付け作業」に、尽力してください。

独学向け教材

 最後に、技能試験の教材については「第2種電気工事士・技能試験のテキスト・教材・工具」に述べています。

 

 ところで、文系ド素人にとって、技能の練習時にあると便利なものは、以下のとおり、です。

 「ホーザン 合格クリップ」や、

 「ホーザン 合格ゲージ P-925」や、

 「ホーザン 合格配線チェッカー Z-22」です。

 絶対に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。

令和4年度 技能・候補問題

 まとめ・難易度・順番

 複線図インデックス

 1問:位置表示灯

 2問:確認表示灯(常時点灯)

 3問:タイムスイッチ(TS)

 4問:三相3線式200V

 5問:20A 250Vコンセント

 6問:3路スイッチ

 7問:4路スイッチ

 8問:リモコンリレー

 9問:EET

 10問:確認表示灯(同時点滅)

 11問:ねじなし管

 12問:PF管

 13問:自動点滅器(A)

PDFや動画の閲覧

 

 PDFや動画の閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

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技能試験の注意やヒント

 本試験での注意やヒント、コツは、以下のページです。読んでおくと、多少は有利になるかと思います。

 まず、問題文についでです。

 だいたいは「テキストどおり」なのですが、ごく稀に、テキストの指示とは少し変った出題も予想されます。

 「問題文は命取り‐絶対的注意事項」で、問題文を読むクセをつけておきましょう。

 次に、作業のヒントとして、「電源線で準備運動‐こころとゆびを慣らす」をば、お目汚しください。

 当方は、準備運動として、「まずは最初に電源線」をお勧めします。

第2種電気工事士のこまごましたもの

 「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。

 先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。

 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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