ジメンヒドリナート(ジフェンヒドラミンテオクル酸塩)は、「精神神経に作用する薬」の「鎮暈薬」の「抗ヒスタミン成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「抗ヒスタミン成分」
「抗ヒスタミン成分は、延髄にある嘔吐中枢への刺激や内耳の前庭における自律神経反射を抑える作用を示す。」
「また、抗ヒスタミン成分は抗コリン作用を示すものが多いが、抗コリン作用も乗物酔いによるめまい、吐きけ等の防止・緩和に寄与すると考えられている。」
「ジメンヒドリナートは、ジフェンヒドラミンテオクル酸塩の一般名で、専ら乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分である。」
…と、相なります。
ご存じのように、「ジメンヒドリナート(ジフェンヒドラミンテオクル酸塩)」は、「鎮暈薬」の「抗ヒスタミン成分」として登場します。
市販薬には、「【第2類医薬品】エアミット 12錠 」などがあります。
当該成分は、「鎮暈薬」にしか出てこない成分です。よって、出題者からすると、出しやすいと言えます。
「関西広域連合 R2 第30問」や「東京都 H30 第67問」といった出題例があります。
優先順位は、「高い」です。
なお、抗ヒスタミン成分については、ブログの「鎮暈薬の抗ヒスタミン成分‐登録販売者 医薬品の語呂合わせ」や「抗ヒスタミン成分の憶え方‐登録販売者」も参考にしてみてください。
ジメンヒドリナート(ジフェンヒドラミンテオクル酸塩)は…、
① ジメンヒドリナートは、外国において、乳児突然死症候群や乳児睡眠時無呼吸発作のような致命的な呼吸抑制を生じたとの報告があるため、15歳未満の小児では使用を避ける必要がある。
② ジメンヒドリナートは、専ら乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分である。
③ ジメンヒドリナートは、延髄にある嘔吐中枢への刺激や内耳の前庭における自律神経反射を抑える作用を示し、専ら乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分である。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「ジメンヒドリナートは、外国において、乳児突然死症候群や乳児睡眠時無呼吸発作のような致命的な呼吸抑制を生じたとの報告があるため、15歳未満の小児では使用を避ける必要がある」ですが、誤った記述です。
禁忌を問う問題です。
選択肢の言うような禁忌があるのは、同じ「抗ヒスタミン成分」の「プロメタジンテオクル酸塩」の方です。
ジメンヒドリナートには、そのような禁忌はありません。
よって、①は、「×」となります。
禁忌は、ほぼ出るので、チェックしておきましょう。
②の「ジメンヒドリナートは、専ら乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分である」ですが、正しい記述です。
先の手引きでも見たように…、
「ジメンヒドリナートは、ジフェンヒドラミンテオクル酸塩の一般名で、専ら乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分である。」
…となっています。
「専ら乗物酔い防止薬に配合される成分」の記述ですが、意外に出題実績のあるところです。
最近は、こういう“ちょっとした記述”ですら出題されているので、読み落とさないようにしてください。
よって、②は、「○」となります。
③の「ジメンヒドリナートは、延髄にある嘔吐中枢への刺激や内耳の前庭における自律神経反射を抑える作用を示し、専ら乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分である」ですが、正しい記述です。
当該記述は、鎮暈薬の抗ヒスタミン成分の一般的な記述です。
先の手引きでも見たように…、
「抗ヒスタミン成分は、延髄にある嘔吐中枢への刺激や内耳の前庭における自律神経反射を抑える作用を示す。」
…となっています。
こういう出題もあるので、テキストを精読しておきましょう。
よって、③は、「○」となります。
なお、ここは、「ひっかけ」ポイントがたくさんあるので、要注意です。
「延髄」は、「脊髄」に変えられることが多いです。
「内耳」は、「中耳」や「外耳」に変えられます。
「前庭」は、「蝸牛」などに変えられます。
意識してテキストの記述を見ておきましょう。
ジメンヒドリナートの、その他のポイントです。
ジメンヒドリナートは、別名「ジフェンヒドラミンテオクル酸塩」です。
当該ジフェンヒドラミンテオクル酸塩の方で問われることも考えられるので、別名まで押えておきます。
たとえば、「ジフェンヒドラミンテオクル酸塩は、延髄にある嘔吐中枢への刺激や、内耳の前提における自律神経反射を抑える」といった感じです。
このように、別名で問われても、(あ、これはジメンヒドリナードのことで、これは、抗ヒスタミンだったな)的に考えられるようになっておいてください。
ジフェンヒドラミンテオクル酸塩の方で問われて、(アレ?こんなんあったけ?)とならないようにしましょう。
さて、例題中の言うように、延髄にある嘔吐中枢への刺激や、内耳の前提における自律神経反射を抑えます。これも出ます。
また、「抗ヒスタミン成分」なので、「眠気を促す作用」があります。乗り物や機械の運転をするときは使用を避けます。
参考:運転操作しない
最後に、ジメンヒドリナートは、成分名に“ミン”がないので、「抗ヒスタミン成分」と判別しにくいです。
忘れないように、意識して、「ジメンヒドリナート…抗ヒスタミン成分」と憶えてください。
参考:鎮暈薬の抗ヒスタミン成分‐メクリジン塩酸塩・プロメタジンテオクル酸塩・ジメンヒドリナートの語呂合わせ
このあたりのことが頭に入っていれば、選択肢はおおむね判別できるはずです。
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「【第2類医薬品】エアミット 12錠 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「鎮暈薬」の「抗ヒスタミン成分」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。
そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。
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