第136回‐仕訳過去問(2014/2実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、『未収金』の問題である。2014/2実施の第136回‐第1問の2問目。本問は、知識問題ではなく、推定問題です。問題の前提さえ把握すれば、解答できます。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。

第2問‐未収金

 ◇問題◇

 2.先月末に\500,000の土地を\600,000で横浜商店に売却したが、本日、代金の全額が横浜商店より当店の普通預金に振り込まれた。

 

 ◇勘定科目群◇

 

解説

 結論から言うと、「答えの仕訳はこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 本問の仕訳を切るには、まず、『問題の前提』を把握しなくては行けません。

 仕訳の暗記では解けないので、こういう問題にも慣れておきましょう。

 ところで、言うまでもありませんが…、

 「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。

 「貸方」は「右がわ」で、ナイフやお箸を持ったり、配偶者をバックアップするときの方です。

前提把握‐前にはどんな仕訳?

 本問の前提ですが、問題文には、「先月末に\500,000の土地を\600,000で横浜商店に売却した」とあります。ここが「前提」です。

 んで、当該前提部分の仕訳を考えてみましょう。

 土地を売ったのですから…、

 借方:??? 600,000

 貸方:土地 500,000

 貸方:固定資産売却益 100,000

 …的な仕訳が切れます。

 ここまでは、すぐわかります。残るは、「借方:??? 600,000」の勘定科目をどうするか?、です、

???

 ???部分の勘定科目ですが、少し頭を働かせれば、わかるはずです。

 問題文には、「本日、代金の全額が横浜商店より当店の当座預金に振り込まれた」とあります。

 「今日」代金を受け取ったのですから、売った日には、土地の代金を受け取っていない、と相なります。

 「受け取っていないお金」は、「未収金」勘定で処理します。言うまでもありませんが、「未だ(いまだ)、収めて(おさめて)いないお金」の略が、「未収金」です。

 んなもんで、先の???は「未収金」で、仕訳は「借方:未収金 600,000」と相なります。

 そう、問題の前提には、「借方」に「未収金」が、もう既に、\600,000計上されている、といった寸法です。

 ようやく解答に必要なものがそろいました。後はカンタンです。

代金回収

 土地代金\600,000が振り込まれたのは、「普通預金」です。

 「普通預金」は、ケアレスミスポイントです。

 仕訳問題の入出金は、おおむね「当座預金」なので、本問でも、つい勢いで、「当座預金」を使いかねません。

 しかし、「普通預金」の指示があるので、そのまんま仕訳を切るだけです。

 当座預金と普通預金を間違える人は、ごく少数です。しかし、数%ですが、いることにはいます。

 くだらないケアレスミスに注意して、解答してください。

 んで、先月末に計上した「未収金」\600,000を回収したわけですから、「借方」に計上されている「未収金」を、取り崩さなくてはいけません。

 資産の増加に、資産の減少なので、仕訳は…、

 借方:普通預金 600,000

 貸方:未収金 600,000

 …と相なります。

まとめとこたえ

 答えは…、

 

 …です。

 ひとくちコメントです。

 あまり難しくはありません。

 本問のような、前提を推定させる仕訳問題もあります。慣れておきましょう。


136回‐第1問:仕訳

 1問:自家消費・・・「ふつう」。

 2問:未収金・・・「ふつう」。

 3問:仕入応用・・・「ふつう」。

 4問:手形貸付金・・・「ふつう」。

 5問:消耗品・・・「ふつう」。

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