キャッシュフロー計算書など、足し算と引き算が混在する計算を計算機でする。

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 キャッシュフロー計算書など、足し算と引き算が混在する計算を計算機でするにはどうしたらいいかを、以下に見ていきます。使用キーは、「M+」「M-」「MR(カシオ)」または「RM(シャープ)」です。

 足し算と引き算が混ざっていると、意外に計算ミスを誘います。

 たとえば、キャッシュフロー計算書の「営業キャッシュフローの小計」などは、典型的な「計算ミスが発生する例」であるかと思います。

 見るのもになりますが、営業キャッシュフローの例です。

 税引前当期純利益
65,600
 減価償却費
5,000
 貸倒引当金の増加額
1,350
 受取利息
△90
 支払利息
1,000
 有価証券評価損
150
 有価証券売却益
△100
 固定資産売却損
3,000
 売上債権の増加額
△27,500
 棚卸資産の増加額
△3,000
 仕入債務の増加額
12,900
 小計
???

 こんな風に、足し算と引き算が混じり合っていると、計算の途中で、指と頭の神経が“混乱する”とでもいいましょうか、結構打ち間違えてしまいます。

 まあ、単に焦っているだけなのですが、下手なりにうまく打てないものかなーと考えたときに、「メモリキー」の活用に思いが至ったのでした。

 結論から言うと、「M+」と「M-」の両キーを使うと、「下手な人」でもすんなりと打てる、という次第です。

その1-足し算から計算する。

 まず、「プラス」の方を計算しまいます。

 一番最初にやることは、「MC」なり「CM」を押して、計算機内のメモリの値を「0」にします。

 何気に、この作業はとても重要です。

 何気に以前のデータが残っていて、計算がメタメタになり、混乱に拍手がかかるときがあるので、「くせ」付けておきましょう。

 では、足し算に入ります。

 先の例で言えば、「65,600」「5,000」「1,350」「1,000」「150」「3,000」「12,900」の足し算をします。

 

 まあ、こんな風に計算していくわけです。

 で、集計「89000」が計算できたら、「M+」でメモリに保存します。

 

 これで、足し算の計算は終了です。


 次に、引き算の計算をします。

 先で言うと「△90」「△100」「△27,500」「△3,000」ですね。

 

 マイナスするところを集計していきます。合計額「30690」が計算機の液晶に表示されたでしょうか?

 

 次が、肝のところです。当該計算結果を「M-」を押して、メモリに保存されている数値から引いてしまいます。

 「M-」を押しても、見た目は、何の変化もないはずです。

 しかし、計算機内部のメモリでは、最初の足し算部分の集計「89000」に、引き算の集計「30690」がマイナスされて、上書きされているのでした。

 次は、「MR」なり「RM」を押して、最終的な計算結果を求めます。

 

 「58310」と表示されるはずです。

 このやり方だと、すべての計算がプラスのキーで統一されるので、混乱が少ないという寸法です。

その2-引き算の△から計算する。

 人によっては、「数の少ないところから計算するのが好き」という人もおられるかと思います。

 「△のマイナス」部分を先に計算していくのも当然できます。

 △表示から計算したいときには、以下のようにすると便利です。

 まず、先ほどの足し算と同じく、「MC」なり「CM」を押して、計算機内のメモリの値を「0」にします。

 メモリ管理は情報処理の第一歩ですね。

 さて、メモリがきれいになったら、「△90」「△100」「△27,500」「△3,000」の集計を取ります。

 ここからがポイントですが、実質マイナスなので、「M-」でメモリに保存をするのです。

 

 メモリが「0」のところに、「30690」が引き算されて保管された…つまり、マイナスされたという塩梅です。

 ためしに、「RM」か「MR」でも押してみて、メモリに格納されている数字を表示してみてください。

 

 「-30690」と表示されることでしょう。

 後は、足し算部分を集計して「M+」をすれば、先と同じ計算結果が得られる、というわけでした。

後書きめくもの

 基本的なメモリキーの操作しかありませんが、いざやってみると、非常にすっきり計算できるので、結構な便利さだと思います。

 キャッシュフロー計算書の小計で頭がこんがらがる人、加えて、これまでに何回も計算ミスをした人は、当該打ち方を試してみてください。

 きっと、計算ミスは激減するはずです。

商品有高の計算(更新予定)

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