6問‐3路スイッチ:平成30年度(2018年度)2電工候補問題解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 候補問題の第6問は、最難関の1つ。ここだけにしか登場しない「露出型コンセント」と「3路スイッチ」と、固有問題ばかりで、練習していないと100%落ちる。難関の本問の練習の仕方や、攻略、要領、手順を説述する。独学者向け。技能試験が本問だったとしても、きちんと練習していれば、合格はできる。

第6問は、最難関

 

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 平成30年度(2018年度)の、第2種電気工事士の技能試験の「候補問題6」の独学者向けポイントを見ていきます。

 最初に大事なことを言うと、候補問題6は、「難関の部類」に入ります。

 本問には、上の画像を見てもらえばわかるように、「露出型コンセント」と「3路スイッチ」が固有部分です。

 技能試験の多くの作業は、“被っています”。たとえば、ランプレセプタクルや引っ掛けシーリング、コンセント等の作業は、候補問題で共通しています。んなもんで、ある問題で「それ」を組むことは、他の問題の練習にもなっているわけです。

 しかし、本問の固有部分は、他の候補問題では、まったく登場しません。このため、本問だけは、独自に、しっかり練習しておかないと、合格は覚束なくなります。

難易度は「難」

 平成30年度(2018年度)の2電工・技能試験の候補問題6

 ポイントと固有部分は、上記の画像のようになっています。

 先述したように、「露出型コンセント」と「3路スイッチ」といった「難易度の高い」論点で構成されています。

 「難関」であることを意識して、何回も何回も練習して、身体に憶えこませましょう。「第6問は山場だ」と認識しておいてください。

難所1:露出型コンセント

 露出型コンセント

 「露出型コンセント」は、本問しか登場しないため、致命的に練習量が不足する器具となっています。

 一口で言えば、「露出型コンセント」は、費用対効果が悪いのです。

 引っ掛けシーリングやランプレセプタクルなどは、大半の候補問題で出るので、個別的な練習はいらないのです。

 しかし、当該器具は、ここだけしか出ないため、「独自の課題」として、練習しておく必要があります。

 また、当該器具は、絶妙に寸法の取り方が異なっているので、「独自の練習」が不可欠です。

 なお、当該露出型コンセントは、『欠陥が5つ』も取られるところであり、下手をすれば、ここで即落ちします。

 (採点者は、いの1に、露出型コンセントをチェックするはずです。なぜなら、ここでダメだったら残りを採点しなくていいからです。)

 本問の「露出型コンセント」は、たかがコンセントではなく、命取りのコンセントです。

 練習不足のまま、本試験に臨むと、その勝手の違いから、かなり手間取ります。

 本試験は「40分」しかないため、「手間取り」は、即、命取りです。作業が押して見直し時間がなくなれば、“超”赤信号です。

 こんな次第で、「露出型コンセント」は、厄介な論点です。

 暇を見つけたら「露出型コンセント」を練習して、「不安ゼロ」状態にまで、自分を持っていってください。

 少なくとも、「最低3回」は、使用済みケーブルで練習しておきます。不安があるなら、10回・20回と練習しましょう。わたしはそのくらいやりました。

3路スイッチ攻略

 次に、これまた難所の『3路スイッチ』です。

 本作業も、作業に習熟していないと、必ず間違えるので、練習あるのみです。

 3路スイッチの攻略で大事なことは、『複線図が完璧に書けるようになっておく』ことです。

 複線図が不安だと、いざ接続やいざ結線となった時に、異様に焦ります。手が震えます。

 (ここでいいはず・・・だけど・・・)といった、あやふやな状態では、接続を『100%』間違えます。

 まず、「複線図」を、“自信”を持って書けるまで、書きまくります。回数は無制限です。できるまで、です。

 反対に言うと、複線図を自信を持って書けないなら、回路を組まなくていいです。工具も持たなくていいです。

 複線図がダメだと、全部ダメです。

 兎にも角にも、テキストを見て、複線図を鉄壁にします。

テキストのまんまを、憶える

 3路スイッチの複線図で厄介なところは、「アバウト」なところです。

 3路スイッチの「0番」は「黒」と決まっているのですが、それ以外は、「白でも赤でもいい」ために、独学だと、不安になってしまうのです。

 この種の不安をなくすには、ガチガチにテキストの“真似”をすることです。

 テキストのお手本をガン見して、まずは、そっくりそのままを憶えましょう。

 テキストのお手本どおりに組めるようになって、自信が付いてから、『自分流』に変えて行けばいいです。

 とにかく、最初は、「テキストそのまんま」を、組めるようになりましょう。

練習回数は無制限

 本問のように、難所が明らかな問題では、回路の全部を組む必要は、まったくありません。毎回毎回、全組をするのは時間の無駄です。

 本問で葉、最も致命的な、「3路スイッチ」と「露出型コンセント」の練習だけで十分です。

 回数は『無制限』です。とにかく、できるようになるまで、使用済みケーブルで練習してください。

 慣れてくると、「3路スイッチ」は5分強で組めます。「露出型コンセント」は3~4分で作れるようになります。時間はそう食わないので、何回も何回も、徹底して、身体に憶えこませてください。

 特に、三路スイッチは、何も見なくても組めるくらいに、頭よりも先に手が動くくらいに、なっておくのが無難です。

接続は指差し確認

 さて、接続ですが、3路スイッチというややこしい部分があるので、文系ド素人最強の技「指差し確認」が必須です。

 接続の際は…、

 複線図の接続しようとする箇所を、(これとこれをつなぐ、よろしいか?)といった感じで指でなぞり…、

 次に、ケーブルの線と線とを指差しして…、

 「スイッチの○色の電線→真ん中3心ケーブルの○色電線、ヨシッ!」と確かめて…、

 さらにもう1度、指差し確認をして、合計2回確認してから、リングなりコネクタなりで、ガッチャンコと接続します。

 こうすると、接続ミスを根絶できます。

 なお、指差し確認を2回しても、ほとんどの練習では時間が余ったので、時間のロスにはならないはずです。

 3路スイッチで失敗をしたことのある人は、ぜひ、「指差し確認」を導入してみてください。

その他の箇所

 「3路スイッチ」と「露出型コンセント」以外は、ふつうなので、問題はないかと思います。

 まあ、「施工省略」のところは、ちょっとだけ注意しておきます。

 テキストの指示通りの「施工省略」作業を徹底してください。

 てきとーにやっていると、本試験の最中に(アレ、施工省略ってどうしてたっけ?!)と、軽くパニックに陥ります。

リングスリーブ

 リングスリーブは、おおむね、「小」と「極小」を使うはずです。

 2種類しかないので、迷うことはないでしょうが、怖いのは、“うっかりミス”です。

 電線を接続するときは、必ず、リングスリーブの大きさと刻印(圧着マーク)を「指差し確認」して、さらに「もう一度、指差し確認」をして、ガチャンと接続します。

 というのも、『リングスリーブを間違うと、その修正がクソ面倒だから』です。

 間違った接続部分を切り取り、新たにケーブルの外装を剥いで、電線の被膜を取るという“時間ロス”の権化です。

 おおむね3分は、下手をすると5分は時間を取られます。

 本試験は『40分』ですので、当該ミスが、いかに危ないか、お分かりかと思います。

 指差し確認の時間は、間違ったことを考えれば、『絶対に、あり』です。

独学向け教材

 最後に、技能試験の教材については「第2種電気工事士・技能試験のテキスト・教材・工具」に述べています。

 

 ところで、文系ド素人にとって、技能の練習時にあると便利なものは、以下のとおり、です。

 「ホーザン 合格クリップ」や、

 「ホーザン 合格ゲージ P-925」や、

 「ホーザン 合格配線チェッカー Z-22」です。

 絶対に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。

平成30年技能・候補問題

 概要、難易度の整理・まとめ

 1問:位置表示灯

 2問:確認表示灯(常時点灯)

 3問:タイムスイッチ(TS)

 4問:三相3線式200V

 5問:200Vコンセント

 6問:3路スイッチ

 7問:4路スイッチ

 8問:リモコンリレー

 9問:EET

 10問:確認表示灯(同時点滅)

 11問:ねじなし管

 12問:PF管

 13問:自動点滅器(A)

PDFや動画の閲覧

 

 PDFや動画の閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

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技能試験の注意やヒント

 本試験での注意やヒント、コツは、以下のページです。読んでおくと、多少は有利になるかと思います。

 まず、問題文についでです。

 だいたいは「テキストどおり」なのですが、ごく稀に、テキストの指示とは少し変った出題も予想されます。

 「問題文は命取り‐絶対的注意事項」で、問題文を読むクセをつけておきましょう。

 次に、作業のヒントとして、「電源線で準備運動‐こころとゆびを慣らす」をば、お目汚しください。

 当方は、準備運動として、「まずは最初に電源線」をお勧めします。

第2種電気工事士のこまごましたもの

 「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。

 先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。

 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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