7問‐令和3年度の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第7問は、論点「標準管理委託契約書‐開示事項」の問題です。基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。

7問‐標準管理委託契約書‐開示事項

 

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難易度・優先順位ひとこと

 本問のレベルは「ふつう」です。

 本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。

選択肢ア

 選択肢の「マンション管理業者は、管理規約の提供等の業務に要する費用を当該宅地建物取 引業者から受領することはできない。」ですが、誤った記述です。

 「標準管理委託契約書」の第14条(管理規約の提供等)には…、

 『前項の業務に要する費用を管理規約の提供等を行う相手方から受領することができるものとする』

 …とあります。

 まあ、コピー代等は、請求しないと丸損ですね。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢イ

 選択肢の「マンション管理業者は、当該組合員が管理費等を滞納していることが明らかな場 合であっても、当該宅地建物取引業者に対し、その清算に関する必要な措置を求め ることはできない。」ですが、誤った記述です。

 「標準管理委託契約書」の第14条 3(管理規約の提供等)には…、

 『当該組合員が管理費等を滞納しているときは、甲に代わって、当該 宅地建物取引業者に対し、その清算に関する必要な措置を求めることができるものとする。』

 …とあります。

 よって、マンション管理業者は、管理組合に代わって、清算等の措置を求めることができます。そらそうでしょう。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢ウ

 選択肢の「マンション管理業者が管理規約の提供等を行う場合にあっては、管理規約等にお いて宅地建物取引業者等への提供・開示に関する根拠が明確に規定されるとともに、 これと整合的に管理委託契約書においてマンション管理業者による提供・開示に関 して規定されることが必要である。」ですが、正しい記述です。

 「コメント」からの出題です。

 当該規定のコメントですが…、

 『本来、宅地建物取引業者への管理規約等の提供・開示は組合員又は管理規約等の規定に基づき管理組合が行うべきものであるため、』

 『これらの事務をマンション管理業者が行う場合にあっては、管理規約等において宅地建物取引業者等への提供・開示に関する根拠が明確に規定されるとともに、』

 『これと整合的に管理委託契約書においてマンション管理業者による提供・開示に関して規定されることが必要である。』

 …とあります。

 まあ、常識的にも、判断できるかと思います。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢エ

 選択肢の「管理組合の財務・管理に関する情報を、宅地建物取引業者を通じて専有部分の購 入等を予定する者に提供・開示することは、当該購入予定者等の利益の保護等に資 するとともに、マンション内におけるトラブルの未然防止、組合運営の円滑化、マ ンションの資産価値の向上等の観点からも有意義である。」ですが、正しい記述です。

 本問も、「コメント」からの出題で…、

 『管理組合の財務・管理に関する情報を、宅地建物取引業者又は売主たる組合員を通じて専有部分の購入等を予定する者 に提供・開示することは、』

 『当該購入予定者等の利益の保護等に資するとともに、』

 『マンション内におけるトラブルの未然防止、組合運営の円滑化、マンションの資産価値の向上等の観点からも有 意義である』

 …とあります。

 まあ、常識的にも、判断できるかと思います。

 よって、選択肢は、「正」となります。

答え

 「ア」は「誤」です。

 「イ」は「誤」です。

 「ウ」は「正」です。

 「エ」は「正」です。

 本問は、「適切なものはいくつあるか?」ですので…

 正解:2

 …と相なります。

 >>> 次の問題へ。


参考リンク

 類似問題あります。テーマ別の問題演習は、「管業「標準管理委託契約書」の過去問リスト」を、活用ください。

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

 テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、

 過去問には、「管理業務主任者 項目別過去7年問題集」を使えば、支障ありません。

 予想問題集・模試問題集も、必要な状況です。「教材レビュー:管理業務主任者 予想問題集」を、参考にしてください。

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管理業務主任者のこまごましたもの

 管理業務主任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「管理業務主任者:ブログ記事」をばご参考ください。

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