消費税の仕訳に必要な計算を、計算機(電卓)で行うには、どう入力すればいいかを、以下に見ていきます。使用キーは、「税抜」キー、「M+」「M-」「RM」です。
消費税に絡んだ出題があったときは、「税抜」キー、そして、「M+」「M-」「RM」キーを使えば、キー入力をおもっくそ減らすことができます。知っておくとかなり省力な、計算機(電卓)の操作です。
消費税に絡む仕訳は、簡単なんだけれども、計算に手間取ります。
たとえば、「10,500円」の税込価格の商品が売れたとします。
仕訳を切るのは簡単です。暗算でできるからです。
売×金(※) 10,500 売上 10,000
仮受消費税 500
仕訳は、金額が単純なので上記のようにすぐに切れますが、さて、問題は、額が複雑なときであります。
(※ 売×金とは、売掛金のはしょった表記です。かける、から。)
さて、では、「1,013,250円」の商品が売れたとします。仕訳を切りましょう。
1013250を1.05で割るわけですが、暗算では流石に疲れてしまうので、大人しく計算機(電卓)を叩くことになりますが、これが、しちめんどくさいのです。
まず…「1013250÷1.05」を叩いて、計算結果「965,000」を算出します。
次に、「1013250-965000」を入力して引き算を行い、税額分「48,250円」を算出するわけです。
このように、普通の打ち方では、いちいち割り算の計算結果をメモし、その次には、引き算の結果もメモして、そこから最終的な計算に到るという、「正統的だがかったるい」ことをしなくてはならないのでした。
そこで、先に述べた「税抜」キー、そして、「M+」「M-」「RM」キーの登場、という塩梅です。
「税抜」と「税込」キーは、ほとんどの計算機に付いているように思います。
その表記を見れば、キーの機能はすぐにわかるかと思いますが、「税抜」は、そのキーを押すと「消費税分のパーセンテージを割ってくれる」キーです。
先の例で言えば、「1,013,250」と入力して、「税抜」を押せば、たちどころに「965,000」が液晶に表示される、という寸法です。
もう一方の「税込」キーは、「消費税分のパーセンテージを掛ける」キーです。例を出すまでもないんですが、「62620」とでも入力して「税込」キーを押せば、「65751」と表示されます。
さて、当該「税抜」キーと「メモリ」キーを使って、先の消費税の仕訳を超ド級に簡単にしてみたいと思います。
「1,013,250」を入力したら、「M+」を押します。そうすっと、たぶん、ほとんどの計算機で「M」って表示が立つはずです。
(↑クリックで大きめ表示)
ほいで次に、「税抜」キーを押します。そうすっと、「÷1.05」された数字「965,000」が表示されます。
(↑クリックで大きめ表示)
さて、ここが当該計算機入力の肝の部分です。
次に、「M-」キーを押します。しかし、液晶の表示の方は、特段に何の変化もないはずです。
(↑クリックで大きめ表示)
何にも起きなかったのでしょうか。いえ、そんなことはなくて、目には見えない計算機のメモリの中で、「マイナス」されているのであります。
そして、メモリ内部に格納されている数字を「RM(リコールメモリー)」キーで呼び出します。「RM」キーが、「MR」と表記されている計算機もあります。
(↑クリックで大きめ表示)
そうすっと、「48,250」が表示されます。そう、消費税額分の数字が出てきたわけです。
という風に、「数字入力」を除けば、「税抜」キーと「M+」「M-」「RM」キーの4キーで左記の仕訳に要する計算ができてしまうという、塩梅なのでした。
まとめると、税込み金額の数字を計算機に入力、「M+」を押す、「税抜」キーを押す、表示された「税抜金額」をメモ、ほいで「M-」を押す、「RM」を押す、消費税額分が表示されるので、それをメモして、仕訳の各勘定科目を書いて各数字を当てる、てな感じです。
杜撰な図で説明すると、下記のようになります。
上記のようにやれば、簡単に手間なく消費税の仕訳に必要な計算できます。
売×金 1,013,250 売上 965,0000
仮受消費税 48,250
ただ一言いっておきたいのは、上記のようなキー入力を意図的に「憶えようとしない」ことです。「憶えよう」とすると超絶に面倒な思いをします。
上記のキー操作など、計算機(電卓)の諸キーになじんでくれば、いくらでもできるようになるからです。
「機能」ってなもんは、読んで憶えるものじゃなくて、実際に使って憶えていくもので、後者の方が、圧倒的に習得が早いです。
一度、上記のように打ってみて、「おー計算機のキーってこんな風にも使えるんだ」てな『楽のできる感じ』を積み重ねてみてください。
人間、楽をすることには目がありません。
一度でも、「あ、楽」という体験をすると、自然と「同じようなキー操作」をするようになります。まずは、「楽」を憶えましょう。
以上、消費税の仕訳に必要な計算機操作を楽にする、でした。
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