第3問は、「代位行使」を問う問題です。どの選択肢も、基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。大半の受験生が点としたはずです。落とせない問題です。
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本問のレベルは「ふつう」です。
本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。
別段、複雑な指示はないので、ふつうに選択肢の1つ1つを解けばいいです。
なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。
選択肢1の「Aの代位権の行使は、Bの代理人としてBの権利を行使するものであるから、Aが 自己の権利として行使することは認められない。」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「自己の権利として行使することは認められない」のところです。
「債権者代位権」ですが、これは、債権者に認められた法定の権利です。
よって、自己の権利として行使するものであり、「代理」のように、Bの権利の代理行使をするものではないです。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢2の「Aが代位権を行使をすることができる債権額は500万円であり、Bに対する債権額である200万円に制限されない。」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「Bに対する債権額である200万円に制限されない。」のところです。
Bに対する債権額である200万円が限界です。
第四百二十三条の二(代位行使の範囲)には…、
「債権者は、被代位権利を行使する場合において、被代位権利の目的が可分であるときは、自己の債権の額の限度においてのみ、被代位権利を行使することができる」
…とあります。
よって、債権額である200万円が代位行使の限度となります。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢3の「CがBに対して反対債権を有していたときでも、Cは、Aに対して、相殺の抗弁を 主張することができない。」ですが、誤った記述です。
CはAに相殺を主張できます。
第四百二十三条の四(相手方の抗弁)には…、
「債権者が被代位権利を行使したときは、相手方は、債務者に対して主張することができる抗弁をもって、債権者に対抗することができる。」
…とあります。
よって、相殺できる反対債権があるなら、当該相殺を主張できます。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢4の「Aは、Cに対して、A自身への直接の支払を求めることができる。」ですが、正しい記述です。
第四百二十三条の三(債権者への支払又は引渡し)には…、
「債権者は、被代位権利を行使する場合において、被代位権利が金銭の支払又は動産の引渡しを目的とするものであるときは、相手方に対し、」
「その支払又は引渡しを自己に対してすることを求めることができる。」
「この場合において、相手方が債権者に対してその支払又は引渡しをしたときは、被代位権利は、これによって消滅する。」
…とあります。
条文には、「その支払又は引渡しを自己に対してすることを求めることができる。」とあるので、Aは、直接自分に支払うよう求めることができます。
よって、選択肢は、「正」となります。
「1」は「誤」です。
「2」は「誤」です。
「3」は「誤」です。
「4」は「正」です。
本問は、「正しいものはどれか?」ですので…
正解:4
…と相なります。
類似問題あります。テーマ別の問題演習は、「管業「民法」の過去問リスト」を、活用ください。
使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、
テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、
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