第36問は、「議決権」の問題です。基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。
(クリックして拡大。)
本問のレベルは「ふつう」です。
多くの受験生は、「点」にするはずなので、落とさないようにしましょう。
本問の答えは、「こちら(数字のみ)」です。
まずもって、本問は、「標準管理規約(単棟型)」の規定を問うているので、注意してください。
「区分所有法」の規定ではないですよ。
次に、問題文には…、
「総住戸数96」
「1人で2住戸を所有する区分所有者が6人」
「それ以外に2人で1住戸を共有する住戸が3つ」
「議決権については1住戸1議決権」
…という条件があるので、ここをシッカリと読み取る必要があります。
なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。
選択肢の「総会開催のための招集通知書は、最低93部が必要である。」ですが、誤った記述です。
通知は、区分所有者に発します。
「1人で2住戸を所有する区分所有者が6人」のところですが、6人で12戸持っていても、区分所有者は、あくまで「6人」であり、よって、「6通」となります。
次に共有者ですが、第46条(議決権)には…、
「2 住戸1戸が数人の共有に属する場合、その議決権行使については、これら共有者をあわせて一の組合員とみなす。」
…とあるので、共有されている戸は、「一の組合員」となり、住戸「3戸」の「3通」でよいことになります。
上記特殊な戸数は、「12+3」で「15戸」です。
通常の1戸1通の区分所有者は、「96-15」で、「81」となり、「81通」となります。
通知数は、「81+6+3」で「90」と相なります。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢の「総会の会議は、出席する組合員の議決権数の合計が49以上でなければ成立しない。」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「49以上」のところです。
「標準管理規約」の第47条(総会の会議及び議事)ですが…、
「総会の会議は、前条第1項に定める議決権総数の半数以上を有する組合員が出席しなければならない。」
…とあります。
議決権は、「96」です。
半数は、「96/2」で「48」です。
「半数“以上”」なので、「48」を含みます。
参考:以下・以上・未満・超える
よって、「48」で成立することになります。
よって、選択肢は、「誤」となります。
なお、「区分所有法」とは、整理して憶えてください。
「区分所有法」の場合、総会の決議は、「区分所有者及び議決権の過半数」で決します。
区分所有者は、「90」人いますから、その半数は「45」。“過”半数なので、「46」人の出席が求められます。
そして、議決権は、「96」です。
半数は、「96/2」で「48」です。“過”半数は「48」を超えなくてはならないので、「49」が必要となります。
選択肢の「理事長に対し会議の目的を示して総会の招集を請求するためには、組合員数18以 上及び議決権数20以上の同意が必要である」ですが、正しい記述です。
第44条(組合員の総会招集権)には…、
「組合員が組合員総数の5分の1以上及び第46条第1項に定める議決権総数の5分の1以上に当たる組合員の同意を得て、会議の目的を示して総会の招集を請求した場合には、」
「理事長は、2週間以内にその請求があった日から4週間以内の日(会議の目的が建替え決議又はマンション敷地売却決議であるときは、2か月と2週間以内の日)を会日とする臨時総会の招集の通知を発しなければならない」
…とあります。
「総住戸数96」なので、議決権数全部では、「96」あります。
区分所有者は、「90」でした。
それぞれの「1/5」ですが…、
議決権:「96/5」で、「19.2」です。議決権の「19.2」を満たすには、「20」が要ります。
区分所有者:「90/5」で、「18」です。
選択肢の数字は、合致してます。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢の「総会で規約変更の決議をするためには、組合員数68以上及び議決権数72以上の賛 成が必要である」ですが、正しい記述です。
第47条(総会の会議及び議事)の3には…、
「次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前項にかかわらず、組合員総数の4分の3以上及び議決権総数の4分の3以上で決する。」
…とあります。
議決権は、「96」あります。
よって、「96*3/4」で「72」が必要です。
組合員は、「90」です。
よって、「90*3/4」で「67.5」が必要です。「67.5」を満たすには、組合員数は、「68」要ることになります。
選択肢の数字は、合致してます。
よって、選択肢は、「正」となります。
「1」は「誤」です。
「2」は「誤」です。
「3」は「正」です。
「4」は「正」です。
本問は、「不適切なものはいくつあるか?」ですので…
正解:2
…と相なります。
類似問題あります。テーマ別の問題演習は、「管業「区分所有法」の過去問リスト」を、活用ください。
使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、
テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、
過去問には、「管理業務主任者 項目別過去7年問題集」を使えば、支障ありません。
予想問題集・模試問題集も、必要な状況です。「教材レビュー:管理業務主任者 予想問題集」を、参考にしてください。
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