キサンチン系成分(ジプロフィリン、カフェイン類)‐鎮暈薬の中枢神経系を興奮させる成分

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 キサンチン系成分(ジプロフィリン、カフェイン類)は、「精神神経に作用する薬」の「鎮暈薬」の「中枢神経系を興奮させる成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。

インデックス

  1. おさらい‐手引き抜粋
  2. 傾向と対策、優先順位
  3. 過去問○×問題
  4. 解説
  5. 試験ポイント
  6. 他のページ

おさらい‐手引き抜粋

 復習用に、手引きを抜粋すると…、

 「中枢神経系を興奮させる成分

 「脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させることを目的として、」

 「カフェイン(無水カフェイン、クエン酸カフェイン等を含む。)やジプロフィリンなどのキサ ンチン系と呼ばれる成分が配合されている場合がある。」

 「カフェインには、乗物酔いに伴う頭痛を和らげる作用も期待される。」

 「なお、カフェインが配合されているからといって、抗めまい成分、抗ヒスタミン成分、抗 コリン成分又は鎮静成分の作用による眠気が解消されるわけではない。」

 …と、相なります。

補足‐準用規定

 「カフェイン」ですが、「Ⅰ-4(眠気を防ぐ薬)を参照」とあります。

 「眠気防止薬:カフェイン」も、一読願います。

 次に、「カフェイン以外のキサンチン系成分」ですが、「Ⅱ-1(咳止め・痰を出しやすくする薬)を参照」とあります。

 「鎮咳去痰薬:ジプロフィリン」も、一読願います。

傾向と対策、優先順位

 ご存じのように、「キサンチン系成分(ジプロフィリン、カフェイン類)」は、「鎮暈薬」の「中枢神経系を興奮させる成分」として登場します。

 ジプロフィリンの配合された市販薬には、「【第2類医薬品】トラベルミン 6錠 」などがあります。

 本試験では、「キサンチン系成分」で出たり、「ジプロフィリン」で出たり、「カフェイン類」で出たりするので、油断ができない成分です。

 「香川県 R5 午後第6問」など、出題実績が年々積み重なっているので、押えておきましょう。

 優先順位は、「高い」です。

過去問○×問題

 キサンチン系成分(ジプロフィリン、カフェイン類)は…、

 ① ジプロフィリンは胃粘膜への麻酔作用によって嘔吐刺激を和らげることを目的として用いられる。

 ② ジプロフィリン - 局所麻酔作用

 ③ 無水カフェインは、抗めまい成分による眠気の解消を期待して配合されている。

 …といった感じで出題されます。

 ①の正誤はこちらです。

 ②の正誤はこちらです。

 ③の正誤はこちらです。

解説

 先の○×問題の解説です。

 ①の「ジプロフィリンは胃粘膜への麻酔作用によって嘔吐刺激を和らげることを目的として用いられる」ですが、誤った記述です。

 全部間違ってます。

 キサンチン成分のジプロフィリンには、「麻酔作用」はありません。

 ジプロフィリンの作用は、「脳に軽い興奮を起こさせて、平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させる」です。

 んで、問題文の「胃粘膜への麻酔作用によって嘔吐刺激を和らげる作用」は、「アミノ安息香酸エチル」です。

 よって、①は、「×」となります。

②は定番

 ②の「ジプロフィリン - 局所麻酔作用」ですが、誤った記述です。

 基本問題です。

 ジプロフィリンは、「キサンチン成分」で、「脳に軽い興奮を起こさせて、平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させる」作用があります。

 ジプロフィリンに、局所麻酔作用はありません。

 よって、②は、「×」となります。

③は新手

 ③の「無水カフェインは、抗めまい成分による眠気の解消を期待して配合されている」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「抗めまい成分による眠気の解消を期待して配合されている」のところです。

 手引きには…、

 「なお、カフェインが配合されているからといって、抗めまい成分、抗ヒスタミン成分、抗コリン成分又は鎮静成分の作用による眠気が解消されるわけではない。」

 …とあります。

 よって、無水カフェインは、抗めまい成分等の眠気解消目的で入っているわけではないです。

 よって、「×」となります。

 ちなみに、本問は、「千葉県 R5 第67問」の出題です。

 こういう、新手の出題が増えているので、テキストを精読しておきましょう。

試験ポイント

 キサンチン系成分(ジプロフィリン、カフェイン類)の、その他のポイントです。

 カフェイン類は、乗り物酔いに伴う頭痛を和らげる作用が期待できます。

 そして、カフェイン類の定番の論点「適正使用」ですが、カフェイン類が配合されていても、抗めまい成分や抗ヒスタミン成分、中枢神経系を興奮させる成分による眠気が解消されるわけではありません。

 このあたりのことが頭に入っていれば、選択肢はおおむね判別できるはずです。

 あと、繰り返しになりますが、本試験では、おそらくは、わざとですが、「キサンチン系成分」、「ジプロフィリン」、「カフェイン類」がそれぞれ単独で出題される傾向にあります。

 つまり、ご丁寧にも、「キサンチン系成分(ジプロフィリン、カフェイン類)は、脳に興奮を起こす」といった出題は、あまり「ない」ってな次第です。

 3つすべての名称を頭に入れておきましょう。

コツ的なこと

 登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。

 次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。

 実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。

 先に挙げた、「【第2類医薬品】トラベルミン 6錠 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。

 テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。


他のページ

 「鎮暈薬」の「キサンチン系成分(ジプロフィリン、カフェイン類)」は、本ページのみです。

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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