ヨウ素‐登録販売者

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 ヨウ素は、「呼吸器官に作用する薬」の「口腔咽喉薬」の「殺菌消毒成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。

傾向と優先順位

 ご存じのように、「ヨウ素」は、「口腔咽喉薬」の「殺菌消毒成分」として登場します。

 市販薬には、「【第3類医薬品】のどぬ~るスプレーEXクール 15mL 」などがあります。

 なお、当該成分は、かつては、あまり本試験で問われなかったのですが、最近では、禁忌が多々あることから、よく見るようになっています。

 優先順位は、「高い」です。

過去問○×問題

 ヨウ素は…、

 ① ヨウ素 --- 殺菌消毒成分。

 …といった感じで出題されます。

 テキストの基本事項を押さえておけば、おおむね解ける問題です。

 ①の正誤はこちらです。

例題解説

 先の○×問題の解説です。

 ①の「ヨウ素 --- 殺菌消毒成分」ですが、定番の「成分名‐名称」の問題です。

 ご存じのように、ヨウ素は、「殺菌消毒成分」です。

 よって、①は、「○」となります。

試験ポイント1

 ヨウ素の「口腔咽喉薬」でのポイントを、おさらいのためにまとめておきます。

 殺菌消毒成分は、口腔内や喉に付着した細菌などの微生物を死滅させたり、その繁殖を抑えたりするために配合されます。

 ヨウ素系殺菌消毒成分は、まれに、ショック(アナフィラキシー)のような全身性の重篤な副作用が生じます。

 最近は、当該「ショック(アナフィラキシー)」が単独で問われることがあるので、「登録販売者 医薬品 ショック(アナフィラキシー)の副作用のまとめ」で、横断的に押えておきましょう。

試験ポイント2‐女性系

 ヨウ素が乳汁中に移行するため、乳児に甲状腺機能障害の起きる可能性があります。

 妊娠中に使用すると、ヨウ素が胎児に移行するため、胎児に甲状腺機能障害が生じるおそれがあります。

 手引きには…、

 「妊娠中に摂取されたヨウ素の一部は血液-胎盤関門を通過して胎児に移行するため、長期間にわたって大量に使用された場合には、」

 「胎児にヨウ素の過剰摂取による甲状腺機能障害を生じるおそれがある。」

 「また、摂取されたヨウ素の一部が乳汁中に移行することも知られており、母乳を与える女性では、同様に留意される必要がある。」

 …とあります。

 女性系の禁忌は、どの成分でも定番論点なので、「ヨウ素」でも、押えておきましょう。

試験ポイント3‐ハイレベル問題

 少し難しいですが、県によっては、ここまで問うてくるところもあるので、述べておきます。

 「バセドウ病や橋本病などの甲状腺疾患の診断を受けた人」は、使用前に「相談がなされるべき」となっています。

 手引きには…、

 「ヨウ素系殺菌消毒成分が口腔内に使用される場合、結果的にヨウ素の摂取につながり、甲状腺におけるホルモン産生に影響を及ぼす可能性がある。」

 「バセドウ病や橋本病などの甲状腺疾患の診断を受けた人では、その治療に悪影響(治療薬の効果減弱など)を生じるおそれがあるため、」

 「使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。」

 …とあります。

 当該論点は、ポビドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素などの「ヨウ素系殺菌消毒成分」に共通する論点です。

 キーワードが正面から問われたこともあります。たとえば、「バセドウ病や橋本病の診断を受けた人が相談すべき成分はどれか?」といった問題です。

 追々で構いませんが、「バセドウ病」や「橋本病」、「甲状腺疾患」まで、押えておきましょう。

適正使用対策‐相談すること

 「ヨウ素」ですが、「ヨウ素系殺菌消毒成分」です。

 「適正使用」の「相談すること」で、出題実績があります。

 「ヨウ素の体内摂取が増える可能性がある」ので、甲状腺疾患の診断を受けた人は、使用前に医師などに相談します。

 「甲状腺疾患」です。似たような語句に「甲状腺機能障害」や「甲状腺機能亢進症」がありますが、別物です。整理して押えてください。

補足

 先に見たバセドウ病や橋本病ウンヌンの記述は、「適正使用」のところにはなく、「医薬品」の章に、記載されているものです。

 よって、「適正使用」の問題では、「バセドウ病や橋本病ウンヌン」は、“単元違い”なので、出題されないかと思います。

 「適正使用」のページにあるのは、「甲状腺疾患…相談すること」だけとなっているので、頭の片隅に置いていてください。

コツ的なこと

 登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。

 次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。

 実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。

 先に挙げた、「【第3類医薬品】のどぬ~るスプレーEXクール 15mL 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。

 テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。


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独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '23年版 (2023年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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