第16問は、「会計‐仕訳」の問題です。例年通りの出題です。仕訳の知識がないと、本問はまず解けません。後段の「仕訳がまったくわからない人に」で述べているように、「無理なら無理」で、捨て問にします。
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本問のレベルは「やや難」です。
本問の答えは、「こちら(数字のみ)」です。
本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。
「発生主義の原則」なので、注意してください。
さて、①の「令和2年12月1日に壁面の補修のためにA社に発注し、令和3年2月末日に完了した塗装工事の代金2,350,000円を令和3年3月15日に普通預金から支払った」ですが、当該塗装の過去の仕訳を見てみましょう。
「令和3年2月末日に完了した」とあり、その支払いが「令和3年3月15日に普通預金から支払った」とあるので、過去には…、
借方:修繕費 2,350,000
貸方:未払金 2,350,000
…という仕訳が切られていたわけです。
当該未払い分が、「令和3年3月」に決済されたわけです。
よって、仕訳は、貸方に計上されている「未払金」を振り替えることになり…、
借方:未払金 2,350,000
貸方:普通預金 2,350,000
…という仕訳が切られることになります。
②の「令和3年1月10日にB社に1200000円で発注した外階段の補修工事について、令和3年3月15日にB社から完了報告があり、工事代金は令和3年4月15日に普通預金から支払われる」を見ていきましょう。
「発生主義の原則」なので、「令和3年3月15日にB社から完了報告」がポイントとなります。
完了をもって、ようやく「費用」として計上できます。
んで、支払ですが、「工事代金は令和3年4月15日に普通預金から支払われる」とあるので、「未払金」で処理することがわかります。
んなもんで、仕訳は…、
借方:修繕費 1,200,000
貸方:未払金 1,200,000
…と、仕訳が切られることになります。
最後の③の「令和3年3月1日にC社に350,000円で発注した備品である除雪機が、令和3年4月1日に納入され、納入後10日以内にその代金が支払われる契約となっている。」を見ていきましょう。
繰り返しますが、「発生主義の原則」です。
「令和3年4月1日に納入され、納入後10日以内にその代金が支払われる契約となっている。」のところがポイントです。
「令和3年3月」には、特に何も“発生”していません。
何かしらの動きが生じるのは、納入される4月の話であり、3月には、経理上、何も発生していません。
よって、仕訳は、「なし」と相なります。
これまでの仕訳をまとめると、①は…、
借方:未払金 2,350,000
貸方:普通預金 2,350,000
…です。
②は…、
借方:修繕費 1,200,000
貸方:未払金 1,200,000
…です。
③は、仕訳「なし」です。
上記仕訳をまとめると…、
借方:未払金 2,350,000
借方:修繕費 1,200,000
貸方:未払金 1,200,000
貸方:普通預金 2,350,000
…です。
正直言うと、管理業務主任者のテキストでは、仕訳は理解できません。
管理業務主任者のテキストは、圧倒的に記述量が少ないです。また、練習問題がまったく足りないため、実力が付きません。わたしでも、“これだけ”なら、厳しかったはずです。
本試験までに時間のある人は、たとえば、4月~9月にある人なら、いっそのこと、簿記3級の勉強をしてください。テキストで悪戦苦闘するより、絶対的に効率的です。
簿記3級の勉強については「簿記3級の独学」を、テキスト・問題集は「スッキリわかる 日商簿記3級」を使えばいいでしょう。
簿記3級の一通りの勉強が済めば、管理業務主任者の仕訳問題は、100%取れるようになります。
簿記3級レベルなら、2~3週間もあれば、習得できます。勝手の悪い管理業務主任者のテキストで勉強するより、わずかなコストと多少の時間を割いて簿記3級の勉強するほうが賢明です。
次に、本試験まで時間のない人です。
テキストを3回読んで、そして、過去問を3回解いて、まったく要領がつかめないなら、捨てます。
繰り返しますが、管理業務主任者のテキストで、仕訳を理解せよという方が無理です。
過去問の解き方だけ押えて、後は、ざっくり捨ててしまい、他の問題で失点をカバーできるようになる方が合格に近づくでしょう。
仕訳問題は、「無理なら無理」で、割り切って対処してください。
正解:1
…と相なります。
類似問題あります。テーマ別の問題演習は、「管業「会計・仕訳」の過去問リスト」を、活用ください。
使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、
テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、
過去問には、「管理業務主任者 項目別過去7年問題集」を使えば、支障ありません。
予想問題集・模試問題集も、必要な状況です。「教材レビュー:管理業務主任者 予想問題集」を、参考にしてください。
民法が苦手で苦手で仕方のない人は、読書で凌ぎます。
お勧めの入門本は、「弁護士が教える分かりやすい「民法」の授業」と「民法はおもしろい」です。
苦手な人の多い「会計・仕訳問題」ですが、テキストの数ページで理解は不可能です。
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管理業務主任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。
興味のある方は、「管理業務主任者:ブログ記事」をばご参考ください。
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