第1問は、「意思表示」の問題です。どの選択肢も基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。すべて基本問題なので、復習だけはしておきましょう。全部取らないといけないです。多くの受験生は、1点としたはずです。
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本問のレベルは「ふつう」です。
本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。
別段、複雑な指示はないので、ふつうに選択肢の1つ1つを解けばいいです。
なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。
選択肢1の「Aが、所有権を移転する意思がないにもかかわらず、Bと売買契約を締結した場合 に、Bがその真意を知り、又は知ることができたときは、Aは、Bに対して当該契約の無効を主張することができる。」ですが、正しい記述です。
いわゆる「心裡留保」の問題です。
条文には…、
「第九十三条」
「意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。」
「ただし、相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、無効とする」
…とあります。
Bは、真意を知っているので、AはBに無効を主張できます。
よって、選択肢は、「正」となります。
なお、当該心裡留保は、「無効」なので注意してください。「取り消し」ではありません。
選択肢2の「Aが、所有権を移転する意思がないにもかかわらず、Bと通謀して売買契約を締結 し、所有権移転登記を済ませた後に、BがAに無断で、その事情を知らない第三者C に甲を転売した場合に、Cにその事情を知らないことについて過失があるときは、A は、Cに対して、虚偽表示による当該売買契約の無効を主張することができる。」ですが、誤った記述です。
いわゆる「虚偽表示」の問題です。
条文には…、
「第九十四条」
「相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。」
「2 前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。」
…とあります。
本問のCは、第三者なわけですが、「過失」があるので、善意の第三者には該当しなくなります。
よって、無効を主張できなくなります。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢3の「Aが、Bの詐欺を理由として当該売買契約を取り消した場合に、Aの取消し前に、 Bが、その事情を知らず、かつその事情を知らないことについて過失のある第三者D に甲を転売していたときは、Aは、Dに対して取消しの効果を主張することができな い。」ですが、誤った記述です。
第九十六条(詐欺又は強迫)には…、
「詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。」
「2 相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。」
「3 前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない」
…とあります。
本問では、第三者Dは、善意ですが、有過失なので、Aはその意思表示の取り消しを主張できます。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢4の「Aが、Bの強迫を理由として当該売買契約を取り消した場合に、Aの取消し前に、 Bが、その事情を知らず、かつその事情を知らないことについて過失のない第三者E に甲を転売していたときは、Aは、Eに対して取消しの効果を主張することができな い」ですが、誤った記述です。
先の条文の第3項ですが、「3 前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない>」となっています。
つまり、当該規定は、「“詐欺”による取り消し」について述べられたものです。
本問ですが、その舞台は、「強迫」です。
よって、Aは、善意無過失の第三者Eに、取り消しの効果を主張できます。
こうした次第で、詐欺と脅迫とでは、善意の第三者に対する対抗力が異なるので、注意してください。
よって、選択肢は、「誤」となります。
「1」は「正」です。
「2」は「誤」です。
「3」は「誤」です。
「4」は「誤」です。
本問は、「正しいものはどれか?」ですので…
正解:1
…と相なります。
類似問題あります。テーマ別の問題演習は、「管業「民法」の過去問リスト」を、活用ください。
使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、
テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、
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