第2種電気工事士 技能試験 候補問題:No.3‐TS(タイムスイッチ):令和6年度(2024年度)2電工候補問題解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第2種電気工事士の技能試験の候補問題:No.3を解説するページ。No.3は、固有部分の「TS(タイムスイッチ)」のところが、やや「難」だが、全体的にやさしいラッキー問題である。本問の練習の仕方や、攻略、要領、手順を説述する。独学者向け。技能試験が本問だったら、確実に合格したい。

No.3はラッキー問題(受かる!)

 

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 第2種電気工事士の令和6年度(2024年度)技能試験の候補問題 No.3の独学者向けポイントを解説していきます。

 No.3は、上の画像を見てもらえばわかるように、「TS(タイムスイッチ)」が固有部分です。

 「TS(タイムスイッチ)」は、初見では難しく感じますが、その作業は、端子台で代用されるため、非常にカンタンです。

 要は、「端子台に、電線をねじ止めするだけ」なので、まったく難しくないです。

 次に、固有部分と言えるのが、「一口コンセントのアース線」です。

 まあ、これも、難しくないです。「緑」のIV線を、アースの穴ぽこに突っ込むだけです。

 要領的には、「9問:EET」の「EET」と同じなので、神経質になる必要はありません。

 本問は、先に述べたように「ラッキー問題」です。

 本試験で遭遇したら、確実に合格しましょう。

インデックス

  1. 候補問題 No.3 複線図ポイント
  2. NO.3の難易度は「ふつう」
  3. 「TS(タイムスイッチ)」は端子台
  4. TSの端子台は即落ち箇所‐要3回練習
  5. 合格の担保‐理屈は押さえておく
  6. 接地極付きコンセントアース
  7. リングスリーブ
  8. その他の部分
  9. 【重要】わざと間違える‐ミス対策
  10. 独学向け教材

候補問題 No.3 複線図のポイント

 

 複線図で、やや厄介なのは、固有部分の「TS(タイムスイッチ)」のところです。

 まあ、「S1・S2・L1‐黒・白白・黒」と、「書き方」を憶えてしまうのが一番早くて、確実です。

 詳細に述べると、「S1‐黒(電源線の非接地側)」、「S2‐白(電源線の接地側)と白(引っ掛けシーリング)」、「L1‐黒(引っ掛けシーリング)」です。

 要領的には、「暗記」が一番早いです。

 残りの複線図は、スイッチとランプレセプタクルと、定番ばかりなので、複線図を書くのも、苦労はないです。

 複線図の書き方は、「複線図‐No.3 :タイムスイッチ(TS)」を参考にしてください。

難易度は「ふつう」

 

 ポイントや注意事項は、上記画像を参考にしてください。

 固有部分の「TS(タイムスイッチ)」にさえ慣れておけば事が済むので、まずはここから見ていきます。

「TS(タイムスイッチ)」は端子台

 一口で言えば、ここは、テキストのお手本を見て、組み方を丸暗記するだけです。

 ひとつのねじ(S2端子)に、電線を2本繋げるという、あまりない作業ですが、2~3回練習すれば、絶対にできるようになります。

 本当に、理屈もなにもなく、“そのとおり”組むだけなので、問題はないように思います。

 ただ、「問題文で指示される接地極」だけは、要注意です。

 ここを間違えると、『欠陥』で即不合格なので、慎重に作業します。

 作業の前は、問題文の指示文を、指差し確認をするくらいの慎重さで臨みましょう。

TSの端子台は即落ち箇所‐要3回練習

 本問はカンタンとはいえ、油断してはいけません。

 端子台の結線は、『欠陥』を取られるところです。

 ねじ止めが被覆が噛んでいる被覆を剥き過ぎていると、即落ちです。

 端子台への結線だけを3回は繰り返して、ミスゼロ状態になっておきましょう。

合格の担保‐理屈は押さえておく

 ところで、本試験の問題が、テキストの記述通りや、候補問題どおりになるとは限りません。

 端子台の作業は、試験的には「丸暗記」ですが、タイムスイッチ回路の要領を理解して、暗記に入るほうが、安全です。

 丸暗記だけだと、ちょっと問題の設定を変えられただけで、落ちてしまうからです。

 念のため、「これこれ、こういう背景があるから、こう組むのだ」くらいは把握しておいて、損はありません、(もっと言うと、本問は簡単な部類に入るので、難易度調整が入る可能性を捨てきれないのです。)

接地極付きコンセントアース

 先に述べたように、本問の固有部分に、「一口の接地極付きコンセントにアース線を接続する」の作業があります。

 おそらく、問題の指定では、「緑」のIV線がアース線に指定されると思います。

 作業は、そのIV線を採寸して被膜を剥ぎ、コンセントのアースの穴に入れるだけのカンタンなものです。お手本の動画を見て、1~2回練習すれば、十分でしょう。

 ただ、油断は禁物です。

 ここで発生するだろうミスは、「施工忘れ」が最も可能性があります。

 あまりに作業が簡単すぎるために脅威を感じず、アース線の存在を“完全に忘れて”、つけ忘れで不合格、ってな次第です。

 本試験では、どんなミスをするか、全くわかりません。

 作業の際は、(ここは、施工忘れが起きそうだな)くらいの危機意識を持って、臨んでください。

補足

 アース線の作業ですが、コンセントには、アースの穴が「2つ」あると思います。

 結論から言うと、どちらの穴に突っ込んでもOKです。

 もう片方の空いた穴は、アース線の「渡り線」用の穴とのことです。

 言うまでもなく、当該候補問題には、そういう指定が「ない」ので、全く考慮する必要はないです。穴に逡巡することなく、挿入してください。

リングスリーブ

 本問は、「中」のスリーブを使わないので、注意すべきは、刻印だけです。

 リングスリーブの刻印は、「小」と「極小」です。

 電線を接続するときは、必ず、リングスリーブの大きさを「指差し確認」して、さらに、刻印(圧着マーク)が正しいかどうかを「指差し確認」し…、

 ほいで、もう一度だけ、リングスリーブの大きさと刻印(圧着マーク)を「指差し確認」して、「よしっ!」となったら、ガチャンと接続します。

 こんなに手間を掛けるのは、『リングスリーブを間違うと、その修正がクソ面倒だから』です。

 間違った接続部分を切り取り、ケーブルの外装を剥いで、電線の被覆を取るという“時間ロス”の権化です。

 おおむね3分は、下手をすると5分は時間を取られます。

 本試験は『40分』ですので、当該ミスが、いかに危ないか、お分かりかと思います。

 指差し確認の時間は、間違ったことを考えれば、『絶対に、あり』です。

その他の部分

 本問は、固有部分以外は、全く“普通”なので、そう支障はないでしょう。

 タイトルでも言いましたが、本問は「ラッキー問題」です。

 慎重に、きちんと、作業すれば受かる問題に、幸運にも、当たったのですから、確実に合格してしまいましょう。

【重要】わざと間違える‐ミス対策

 本試験では、練習時には予想もしない『ミス』をします。

 よって、練習のときから、「ミス」に備えておきましょう。

 候補問題を組み終わって、採点(欠陥のチェック)が済んだら、回路をそのまま捨てるのではなくて、以下の箇所を、仮にミスったとして、再施行してみてください。

 当該再施行の際は、ストップウオッチで、時間を計ります。

 1つの「ミス」をカバーするのに、どれだけ時間を食うか、肌で体感しておきましょう。

 さて、へんな言い方ですが、本問で、「間違っておくとよい」のは…、

 

 …赤丸の「端子台」のところです。

 ・端子台のねじが電線被覆を噛んでいる。

 ・電線被覆を剝き過ぎて、心線が5mm以上、むき出しになっている。

 ・ねじが緩い。

 ・誤接続。

 …といったミスを再現して、修正作業をしてみてください。

 先述したように、ストップウオッチで修正作業に、どのくらい時間を食うか、計測してください。

 ミスがいかに危ういか、いかに正確に作業するのが大事か、肌で体感しておきましょう。

 さて、忘れてはならないものがあります。

 「ねじ」の「増し締め」です。

 本試験では、異常な精神状態となります。

 端子台をいじった際、仮止め的な感じで、「ねじ」を緩めにしたままで、提出する可能性があるのです。

 先述しましたが、たとえ、100%大丈夫と思っていても、念のため、「ねじ」にドライバを刺し込んで、“くっ”と増し締めしてください。

第2種電気工事士 技能 独学 補助教材

 第2種電気工事士 技能試験の独学は、ケーブル等の教材と工具、そして、テキストがあれば間に合います。

 参考:第2種電気工事士・技能試験のテキスト・教材・工具

 とはいえ、独学に「あると便利」なものが多々あります。まさに独学向けというものもあるので、参考にしてください。

 高評価だったのは、まず、「ホーザン(HOZAN) 合格配線チェッカー Z-222」です。

 利用者曰く、「回路的に正しいという自信が付く。使えない問題もあったが、最も役に立った。」とのことです。

 独学だと、候補問題を作っても、答え合わせに一苦労します。

 わたしも、受験生当時に(これで合ってるの?)と、お手本のテキストとにらめっこした記憶があります。往時にあったらとても便利だったと思います。

 独学で一抹の不安のある方は、使ってみてください。

 次は、「ホーザン(HOZAN) 合格マルチツール DK-200」です。

 多用途、時短になる、ウォータレンチプライヤの代わりにもなる、と高評価です。

 これは、独学に関係なく、有用かと思います。

 さて、独学では役には立つも、“すごくではない”というのが…、

 ・ホーザン(HOZAN) 合格クリップ P-926

 ・ホーザン(HOZAN) 合格ゲージ P-925 P-956/P-957/P-958用

 …です。

 クリップの方は、ホーザン教材に入っているもので十分とのこと。ホーザンの教材でない人は、一考するといいでしょう。

 んで、ゲージの方は、外れやすいのでアレ、使わなくなる、とのことです。用途に合いそうなら、考えてみてください。

 なお、セットのもあります。「HOZAN (ホーザン) の合格シリーズ3点セット【 DK-200 合格マルチツール 】【 P-926 合格クリップ 】【 P-925 合格ゲージ 】」です。

 独学の欠点をこれらの補助教材でカバーできます。“絶対”に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。

 教材にお金を惜しんではいけません。

 なお、先の補助教材の使用感・レビュー等のある方、よろしければ、「当方のTwitter」や「メール」に、ご一報願います。

 最後に、ASITAKAさん、情報提供ありがとうございました。

第2種電気工事士 技能試験・候補問題 令和6年度

 技能独学インデックス

 複線図書き方インデックス

 No.1:位置表示灯

 No.2:確認表示灯(常時点灯)

 No.3:タイムスイッチ(TS)

 No.4:三相3線式200V

 No.5:20A 250Vコンセント

 No.6:3路スイッチ

 No.7:4路スイッチ

 No.8:リモコンリレー

 No.9:EET

 No.10:確認表示灯(同時点滅)

 No.11:ねじなし管

 No.12:PF管

 No.13:自動点滅器(A)

PDFや動画の閲覧

 

 PDFや動画の閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 受験が終わっても、危険物や消防設備士等の過去問演習で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。

技能試験の注意やヒント

 本試験での注意やヒント、コツは、以下のページです。読んでおくと、多少は有利になるかと思います。

 まず、問題文についでです。

 だいたいは「テキストどおり」なのですが、ごく稀に、テキストの指示とは少し変った出題も予想されます。

 「問題文は命取り‐絶対的注意事項」で、問題文を読むクセをつけておきましょう。

 次に、作業のヒントとして、「電源線で準備運動‐こころとゆびを慣らす」をば、お目汚しください。

 当方は、準備運動として、「まずは最初に電源線」をお勧めします。

第2種電気工事士のこまごましたもの

 「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。

 先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。

 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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