第2種電気工事士 技能試験 候補問題:No.13‐自動点滅器(A):令和6年度(2024年度)2電工候補問題解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第2種電気工事士の技能試験の候補問題:No.13を解説するページ。No.13の難易度は「ふつう」であり、落ち着いて施工すれば合格できる問題である。本問は、「A(自動点滅器)」が固有部分だが、端子台で代用されるだろうから、問題ではない。本問の攻略、手順、注意事項を述べる。独学者向け。

No.13の難易度は「ふつう」

 

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 第2種電気工事士の令和6年度(2024年度)の技能試験の候補問題No.13の独学者向けポイントを見ていきます。

 候補問題のNo.13の難易度は、「ふつう」です。本問は、受かる問題なので、遭遇したら確実に合格したいです。

 さて、本問の固有部分は、上記画像で一目ですが、「A(自動点滅器)」のところです。

 しかし、当該部分は、おおむね「端子台で代用」なので、そう難しくはありません。

 次に、固有部分と言えるのが、「一口コンセントのアース線」です。

 これも、難しくないです。「緑」のIV線を、アースの穴ぽこに突っ込むだけです。

 要領的には、「9問:EET」の「EET」と同じなので、神経質になる必要はありません。

 その他の部分は、他の候補問題を消化するうちに、できるようになるものばかりなので、脅威ではないです。

インデックス

  1. 候補問題 No.13 複線図ポイント
  2. No.13のポイント
  3. 「A(自動点滅機)」は、ド暗記
  4. 端子台は油断禁物
  5. VVRケーブル
  6. 接地極付きコンセントアース
  7. リングスリーブ
  8. 【重要】わざと間違える‐ミス対策
  9. 独学向け教材

候補問題 No.13 複線図のポイント

 

 複線図ですが、固有部分の「自動点滅器(A)」のところが、やや難しい程度です。

 まあ、「1-黒(非接地側)」「2-白(接地側)・白(ロの施行省略)」「3-黒(ロの施行省略)」と、書き方(繋げ方)を暗記しましょう。それで、事が済みます。

 「自動点滅器(A)」以外は、オーソドックスなものばかりなので、複線図で困ることはないはずです。

 複線図の書き方は、「複線図‐No.13:自動点滅器(A)」を参考にしてください。

No.13のポイント

 令和6年度(2024年度)の2電工・技能試験の候補問題13

 ポイントをまとめると、上記画像のようになります。

 ホント、手間取るのは「A(自動点滅機)」のところだけです。

 「施工省略」と「アース線」は、“強いて言えば”レベルで、慎重な皆さんなら、大丈夫なはずです。

「A(自動点滅機)」は、ド暗記

 結論から言うと、「A(自動点滅機)」は、作り方を「暗記」してしまいます。

 「A(自動点滅機)」は、おおむね「端子台」で代用されるので、当該端子台への結線を丸暗記してください。

 というのも、ここは、他の候補問題にはない、特殊な付け方をするからです。

 それは、「1つの端子に2本の電線を挿し込む」で、慣れていないと、100%戸惑います。

 んなもんで…、

 端子台「1」には、本線の黒1本、

 端子台「2」には、本線の白とVVR(ロ)の白の計2本、

 端子台「3」には、VVR(ロ)の黒1本、

 …と憶えてしまいます。

 アレコレ考えるよりも、組み方を暗記するのが一番かと思います。

 なお、端子台の数字は、問題の指定に従ってください。変わる可能性を捨てきれないので、油断は禁物です。

 また、試験的には「暗記」ですが、CdS回路の理屈は、一通り、押さえておきます。

 というのも、「施工条件」が変わる可能性があるからです。

 思考なき丸暗記だと、問題を変えられただけで即落ちですので、“担保”として、端子台の背景と自動点滅器の理屈は理解しておいてください。

端子台は油断禁物

 端子台ですが、そこそこ『欠陥』の取られるところなので、油断は禁物です。

 大丈夫だと思いますが、「端子台」は…、

 電線の被覆を剥き過ぎていると、『欠陥』で即落ちです。

 ねじが、被覆を噛んでいると、『欠陥』で即落ちです。

 言うまでもありませんが、「ねじを締め忘れている」「接続していない」「電線が外れている」でも、『欠陥』で即落ちです。

 作業後は、必ず、テキストのお手本と比べて、遜色がないかどうかをチェックして、正確さを極めていってください。

 本問でも、念のため、最低3回は、組む練習しておきましょう。

 作業そのものはカンタンなので、使用済みケーブルを手に、晩酌しながら、練習しましょう。

VVRケーブル

 本問では、馴染みのない「VVRケーブル(Aに接続)」が登場します。

 大丈夫だと思いますが、フラットなVVFに比べると、外装剥ぎが厄介です。

 2~3回は、練習しておくと、本試験では「ミスゼロ」です。

 なお、VVRケーブルは、テキストや指導機関によっては、電工ナイフを使うところがあります。

 しかし、わたしは、電工ナイフの取り扱いに不慣れなので、「ストリッパ」で作業しました。

 ストリッパで、ぐにぐにと、切れ目を入れて、ペンチで引き抜き、んで、ビニールのゲバをストリッパの先で取り除きました。

 VVRもストリッパで凌げるので、電工ナイフが苦手な人は、参考にしてみてください。

接地極付きコンセントアース

 先に述べたように、本問の固有部分に、「一口の接地極付きコンセントにアース線を接続する」の作業があります。

 おそらく、問題の指定では、「緑」のIV線がアース線に指定されると思います。

 作業は、そのIV線を採寸して被膜を剥ぎ、コンセントのアースの穴に入れるだけのカンタンなものです。お手本の動画を見て、1~2回練習すれば、十分でしょう。

 ただ、油断は禁物です。

 ここで発生するだろうミスは、「施工忘れ」が最も可能性があります。

 あまりに作業が簡単すぎるために脅威を感じず、アース線の存在を“完全に忘れて”、コンセントにつけ忘れて不合格、ってな次第です。

 本試験では、どんなミスをするか、全くわかりません。

 作業の際は、(ここは、施工忘れが起きそうだな)くらいの危機意識を持って、臨んでください。

補足

 アース線の作業ですが、コンセントには、アースの穴が「2つ」あると思います。

 結論から言うと、どちらの穴に突っ込んでもOKです。

 もう片方の空いた穴は、アース線の「渡り線」に、使用するとのことです。

 言うまでもなく、試験には、そういう指定が「ない」ので、全く考慮する必要はないです。穴に逡巡することなく、挿入してください。

リングスリーブ

 接続のリングスリーブは、「小」を使うはずです。

 1種類しか使わないので、楽ですが、電線を接続するときは、必ず、リングスリーブの大きさと刻印(圧着マーク)を「指差し確認」して、さらに「もう一度、指差し確認」をして、がちゃんと接続します。

 というのも、『リングスリーブを間違うと、その修正がクソ面倒だから』です。

 間違った接続部分を切り取り、ケーブルの外装を剥いで、電線の被覆を取るという“時間ロス”の権化です。

 おおむね3分は、下手をすると5分は時間を取られます。

 本試験は『40分』ですので、当該ミスが、いかに危ないか、お分かりかと思います。

 指差し確認の時間は、間違ったことを考えれば、『絶対に、あり』です。

【重要】わざと間違える‐ミス対策

 本試験では、練習時には予想もしない『ミス』をします。

 よって、練習のときから、「ミス」に備えておきましょう。

 候補問題を組み終わって、採点(欠陥のチェック)が済んだら、回路をそのまま捨てるのではなくて、以下の箇所を、仮にミスったとして、再施行してみてください。

 当該再施行の際は、ストップウオッチで、時間を計ります。

 1つの「ミス」をカバーするのに、どれだけ時間を食うか、肌で体感しておきましょう。

対策1‐4本なのに「小」

 

 再組み立てすべきは、上の赤丸の「白(接地側)の接続」です。

 ここは、「1.6」を4本接続します。

 「2+2+2+2」の「8mm2」で、「8mm2以内」となるので、「小」スリーブを使用することになります。

 しかし、電線が4本もあることから、ついウッカリして、“無意識的に”、「中」で接続する可能性があるのです。

 よって、「仮」に、「小なのに中で接続した」として、再作業してみてください。

 他のページでも述べていますが、「ミス」のコストを踏まえれば、リングスリーブの接続は、「指差し確認」してから行うのが最も効率的なことがわかるはずです。

 蛇足ですが、本試験では、「中」スリーブを使わない候補問題では、「中」スリーブそのものを支給しないのが常です。

 とはいえ、試験の傾向が変わり、“受験生を混乱させる目的で”、使わなくても、「中」スリーブの支給される可能性があります。

 こういう場合に備えて、先のスリーブミスに臨んでみてください。

対策2‐自動点滅器

 

 次の「ミス対策」は、上の画像の赤丸の「A」の自動点滅器のところです。

 「仮」に…、

 ・電線の接続を間違えた(1のところに、白・黒と接続してしまった等)。

 ・3のところの電線の被覆を剥き過ぎて、微妙に欠陥を取られそう。

 …という「ミス」があったとして、再作業してみましょう。

 「誤接続」は、単にねじを緩めて間違った電線を外して、付け直すだけです。

 しかし、忘れてはいけないのが、「ねじの増し締め」ですね。

 大丈夫と思っていても、端子台をいじったら、すべてのねじを増し締めしてください。

 次に、被覆の修正作業ですが、これも、そう厳しくはないです。取り外して、採寸して、新たに被覆を取って、再度、接続するだけだからです。

 しかし、先と同じで、「ねじの増し締め」を忘れてはいけません。

 端子台をいじったら、ねじを増し締めです。

 というのも、修正作業により、端子台には、要らぬ振動が加わっているからです。

 ミスをしてないところが、ずれたりする可能性もあります。

 ずれたところが気になるので、ねじを緩めて直したら、ねじを緩めたままだった、というケースは、十分に予想できます。

 本試験という時間は、本当に独特で緊張します。

 普段しないミスを、よりによって、本試験でやらかします。

 その典型的なものが、「直したら、ねじを緩めたままだった」です。

 「ねじの増し締め」は、癖づけておきましょう。

第2種電気工事士 技能 独学 補助教材

 第2種電気工事士 技能試験の独学は、ケーブル等の教材と工具、そして、テキストがあれば間に合います。

 参考:第2種電気工事士・技能試験のテキスト・教材・工具

 とはいえ、独学に「あると便利」なものが多々あります。まさに独学向けというものもあるので、参考にしてください。

 高評価だったのは、まず、「ホーザン(HOZAN) 合格配線チェッカー Z-222」です。

 利用者曰く、「回路的に正しいという自信が付く。使えない問題もあったが、最も役に立った。」とのことです。

 独学だと、候補問題を作っても、答え合わせに一苦労します。

 わたしも、受験生当時に(これで合ってるの?)と、お手本のテキストとにらめっこした記憶があります。往時にあったらとても便利だったと思います。

 独学で一抹の不安のある方は、使ってみてください。

 次は、「ホーザン(HOZAN) 合格マルチツール DK-200」です。

 多用途、時短になる、ウォータレンチプライヤの代わりにもなる、と高評価です。

 これは、独学に関係なく、有用かと思います。

 さて、独学では役には立つも、“すごくではない”というのが…、

 ・ホーザン(HOZAN) 合格クリップ P-926

 ・ホーザン(HOZAN) 合格ゲージ P-925 P-956/P-957/P-958用

 …です。

 クリップの方は、ホーザン教材に入っているもので十分とのこと。ホーザンの教材でない人は、一考するといいでしょう。

 んで、ゲージの方は、外れやすいのでアレ、使わなくなる、とのことです。用途に合いそうなら、考えてみてください。

 なお、セットのもあります。「HOZAN (ホーザン) の合格シリーズ3点セット【 DK-200 合格マルチツール 】【 P-926 合格クリップ 】【 P-925 合格ゲージ 】」です。

 独学の欠点をこれらの補助教材でカバーできます。“絶対”に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。

 教材にお金を惜しんではいけません。

 なお、先の補助教材の使用感・レビュー等のある方、よろしければ、「当方のTwitter」や「メール」に、ご一報願います。

 最後に、ASITAKAさん、情報提供ありがとうございました。

第2種電気工事士 技能試験・候補問題 令和6年度

 技能独学インデックス

 複線図書き方インデックス

 No.1:位置表示灯

 No.2:確認表示灯(常時点灯)

 No.3:タイムスイッチ(TS)

 No.4:三相3線式200V

 No.5:20A 250Vコンセント

 No.6:3路スイッチ

 No.7:4路スイッチ

 No.8:リモコンリレー

 No.9:EET

 No.10:確認表示灯(同時点滅)

 No.11:ねじなし管

 No.12:PF管

 No.13:自動点滅器(A)

PDFや動画の閲覧

 

 PDFや動画の閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 受験が終わっても、危険物や消防設備士等の過去問演習で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。

技能試験の注意やヒント

 本試験での注意やヒント、コツは、以下のページです。読んでおくと、多少は有利になるかと思います。

 まず、問題文についでです。

 だいたいは「テキストどおり」なのですが、ごく稀に、テキストの指示とは少し変った出題も予想されます。

 「問題文は命取り‐絶対的注意事項」で、問題文を読むクセをつけておきましょう。

 次に、作業のヒントとして、「電源線で準備運動‐こころとゆびを慣らす」をば、お目汚しください。

 当方は、準備運動として、「まずは最初に電源線」をお勧めします。

第2種電気工事士のこまごましたもの

 「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。

 先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。

 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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