登録販売者の試験科目「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」の第2章「呼吸器官に作用する薬」の「口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)」の「総論・前文」を述べたページ。手引きの該当記述を挙げるほか、優先順位やポイントなどをコメント方式で説述する。独学者向けの内容。
復習用に、手引きの「総論・前文」部分を抜粋すると…、
「口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)」
「1)咳や痰が生じる仕組み、口腔咽喉薬・うがい薬の働き」
「口腔咽喉薬は、口腔内又は咽頭部の粘膜に局所的に作用して、それらの部位の炎症による痛み、腫れ等の症状の緩和を主たる目的とするもので、」
「トローチ剤やドロップ剤のほか、口腔内に噴霧又は塗布して使用する外用液剤がある。」
「殺菌消毒成分が配合され、口腔及び咽頭の殺菌・消毒等を目的とする製品もある。」
「鎮咳成分や気管支拡張成分、去痰成分は配合されていない(※1)。」
「含嗽薬は、口腔及び咽頭の殺菌・消毒・洗浄、口臭の除去等を目的として、用時水に希釈又は溶解してうがいに用いる、又は患部に塗布した後、水でうがいする外用液剤である。」
「これらのほか、胸部や喉の部分に適用することにより、有効成分が体温により暖められて揮散し、吸入されることで鼻づまりやくしゃみ等のかぜに伴う諸症状の緩和を目的とする外用剤(塗り薬又は貼り薬)があるが、」
「現在のところ、医薬品となっている製品はなく、いずれも医薬部外品(鼻づまり改善薬)として製造販売されている。」
「トローチ剤やドロップ剤は、有効成分が口腔内や咽頭部(※2)に行き渡るよう、口中に含み、噛まずにゆっくり溶かすようにして使用されることが重要であり、」
「噛み砕いて飲み込んでしまうと効果は期待できない。」
「噴射式の液剤では、息を吸いながら噴射すると気管支や肺に入ってしまうおそれがあるため、軽く息を吐きながら噴射することが望ましい。」
「含嗽薬は、水で用時希釈又は溶解して使用するものが多いが、調製した濃度が濃すぎても薄すぎても効果が十分得られない。」
「一般的に、薬液を10~20mL 程度口に含み、顔を上向きにして咽頭の奥まで薬液が行き渡るようにガラガラを繰り返してから吐き出し、それを数回繰り 返すのが効果的なうがいの仕方とされる。」
「なお、含嗽薬の使用後すぐに食事を摂ると、殺菌消毒効果が薄れやすい。」
「口腔咽喉薬・含嗽薬は、口腔内や咽頭における局所的な作用を目的とする医薬品であるが、」
「成分の一部が口腔や咽頭の粘膜から吸収されて循環血流中に入りやすく、全身的な影響を生じることがあるため、配合成分によっては注意を要する場合がある。」
「特に、口内炎などにより口腔内にひどいただれがある人では、刺激感等が現れやすいほか、循環血流中への移行による全身的な影響も生じやすくなる。」
…となっています。
「鎮咳成分や気管支拡張成分、去痰成分は配合されていない」のところに「注記」があります。挙げると…、
「これらの成分が配合されている場合には、鎮咳去痰薬に分類される。」
…となっています。
出題実績あります。「高知県 R5 午後第9問」です。
今後、狙われる公算が大なので、押えておきましょう。
「咽頭部」のところに「注記」があります。挙げると…、
「嚥下の際は喉頭蓋が閉じて唾液とともに食道へと送られるため、喉頭から先の気道には到達しない。」
…となっています。
ざっくり読んでおきましょう。選択肢の1つに出るかもです。
このページを「お気に入り」に入れておいて、試験直前で、押えればいいでしょう。
「口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)」の総論・前文部分ですが、薬の定義から、使用上の注意まで、オールラウンドに問われています。
「福岡県 H30 第67問」が典型的な出題例です。
総論・前文部分は、何度も精読する価値があります。ガチで読み込んでおきましょう。
次に、「口腔咽喉薬」と「咳嗽薬」の「剤形」に注意してください。挙げると…、
・口腔咽喉薬・・・トローチ剤・ドロップ剤、外用液剤、殺菌・消毒等を目的のものもある。
・含嗽薬・・・外用液剤、外用剤(塗り薬又は貼り薬)
…となっています。
「剤形」は、なぜかしらよく出るようになっているので、正確に押さえておきましょう。
たとえば、「口腔咽喉薬には、外用液剤はない」とか、「咳嗽薬には、外用液剤、外用剤のほか、トローチ剤・ドロップ剤などもある」とかです。「×」ですね。
こういう出題に備えて、「剤形」の記述は、丁寧に読み込んでおきましょう。
次に、「口腔咽喉薬」の限界ともいえる、「鎮咳成分や気管支拡張成分、去痰成分は配合されていない」は、意識して憶えてください。出題実績あります。
しれっと、「口腔咽喉薬には、“去痰成分が含まれている”ときがある」などと出ます。
一見すると、正しそうに見えますが、「×」です。
最後に、「咳嗽薬」の医薬品・医薬部外品の別についてです。
当該「医薬品・医薬部外品の別」は、近年、かなり出題が増えている論点です。
該当記述は…、
「これらのほか、胸部や喉の部分に適用することにより、有効成分が体温により暖められて揮散し、吸入されることで鼻づまりやくしゃみ等のかぜに伴う諸症状の緩和を目的とする外用剤(塗り薬又は貼り薬)があるが、」
「現在のところ、医薬品となっている製品はなく、いずれも医薬部外品(鼻づまり改善薬)として製造販売されている。」
…です。
予想問題としては、「咳嗽薬の外用剤(塗り薬又は貼り薬)には、医薬品で販売されているものもある」とかが考えられます。「×」です。医薬部外品(鼻づまり改善薬)でした。
上記以外にも、要注意ポイントが多く、試験に出る可能性が高いです。
知らないとどうにもならない問題が多発しているので、シッカリ読み込んでおいてください。
「一般的な注意事項」ですが、ド頻出の「使用上の注意」が多々あります。
典型的な出題例が「秋田県 R5 第29問」です。
先に挙げた記述の太線部分は、そのすべてが出ます。
すべての内容を把握しておいてください。
最後に、昔からよく出る「ひっかけ」ですが、例題としては…、
「噴射式の液剤は、息を“吸いながら”噴射することが望ましい」
…があります。「×」です。
正しくは、「軽く息を“吐きながら”噴射することが望ましい」です。
ここは、本当によく出る「ひっかけ」なので、必ず見ておいてください。
「総論・前文」は、以上で終わります。
・相互作用
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
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