第9問は、配線設計でおなじみの論点「過電流遮断機の定格電流」の問題です。当該論点も、よく試験に出ます。字面だけ追うと面倒ですが、問題自体はカンタンな部類です。憶えることも少ないので、何回も類問を解いて、100%取れるようになっておきましょう。文系ド素人なら率先して取ります。
(クリックして拡大。)
本問のレベルは「ふつう」です。
本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。
なお、表の「B」の図記号は、おなじみ「ブレーカ(配線用遮断器)」です。
技能試験で出ます。実物に触れておきましょう。
分岐回路には、“原則として”幹線の分岐点から「3m以内」に「開閉器及び過電流遮断器」を設けなくてはなりません。
しかしながら、原則では、試験問題にならないため、ほとんど出題されません。
試験に出るのは、次に挙げる、2つの「例外」の方です。
「分岐回路の過電流遮断器の施設位置」が「8メートルを越える」ときは、「0.55×過電流遮断器の定格電流」とします。
対して、「分岐回路の過電流遮断器の施設位置」が「3メートルを越え8メートル以下」のときは、「0.35×過電流遮断器の定格電流」とします。
暗記ポイントは、「8m超なら0.55」で「3m超~8m以下なら0.35」といった次第です。
2つの例外は、両方ともよく出るので、先の表を丸暗記しておきましょう。
本問のケースですが、幹線からの距離は「10m」となっています。
要は、逆算です。
本問では、10mのところに、回路を既に作っちゃってるのですから、その距離に適した許容電流にすればよい、ってな塩梅です。
本問のケースでは、遮断器を幹線から「10m」のところに施設しているので、「例外1」の「分岐回路の過電流遮断器の施設位置」が「8メートルを越える」ときは、「0.55×過電流遮断器の定格電流」に該当します。
幹線の定格電流は「125A」です。
よって、「125*0.55」の「68.75A」と相なります。
んで、問題の前文には、「なお,選択肢が数値の場合は最も近い値を選びなさい。」とあります。
ですから、答えは、「69」となります。
例外1は、「エイトマン(8m超)、GOGO(55)」くらいに、頭に放り込めばいいでしょう。
例外2の数字の憶え方は、「8m以下」で「35%」です。「35%」のほうを「3」と「5」に分けて、「3+5の8」くらいに憶えます。
我ながら本当にくだらないと思います。公言すると恥をかくので、こっそり憶えてください。
正解:ハ
…と相なります。
第1問から第30問までは、「一般問題」です。
第31問から第50問までは、「配線図」です。
1問:合成抵抗・・・「ふつう」。
2問:抵抗・・・「ふつう」。
3問:熱量計算・・・「ふつう」。
4問:正弦波交流回路・・・「ふつう」
5問:電動機の力率・・・「ふつう」。
6問:電圧降下・・・「ふつう」。
7問:電力損失・・・「ふつう」。
8問:許容電力計算・・・「ふつう」。
9問:過電流遮断機の定格電流・・・「ふつう」。
10問:分岐回路・・・「ふつう」。
11問:器具当て・・・「ふつう」。
12問:最高許容温度・・・「ふつう」。
13問:ノックアウトパンチャ・・・「ふつう」。
14問:回転速度・・・「ふつう」。
15問:配線用遮断器の動作時間・・・「ふつう」。
16問:ケーブル写真鑑別・・・「ふつう」。
17問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。
18問:工具写真鑑別・・・「ふつう」。
19問:絶縁処理・・・「ふつう」。
20問:電気工事の施設場所・・・「ふつう」。
21問:ルームエアコン工事・・・「ふつう」。
22問:D種接地工事の省略・・・「ふつう」。
23問:金属管工事・・・「ふつう」。
24問:アナログ式回路計・・・「ふつう」。
25問:絶縁抵抗計・・・「ふつう」。
26問:接地抵抗値と絶縁抵抗値・・・「ふつう」。
27問:クランプ形漏れ電流計・・・「ふつう」。
28問:電気工事士法・・・「ふつう」。取る。
29問:特定電気用品・・・「ふつう」。取る。
30問:電圧区分・・・「ふつう」。取る。
31問:最少電線本数・・・「ふつう」。
32問:引込開閉器の省略・・・「ふつう」。
33問:図記号当て・・・「ふつう」。
34問:電線図記号・・・「ふつう」。
35問:器具図記号・・・「ふつう」。
36問:過電流遮断装置・・・「ふつう」。
37問:接地工事の最小電線太さと最大抵抗値・・・「ふつう」。
38問:絶縁抵抗・・・「ふつう」。
39問:コンセント刃受け・・・「ふつう」。
40問:モータブレーカ図記号・・・「ふつう」。
41問:計測器写真鑑別・・・「ふつう」。
42問:リングスリーブ当て・・・「ふつう」。
43問:コネクタ当て・・・「ふつう」。
44問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。
45問:コンセント図記号・・・「ふつう」。
46問:ケーブル当て・・・「ふつう」。
47問:トラフ写真鑑別・・・「ふつう」。
48問:図記号当て・・・「ふつう」。
49問:使用されない工具当て・・・「ふつう」。
50問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。
憶えられない、点数が伸びない、よく間違える、実力が付かない、何やってんのかわからないという人は、教材を見直してみてください。
独学向けの良質な教材を使うことこそ、独学合格の“肝”です。
教材の詳細は「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」に述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、
筆記用のテキストは、絵が多くて漢字の少ない「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2024年版) 」を、
筆記用の過去問には、コンパクトで持ち運びやすい「 すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2024 」を使います。
技能のテキストは、写真の多い「 2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格: 入門講習DVD付 」を…、
技能の工具は、定番メーカー:HOZANの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」を…、
技能の材料には、工具と同じメーカーの「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」を使います。
(教材には「年度」対応があるので、必ず、自分の受ける年になっているか、確認してください。)
(「技能教材よくある質問(何回分がいいの?等)」も、参考にしてください。)
第2種電気工事士 技能試験の独学は、ケーブル等の教材と工具、そして、テキストがあれば間に合います。
とはいえ、独学に「あると便利」なものが多々あります。まさに独学向けというものなので、参考にしてください。
高評価だったのは、「ホーザン(HOZAN) 合格配線チェッカー Z-222」です。
利用者曰く、「回路的に正しいという自信が付く。使えない問題もあったが、最も役に立った。」とのことです。
独学だと、候補問題を作っても、答え合わせに一苦労します。
わたしも、受験生当時に(これで合ってるの?)と、お手本のテキストとにらめっこした記憶があります。往時にあったらとても便利だったと思います。
独学で一抹の不安のある方は、使ってみてください。
次は、「ホーザン(HOZAN) 合格マルチツール DK-200」です。
多用途、時短になる、ウォータレンチプライヤの代わりにもなる、と高評価です。
これは、独学に関係なく、有用かと思います。
さて、独学では役には立つも、“すごくではない”というのが…、
・ホーザン(HOZAN) 合格ゲージ P-925 P-956/P-957/P-958用
…です。
クリップの方は、ホーザン教材に入っているもので十分とのこと。ホーザンの教材でない人は、一考するといいでしょう。
んで、ゲージの方は、外れやすいのでアレ、使わなくなる、とのことです。用途に合いそうなら、考えてみてください。
なお、セットのもあります。「HOZAN (ホーザン) の合格シリーズ3点セット【 DK-200 合格マルチツール 】【 P-926 合格クリップ 】【 P-925 合格ゲージ 】」です。
独学の欠点をこれらの補助教材でカバーできます。“絶対”に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。
教材にお金を惜しんではいけません。
PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。
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受験が終わっても、危険物や消防設備士等の試験で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。
「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。
先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。
第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。
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