4問‐令和3年度の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第4問は、「代理」を問う問題です。「代理」についての基礎的な問題です。難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。

4問‐代理

 

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難易度・優先順位ひとこと

 本問のレベルは「ふつう」です。

 本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。

解説

 別段、複雑な指示はないので、ふつうに選択肢の1つ1つを解けばいいです。

 なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。

選択肢1

 選択肢1の「Cが制限行為能力者であった場合に、Aは、Cの制限行為能力を理由に代理行為を 取り消すことができない。」ですが、正しい記述です。

 条文知識を問う問題です。

 第百二条(代理人の行為能力)には…、

 「制限行為能力者が代理人としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。」とあります。

 当該規定は、よく出るので、押えておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢2

 選択肢2の「Cが、売却代金を着服する目的で、当該代理権の範囲内において、当該契約を締結 した場合に、Bが、Cの当該目的を知ることができたときは、Cの行為は代理権を有しない者がした行為とみなされる。」ですが、正しい記述です。

 本問も、条文知識を問う問題です。

 第百七条(代理権の濫用)には…、

 「 代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をした場合において、相手方がその目的を知り、又は知ることができたときは、その行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。

 …とあります。

 「売却代金を着服する目的」は、条文で言う「自己又は第三者の利益を図る目的」に該当します。

 本問では、Bが「知ることができたとき」を問うているので、条文に言う「代理権を有しない者がした行為」となります。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢3

 選択肢3の「Cの子Dは、CがAから預かった書類をA及びCに無断で持ち出し、Aの代理人と 称して当該契約を締結したところ、これを知ったBが、Aに対して、追認をするかど うかを確答すべき旨の催告をした場合に、相当の期間内に確答がなかったときは、Aは追認をしたものとみなされる。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「追認をしたものとみなされる」のところです。

 正しくは、「追認を拒絶したものとみなされる」です。

 本問のDが行ったことは、「無権代理」に該当します。

 「無権代理」が成立する場合、相手方には、「催告権」があります。

 第百十四条(無権代理の相手方の催告権)には…、

 「前条の場合において、相手方は、本人に対し、相当の期間を定めて、その期間内に追認をするかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。

 「この場合において、本人がその期間内に確答をしないときは、追認を拒絶したものとみなす。

 …とあります。

 よって、本問では、「拒絶」したとみなされます。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢4

 選択肢4の「Cは、Aの許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理 人を選任することができない」ですが、正しい記述です。

 本問は、ふつうの売買取引なので、「法定代理人」ではなく、「任意代理人」の規定が適用されます。

 第百四条(任意代理人による復代理人の選任)には…、

 「委任による代理人は、本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない。

 …と、選択肢そのまんまの文言があります。

 よって、選択肢は、「正」となります。

答え

 「1」は「正」です。

 「2」は「正」です。

 「3」は「誤」です。

 「4」は「正」です。

 本問は、「不適切なものはどれか?」ですので…

 正解:3

 …と相なります。

 >>> 次の問題へ。


参考リンク

 類似問題あります。テーマ別の問題演習は、「管業「民法」の過去問リスト」を、活用ください。

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 使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

 テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、

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