第137回‐仕訳過去問（2014/6実施）

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

　本問は、『租税公課』の問題である。2014/6実施の第137回‐第1問の2問目。本問は、租税公課の処理について問われています。要は、どういうときに、租税公課で処理するかを問うています。該当する取引を、テキストでしっかり憶えましょう。一種の実務問題なので、高校生にはきついかもです。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。

第2問‐租税公課

　◇問題◇

　２．領収書の発行や約束手形の振り出しに用いる収入印紙\5,000と郵便切手\1,000をともに郵便局で購入し、代金は現金で支払った。

　

　◇勘定科目群◇

　

解説

　結論から言うと、「答えの仕訳はこちら」です。

　本問のレベルは「ふつう」です。

　経理の実務的な知識が問われています。“知っていないと解けない”ので、間違えた人は、テキストをしっかり読んでおいて下さい。

　「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。

　「貸方」は「右がわ」で、ナイフやお箸を持ったり、配偶者にブリをあげるときの方です。

フェイクとポイント

　問題文の「領収書の発行や約束手形の振り出しに用いる収入印紙」ですが、下線を引いたところは、実務知識的には大事なところで、２万円以上の領収書や契約書を作成した場合、該当する金額の収入印紙を貼らなくてはいけません。貼ってないと、即、税務署から突っ込まれるので、収入印紙の取扱は、経理職員の大事な仕事であります。

　しかし、実務上大事なことでも、試験技術上、これは意味のない文言です。無視して構いません

　さて、解答のポイントは、「収入印紙」のところです。

　「収入印紙」を購入した場合、「租税公課」で処理します。というのも、当該「収入印紙」は、「印紙税を払う」ために用いられるからです。

　「印紙“税”」ですから、「租“税”公課」ってな寸法です。

　本問では、収入印紙を\5,000、購入しています。費用の増加ですから、仕訳は…、

　借方：租税公課　5,000

　…と相なります。

切手の処理

　購入した切手ですが、「通信費」で処理します。

　その理由は、使用勘定科目には、「通信費」くらいしか、使えないからです。

　切手などは、ときおり、「貯蔵品」とかで、処理される場合があります。

　本問では、使用勘定科目に「通信費」しかないので、「通信費」で処理します。

　使用科目は、『使用勘定科目群』にあるかどうかで、決めてください。ですから、もし、「通信費」がなければ、他の適当な科目で処理することになります。

　本問は、仕訳問題のド定番論点‐「使用勘定科目群によって仕訳が変わる」問題です。自分勝手な仕訳を切らないように！

　さて、購入した切手は\1,000です。「通信費」で処理します。

　費用の増加ですから、仕訳は…、

　借方：通信費　1,000

　…と相なります。

決済

　支払いは、現金で行なっています。

　支払額は、「5000+1000」の「6,000」です。

　資産の減少ですから、仕訳は…、

　貸方：現金　6,000

　…と相なります。

　後は、先に切った仕訳と合体すれば、解答となります。

まとめとこたえ

　答えは…、

　

　…です。

　ひとくちコメントです。

　本問は、一種の実務問題なので、高校生さん・学生さんには厳しい面があります。

　実務的な問題は、今後も問われ続ける公算が大です。しっかりテキストを読み込んでいてください。仕訳の暗記だけでは、安定して問題を解けません。

　出題者は、意図的に、暗記だけの受験生を落としにかかっているように、見受けられます。


137回‐第1問：仕訳

　1問：当座借越・・・「ふつう」。

　2問：租税公課・・・「ふつう」。

　3問：固定資産売却・・・「ふつう」。

　4問：手形割引・・・「ふつう」。

　5問：仮受金・・・「ふつう」。

　index

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