第27問‐関西広域連合 令和4年度(2022年度)過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、「医薬品」の「有効成分とアルコールとの相互作用」についての出題です。「アルコール」をテーマにした、横断的な問題で、これまでになかった出題形式です。テキストを精読しておかないと、取れないと思います。復習だけはしておきましょう。

第27問‐有効成分とアルコールとの相互作用

 

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難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「やや難」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

選択肢a

 選択肢aの「アルコールは、アスピリンによる胃腸障害を減弱する。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「胃腸障害を減弱する」のところです。

 正しくは、「胃腸障害を増強する」です。

 手引きには…、

 「解熱鎮痛成分と酒類(アルコール)との相互作用については、」

 「アルコールの作用による胃粘膜の荒れがアスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリン等による胃腸障害を増強するという事実が報告されている。」

 「また、アルコールにより、アセトアミノフェンによる肝機能障害も起こりやすくなる

 …とあります。

 まあ、常識的に、アルコールと薬は、「よくない」と、判断できるかと思います。

 テキストで確認しておきましょう。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 なお、アルコールですが、手引きには…、

 「アルコールが解熱鎮痛成分の吸収や代謝に影響を与え、肝機能障害等の副作用を起こしやすくするおそれがあるため、」

 「解熱鎮痛薬の服用期間中は、飲酒は避けることとされている」

 …とあります。

 上記のほかに…、

 「かぜに対する民間療法として、しばしば酒類(アルコール)が用いられるが、」

 「アルコールは 医薬品の成分の吸収や代謝に影響を与えるため、肝機能障害等の副作用が起こりやすくなる。

 「したがって、かぜ薬の服用期間中は、飲酒を控える必要がある。」

 …とあります。

 このあたりの記述も、併せて、押えておきましょう。

選択肢b

 選択肢bの「アルコールは、解熱鎮痛成分の吸収に影響するが、代謝に影響を与えることはない。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「代謝に影響を与えることはない。」のところです。

 正しくは、「代謝に影響を与える」です。

 先に見たように、手引きには…、

 「アルコールが解熱鎮痛成分の吸収や代謝に影響を与え、肝機能障害等の副作用を起こしやすくするおそれがあるため、解熱鎮痛薬の服用期間中は、飲酒は避けることとされている」

 …とあります。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢c

 選択肢cの「ジフェンヒドラミン塩酸塩は、アルコールとともに服用すると、薬効や副 作用が減弱されるおそれがある。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「減弱されるおそれがある」のところです。

 正しくは、「増強されるおそれがある」です。

 手引きには…、

 「寝つきが悪いときの処置としてアルコールが摂取される(いわゆる「寝酒」)ことがあるが、」

 「飲酒とともにジフェンヒドラミン塩酸塩、ブロモバレリル尿素又はアリルイソプロピルアセチ ル尿素を含む催眠鎮静薬を服用すると、」

 「その薬効や副作用が増強されるおそれがあるため、服用時には飲酒を避ける必要がある

 …とあります。

 「適正使用」の「飲酒しない」も、参考にすれば、判断できるかと思います。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢d

 選択肢dの「アセトアミノフェンは、アルコールとともに服用すると、肝機能障害が起 こりやすくなる」ですが、正しい記述です。

 「アセトアミノフェン」の正しい記述です。

 選択肢aで見たように、「また、アルコールにより、アセトアミノフェンによる肝機能障害も起こりやすくなる」とあります。

 最近では、細かいところまで、出てくるので、テキストで確認しておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

答え

 「a」は「誤」です。

 「b」は「誤」です。

 「c」は「誤」です。

 「d」は「正」です。

 「正しい組み合わせ」は…、

 正解:4

 さて、最終解答でミスったのなら、必ず、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」に、目を通しておきましょう。選び方を変えるだけで、点が取れます。

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医薬品

 21問:かぜ薬の配合成分

 22問:かぜ薬の炎症による腫れを和らげる成分

 23問:漢方処方製剤(かぜ)

 24問:漢方処方製剤(鎮痛)

 25問:解熱鎮痛薬の受診勧奨

 26問:漢方処方製剤(鎮静)

 27問:有効成分とアルコールとの相互作用

 28問:催眠鎮静薬

 29問:眠気防止薬のカフェイン

 30問:乗物酔い防止薬

 31問:鎮咳去痰の漢方処方製剤及び生薬成分

 32問:胃に作用する薬

 33問:漢方処方製剤(胃の不調)

 34問:整腸薬又は止瀉薬の配合成分

 35問:瀉下薬の配合成分

 36問:胃腸鎮痛鎮痙薬の配合成分

 37問:生薬(強心薬)

 38問:高コレステロール改善薬の配合成分

 39問:貧血用薬(鉄製剤)

 40問:外用痔疾用薬

 41問:漢方処方製剤(婦人薬)

 42問:鎮咳去痰薬

 43問:鼻炎用内服薬

 44問:アレルギー用薬及びアレルギー症状の治療

 45問:鼻炎用点鼻薬

 46問:眼科用薬

 47問:眼科用薬に配合される成分

 48問:鎮痛消炎貼付剤

 49問:外皮用薬

 50問:外皮用薬及びその配合成分

 51問:毛髪用薬

 52問:歯槽膿漏薬及び口内炎用薬

 53問:禁煙補助剤

 54問:ビタミン成分

 55問:滋養強壮保健薬

 56問:漢方の特徴・漢方薬使用における基本的な考え方

 57問:漢方処方製剤(肥満症)

 58問:消毒薬

 59問:殺虫剤・忌避剤

 60問:一般用検査薬の妊娠検査薬

令和4年度 関西広域連合 科目別

 弱点克服等には、以下のリンクで、科目別に演習してください。

 ・令和4年度 インデックス

 ・基本的な知識(第1~第20問)

 ・主な医薬品とその作用(第21~第60問)

 ・人体の働きと医薬品(第61~第80問)

 ・薬事に関する法規と制度(第81~第100問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(第101問~第120問)

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

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