23問‐H29上期筆記の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第23問は、筆記の定番論点の「D種接地工事」の問題です。少し応用が効いていますが、問題ではないでしょう。基本事項を完全に押さえていれば解けます。文系ド素人なら必ず取らなくてはいけません。本試験では、接地工事の問題はまず出るので、完全を期しておきます。難問に備えましょう。

23問‐D種接地工事

 

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 本問のレベルは「ふつう」です。

 ド定番論点の「D種接地工事」の基礎・基本の問題です。必ず取りましょう。

解説:ざっくり

 D種接地工事のポイントは以下の通りです。

 D種接地工事とは、300V以下の低圧機器の接地工事である。

 接地線の太さは「1.6mm以上」。

 接地抵抗値は、100Ω以下。(ただし、動作時間が0.5秒以内の漏電遮断器施設時は500Ω以下。

D種接地工事が省略できるケース

 D種接地工事が省略できるケースも、ド頻出です。おさらいして完全に要暗記です。ぜんぶ出ます。

 対地電圧150V以下の機器を、乾燥した場所に施設。

 低圧用機器を、乾燥した木製の床など、絶縁性のものの上で取り扱うよう施設。

 水気のある場所以外の場所に施設した機器に、漏電遮断器(感度電流15mA以下、動作時間0.1秒以内)を施設。

 ニ重絶縁構造の機器を施設。

 参考:接地工事省略の憶え方-兄ちゃん0.1秒お漏らし

 上記のことをしっかり憶えていれば、本問は取れます。

選択肢イ

 選択肢イの「ルームエアコンの接地線として、直径1.6mmの軟銅線を使用」云々ですが、正しいです。

 先述したように、接地線の太さは「1.6mm以上」です。

 従って、本選択肢は「○」となります。

選択肢ロ

 選択肢ロの「単相100Vの電動機を、水気のある場所に設置し、定格感度電流30mA、動作時間0.1秒の漏電遮断器を取り付けたので、接地工事を省略した」云々ですが、誤りです。

 先述したように、いくら漏電遮断器を取り付けても、接地工事が省略できるのは、水気のある場所以外の場所に施設したときだけです。

 本選択肢では、「水気のある場所に設置」なので、誤りという塩梅です。

 従って、本選択肢は「×」となり、本問の正解となります。

 まあ、本選択肢は、常識的に考えても、おかしいなと思えるはずです。

 また、漏電遮断器の数字も間違っています。

 先述したように、感度電流15mA以下、動作時間0.1秒以内の漏電遮断器を施設しないといけません。

 この数字も問われることが多いので、しっかり暗記です。

 参考:接地工事省略の憶え方-兄ちゃん0.1秒お漏らし

選択肢ハ

 選択肢ハの「(略)…地絡が生じた場合に、0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を設置し、接地抵抗値が300Ωだった」云々ですが、正しいです。

 先述したように、接地抵抗値は、原則として、100Ω以下ですが、動作時間が0.5秒以内の漏電遮断器施設時は500Ω以下となります。

 本選択肢では、規定に適う器具を施設しており、接地抵抗値が300Ωと、「500Ω以下」になっているので、間違っているところはない、といった次第です。

 従って、本選択肢は「○」となります。

選択肢ニ

 選択肢ニの「移動して使用する電気機械器具の金属外箱の接地線として、多心キャブタイヤケーブルの断面積0.75平方ミリメートルの1心を利用した」云々ですが、正しいです。

 テキストや過去問等の解説によると、この通りの事です。

 まあ、参考程度に、押さえておくといいでしょう。

 従って、本選択肢は「○」となります。

 まあ、本選択肢が「???」でも、消去法で正解が選べます。

答え

 本問は「不適切なものはどれか?」です。

 明白に「×」なのは、選択肢の「ロ」です。

 従って、答えは「ロ」となります。

 正解:ロ

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筆記過去問リスト

 第1問から第30問までは、「一般問題」です。

 第31問から第50問までは、「配線図」です。

一般問題

 1問:合成抵抗・・・「ふつう」。

 2問:交流回路の力率・・・「ふつう」。文系可。

 3問:抵抗・・・「ふつう」。

 4問:力率改善・・・「ふつう」。

 5問:三相3線式・・・「ふつう」。文系可。

 6問:電圧降下・・・「ふつう」。文系可。

 7問:許容電流・・・「ふつう」。取れる問題。

 8問:幹線許容電流・・・「ふつう」。取れる。

 9問:分岐回路・・・「ふつう」。文系取れる。

 10問:分岐回路の遮断器・・・「ふつう」。ド定番。

 11問:絶縁ブッシング・・・「やさしい」。絶対レベル。

 12問:LED・・・「やさしい」。取れる問題。

 13問:三相かご型誘導電動機・・・「ふつう」。

 14問:材料工具・・・「ふつう」。取れる。

 15問:太陽電池発電・・・「難」。捨て問でよい。

 16問:工具・・・「やさしい」。

 17問:器具写真・・・「ふつう」。取れる問題。

 18問:測定器・・・「やさしい」。基礎・基本レベル。

 19問:特殊場所工事・・・「ふつう」。

 20問:単相3線式・・・「ふつう」。定番問題。

 21問:施工場所・・・「やさしい」。

 22問:屋側:施工場所・・・「ふつう」。取れる問題。

 23問:D種接地工事・・・「ふつう」。絶対レベル。

 24問:測定器・・・「やさしい」。超基本。

 25問:漏えい電流・・・「ふつう」。

 26問:接地抵抗計・・・「やや難」。解けなくはない。

 27問:計器・・・「ふつう」。取れる問題。

 28問:電気工事士法・・・「ふつう」。基礎・基本レベル。

 29問:電気工事士法・・・「ふつう」。基礎・基本レベル。

 30問:電気用品安全法・・・「難」。仕方ない。

配線図

 31問:分電盤・・・「やさしい」。

 32問:管の図記号・・・「やさしい」。

 33問:水銀灯図記号・・・「やさしい」。基本問題。

 34問:図記号・・・「やや難」。

 35問:図記号・・・「やや難」。取りたい。

 36問:図記号・・・「やさしい」。絶対レベル。

 37問:絶縁抵抗・・・「ふつう」。

 38問:最少電線本数・・・「やや難」。

 39問:Tコンセント・・・「やさしい」。絶対レベル。

 40問:引込線取付点・・・「やさしい」。1点取れる。

 41問:コンセント図記号・・・「ふつう」。取れる。

 42問:スリーブ当て・・・「やや難」。

 43問:圧着工具・・・「難」。要復習。

 44問:LF図記号・・・「ふつう」。

 45問:図記号・・・「ふつう」。

 46問:器具・・・「やさしい」。

 47問:差込形コネクタ・・・「難」。

 48問:リングスリーブ・・・「やや難」。

 49問:DL図記号・・・「やさしい」。絶対レベル。

 50問:スイッチ写真・・・「普通」。1点取れる。

第2種電気工事士 合格の生命線‐独学向け教材

 

 憶えられない、点数が伸びない、よく間違える、実力が付かない、何やってんのかわからないという人は、教材を見直してみてください。

 独学向けの良質な教材を使うことこそ、独学合格の“肝”です。

 教材の詳細は「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」に述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、

 筆記用のテキストは、絵が多くて漢字の少ない「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2024年版) 」を、

 筆記用の過去問には、コンパクトで持ち運びやすい「 すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2024 」を使います。

 技能のテキストは、写真の多い「 2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格: 入門講習DVD付 」を…、

 技能の工具は、定番メーカー:HOZANの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」を…、

 技能の材料には、工具と同じメーカーの「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」を使います。

 (教材には「年度」対応があるので、必ず、自分の受ける年になっているか、確認してください。

 (「技能教材よくある質問(何回分がいいの?等)」も、参考にしてください。)

第2種電気工事士 技能 独学 補助教材

 第2種電気工事士 技能試験の独学は、ケーブル等の教材と工具、そして、テキストがあれば間に合います。

 とはいえ、独学に「あると便利」なものが多々あります。まさに独学向けというものなので、参考にしてください。

 高評価だったのは、「ホーザン(HOZAN) 合格配線チェッカー Z-222」です。

 利用者曰く、「回路的に正しいという自信が付く。使えない問題もあったが、最も役に立った。」とのことです。

 独学だと、候補問題を作っても、答え合わせに一苦労します。

 わたしも、受験生当時に(これで合ってるの?)と、お手本のテキストとにらめっこした記憶があります。往時にあったらとても便利だったと思います。

 独学で一抹の不安のある方は、使ってみてください。

 次は、「ホーザン(HOZAN) 合格マルチツール DK-200」です。

 多用途、時短になる、ウォータレンチプライヤの代わりにもなる、と高評価です。

 これは、独学に関係なく、有用かと思います。

 さて、独学では役には立つも、“すごくではない”というのが…、

 ・ホーザン(HOZAN) 合格クリップ P-926

 ・ホーザン(HOZAN) 合格ゲージ P-925 P-956/P-957/P-958用

 …です。

 クリップの方は、ホーザン教材に入っているもので十分とのこと。ホーザンの教材でない人は、一考するといいでしょう。

 んで、ゲージの方は、外れやすいのでアレ、使わなくなる、とのことです。用途に合いそうなら、考えてみてください。

 なお、セットのもあります。「HOZAN (ホーザン) の合格シリーズ3点セット【 DK-200 合格マルチツール 】【 P-926 合格クリップ 】【 P-925 合格ゲージ 】」です。

 独学の欠点をこれらの補助教材でカバーできます。“絶対”に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。

 教材にお金を惜しんではいけません。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

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第2種電気工事士のこまごましたもの

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 先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。

 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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