第2種電気工事士 過去問+解説 学科試験(筆記方式)令和6年度(2024年度)上期試験第28問

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 電気工事士の独占業務の問題で、ド定番・ド頻出な選択肢ばかりです。テキストと過去問を繰り返しておけば解けるはずです。文系ド素人にとっては得点源なので、何度も繰り返しておきます。

第28問‐電気工事士法

 

 (クリックして拡大。)

 本問のレベルは「ふつう」です。

 お馴染みの論点なので、何回も解いて、絶対に取れるようになっておきましょう。

 ・電気工事士でなければできない作業(独占業務)の憶え方1-「技能試験で勉強」

 ・電気工事士でなければできない作業(独占業務)の憶え方2-「造営物」

 ・電気工事士でなければできない作業(独占業務)の憶え方3-「テキストを思い出せ」

 上記サイトを参考にしてください。

 本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。

選択肢イ

 選択肢イの「a:配電盤を造営材に取り付ける。b:電線管を曲げる。」ですが、正しい記述です。

 「a:配電盤を造営材に取り付ける」ですが、「配電盤」は、図記号で出てきましたよね?

 第2種電気工事士の免状が関係するからです。よって、電気工事士の独占業務です。

 「電気工事士出なければ従事できない」となります。

 次に、「b:電線管を曲げる。」ですが、工具にパイプベンダが出てきましたよ。

 第2種電気工事士の免状が関係するからです。よって、電気工事士の独占業務です。

 「電気工事士出なければ従事できない」となります。

 よって、「イ」は、「a,b」ともに、「電気工事士でなければ従事できない」ものとなります。

選択肢ロ

 選択肢ロの「a:地中電線用の管を設置する。b:定格電圧 100 V の電力量計を取り付ける。」ですが、誤った記述です。

 「a:地中電線用の管を設置する。」ですが、ふつうの土木であり、電気的な工事でないですよね。

 ですから、免状無用です。

 「b:定格電圧 100 V の電力量計を取り付ける。」ですが、これも、免状無用です。

 理科の実験を思い出してください。電力量計の取り付けに免状が要るなら、学生さんは皆計測できなくなってしまいますね

 よって、選択肢は、「aとbとも、電気工事士でなくても従事できる」となります。

選択肢ハ

 選択肢ハの「a:電線を支持する柱を設置する。b:電線管に電線を収める。」ですが、誤った記述です。

 「a:電線を支持する柱を設置する。」ですが、よくよく情景を思い浮かべれば、単に、柱を立てているだけの土木です。電気は関係ないですね。

 よって、免状無用です。

 対して、「b:電線管に電線を収める。」ですが、当該作業は、技能試験で、しこたまやる作業です。

 第2種電気工事士が関係するからこそ、技能に出るわけで、当該作業は、免状が必要です。

 よって、選択肢は、「aは、電気工事士でなくても従事できるが、bは免状が要る」となります。

選択肢ニ

 選択肢ニの「a:接地極を地面に埋設する。b:定格電圧 125 V の差込み接続器にコードを接続する。」ですが、誤った記述です。

 「a:接地極を地面に埋設する」ですが、いわゆる、アース線の接地です。

 アースについては、テキストに散々出てきましたし、アース線の取り付けは、技能試験にも出ます

 第2種電気工事士が関係するからこそ、技能に出るわけで、当該作業は、免状が必要です。

 「b:定格電圧 125 V の差込み接続器にコードを接続する。」ですが、免状は無用です。

 選択肢のように、使用電圧600V以下で使用する接続器に、キャブタイヤケーブルやコードを接続するのに、免状は無用です。

 これは、“こういうもの”として憶えるしかありません。選択肢を丸ごと、押えておきましょう。

 よって、選択肢は、「aは免状が要る、bは電気工事士でなくても従事できる」となります。

答え

 本問は「ともに、電気工事士でなければ従事できないものはどれか?」ですので…、

 正解:イ

 …と相なります。

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学科過去問リスト

 第1問から第30問までは、「一般問題」です。

 第31問から第50問までは、「配線図」です。

一般問題

 1問:消費電力・・・「ふつう」。

 2問:抵抗率・・・「ふつう」。

 3問:熱量計算・・・「ふつう」。

 4問:電動機の力率・・・「ふつう」

 5問:Y(スター)結線・・・「ふつう」。

 6問:電圧降下・・・「ふつう」。

 7問:単相3線式回路の電力損失・・・「ふつう」。

 8問:許容電力計算・・・「ふつう」。

 9問:過電流遮断機の定格電流・・・「ふつう」。

 10問:分岐回路・・・「ふつう」。

 11問:アウトレットボックス・・・「ふつう」。

 12問:最高許容温度・・・「ふつう」。

 13問:硬質ポリ塩化ビニル電線管の工具・・・「ふつう」。

 14問:スターデルタ始動・・・「ふつう」。

 15問:電気機器・・・「ふつう」。

 16問:写真鑑別・・・「ふつう」。

 17問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。

 18問:工具写真鑑別・・・「ふつう」。

 19問:リングスリーブ・・・「ふつう」。

 20問:ライティングダクト工事・・・「ふつう」。

 21問:電気工事の施工方法・・・「ふつう」。

 22問:ケーブル工事と弱電流電線・・・「ふつう」。

 23問:合成樹脂管工事・・・「ふつう」。

 24問:アナログ式回路計・・・「ふつう」。

 25問:アナログ形絶縁抵抗計・・・「ふつう」。

 26問:接地抵抗値と絶縁抵抗値・・・「ふつう」。

 27問:計器記号・・・「ふつう」。

 28問:電気工事士法・・・「ふつう」。取る。

 29問:電気用品安全法・・・「ふつう」。取る。

 30問:電気設備に関する技術基準を定める省令・・・「ふつう」。取る。

配線図

 31問:図記号当て・・・「ふつう」。

 32問:図記号取付位置・・・「ふつう」。

 33問:コンセント刃受け当て・・・「ふつう」。

 34問:図記号の名称・・・「ふつう」。

 35問:電線管図記号・・・「ふつう」。

 36問:接地工事・・・「ふつう」。

 37問:機器図記号・・・「ふつう」。

 38問:絶縁抵抗・・・「ふつう」。

 39問:器具図記号・・・「ふつう」。

 40問:最少電線本数・・・「ふつう」。

 41問:コネクタ当て・・・「ふつう」。

 42問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。

 43問:工具写真鑑別・・・「ふつう」。

 44問:計測器写真鑑別・・・「ふつう」。

 45問:図記号機器写真鑑別・・・「ふつう」。

 46問:Eスリーブ・Pスリーブ・・・「ふつう」。

 47問:スイッチ図記号・・・「ふつう」。

 48問:リングスリーブ当て・・・「ふつう」。

 49問:リングスリーブ当て・刻印当て・・・「ふつう」。

 50問:未使用コンセント・・・「ふつう」。

第2種電気工事士 合格の生命線‐独学向け教材

 

 憶えられない、点数が伸びない、よく間違える、実力が付かない、何やってんのかわからないという人は、教材を見直してみてください。

 独学向けの良質な教材を使うことこそ、独学合格の“肝”です。

 教材の詳細は「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」に述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、

 筆記用のテキストは、絵が多くて漢字の少ない「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2024年版) 」を、

 筆記用の過去問には、コンパクトで持ち運びやすい「 すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2024 」を使います。

 技能のテキストは、写真の多い「 2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格: 入門講習DVD付 」を…、

 技能の工具は、定番メーカー:HOZANの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」を…、

 技能の材料には、工具と同じメーカーの「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」を使います。

 (教材には「年度」対応があるので、必ず、自分の受ける年になっているか、確認してください。

 (「技能教材よくある質問(何回分がいいの?等)」も、参考にしてください。)

第2種電気工事士 技能 独学 補助教材

 第2種電気工事士 技能試験の独学は、ケーブル等の教材と工具、そして、テキストがあれば間に合います。

 とはいえ、独学に「あると便利」なものが多々あります。まさに独学向けというものなので、参考にしてください。

 高評価だったのは、「ホーザン(HOZAN) 合格配線チェッカー Z-222」です。

 利用者曰く、「回路的に正しいという自信が付く。使えない問題もあったが、最も役に立った。」とのことです。

 独学だと、候補問題を作っても、答え合わせに一苦労します。

 わたしも、受験生当時に(これで合ってるの?)と、お手本のテキストとにらめっこした記憶があります。往時にあったらとても便利だったと思います。

 独学で一抹の不安のある方は、使ってみてください。

 次は、「ホーザン(HOZAN) 合格マルチツール DK-200」です。

 多用途、時短になる、ウォータレンチプライヤの代わりにもなる、と高評価です。

 これは、独学に関係なく、有用かと思います。

 さて、独学では役には立つも、“すごくではない”というのが…、

 ・ホーザン(HOZAN) 合格クリップ P-926

 ・ホーザン(HOZAN) 合格ゲージ P-925 P-956/P-957/P-958用

 …です。

 クリップの方は、ホーザン教材に入っているもので十分とのこと。ホーザンの教材でない人は、一考するといいでしょう。

 んで、ゲージの方は、外れやすいのでアレ、使わなくなる、とのことです。用途に合いそうなら、考えてみてください。

 なお、セットのもあります。「HOZAN (ホーザン) の合格シリーズ3点セット【 DK-200 合格マルチツール 】【 P-926 合格クリップ 】【 P-925 合格ゲージ 】」です。

 独学の欠点をこれらの補助教材でカバーできます。“絶対”に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。

 教材にお金を惜しんではいけません。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 受験が終わっても、危険物や消防設備士等の試験で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。

第2種電気工事士のこまごましたもの

 「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。

 先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。

 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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