登録販売者の試験科目「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」に登場する「生薬」の試験対策ページ。本ページでは、「せ」の付く生薬の「センソ」について、見ていきます。当該生薬の傾向と対策、優先順位、語呂あわせや、頻出ポイントをまとめています。そのほか、過去問を「○×問題」形式で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用に。
復習用に、手引きの説明文を抜粋しておきます。
「ヒキガエル科のアジアヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、微量で強い強心作用を示す。」
「皮膚や粘膜に触れると局所麻酔作用を示し、」
「センソが配合された丸薬、錠剤等の内服固形製剤は、口中で噛み砕くと舌等が麻痺することがあるため、噛まずに服用することとされている。」
「有効域が比較的狭い成分であり、1日用量中センソ 5mg を超えて含有する医薬品は劇薬に指定されている。」
「一般用医薬品では、1日用量が 5mg 以下となるよう用法・用量が定められており、それに従って適正に使用される必要がある。」
「なお、通常用量においても、悪心(吐きけ)、嘔吐の副作用が現れることがある。」
…以上です。
まず、基原です。よく出ます。「先祖返り」くらいに憶えるといいでしょう。
次に、頻出論点の「使用上の注意」です。これも、狙われやすいです。
「噛まずに服用」は、ガチ暗記してください。
そして、「数字」です。
「香川県 R4 第18問」などで、出題されています。
まずもって、数字の「5mg」のところは、ガチ暗記してください。
数字は、常に狙われています。「医薬品の数字7」を一読をば。
そして、くれぐれも、「超・以下」の使い分けに、気をつけてください。
「ひっかけ」で、「センソを5mg以上含有する医薬品は劇薬指定」などと出題されています。「×」です。
劇薬指定となるのは、センソが「5mg“超”」の場合です。
なお、当該劇薬論点のように、「名称‐基原‐効能」以外の記述がある生薬を、「登録販売者「その他の記載」のある生薬のまとめ」に、まとめています。
余裕があれば、ここまでチェックしておきましょう。
最後に、副作用です。
当該センソは、通常用量においても、悪心(おしん)、嘔吐の副作用が現れることがあります。
「センソ」は、こんな次第です。テキストを何回も読み込んでおきましょう。
「センソ」は、生薬の中で、最高度の出題率を誇る『ド級生薬』の1つです。
必ず押さえておくべき生薬です。他に手が付けられなくても、当該センソだけは、押えておきましょう。
「新潟県 R5 第72問」のように、一問丸ごとで出題されることもあります。
優先順位は、「最も高い」です。
なお、当該生薬が配合された市販薬には、「【第2類医薬品】救心 30粒」や「【第2類医薬品】ユンケル心臓薬 36錠」などがあります。
生薬の効能・効果が頭に入らないときは、実物の説明書きや成分表で、頭に入れていきましょう。ちなみに、先の「救心」では、漢字で「蟾酥(センソ)」と表記されています。
当該生薬は…、
① センソは、有効域が比較的狭く、一般用医薬品では、1日用量が10mg以下となるよう用法・用量が定められている。
② センソは、ヒキガエル科のシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、微量で強い強心作用を示す。
③ センソは、シカ科のマンシュウアカジカ又はマンシュウジカの雄のまだ角化していない、若しくは、わずかに角化した幼角を基原とする生薬で、強心作用の他、強壮、血行促進等の作用があるとされている。
④ センソの配合された薬は、口内で噛み砕いて服用する必要がある。
…といった感じに出題されています。
「センソ」は、本問のように、「数字」も出るので、詳細まで押さえておく必要があります。
「センソ」の説明には、「センソは、ヒキガエル科のアジアヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、有効域が比較的狭く、一般用医薬品では1日用量が5mg以下となるよう用法・用量が定められている。」とあります。
本問では、「10mg」となっているので、ここで「×」と分かります。
当該数字は、一発で憶えられます。
ズバリ、「ご先祖(ごせんぞ)」です。
言うまでもなく、ご先祖の「ご」が「5」で、「5mg」が該当します。
んで、先祖の「せんぞ」は、「センソ」をもじったものです。
「ご先祖」で、センソの5mgを憶えてみてください。
こんな次第で、解答は、「×」と相なります。
なお、「数字」ですが、「単位」にも、気をつけましょう。
「5“g”」とか、「5“μg”」などに変えられる可能性があります。
「5mg」です!
「奈良県 R4 第76問」で、当該5mgの数字が正面から問われています。
今後も、ガチ暗記の必要な論点です。
②の「センソは、ヒキガエル科のアジアヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、微量で強い強心作用を示す」ですが、試験では、基原もよく出ています。
「入れ替え問題」で、当該ヒキガエルうんぬんは多用されるので、丸ごと憶える必要があります。
基原のくだらない憶え方ですが、「先祖返り」とか、「カエル戦争」とか、「カエル先生」くらいのフレーズで、頭に入れるといいでしょう。
「カエル」は言うまでもなく「ヒキガエル科のシナヒキ“ガエル”」部分で、「“せん”そう」や「“せん”せい」は「“セン”ソ」の頭文字です。
まあ、本当のよく出るので、問題演習を繰り返していれば、自然と憶えるかと思います。
こんな次第で、解答は、「○」と相なります。
③の「センソは、シカ科のマンシュウアカジカ又はマンシュウジカの雄のまだ角化していない、若しくは、わずかに角化した幼角を基原とする生薬で、強心作用の他、強壮、血行促進等の作用があるとされている。」ですが、明らかに間違いです。
登録販売者でよくある「入れ替え問題」です。
問題文の言う基原の「シカ科のマンシュウアカジカ又はマンシュウジカ」云々は、「 ロクジョウ(鹿茸)」のものです。
次に、センソは、強心作用はありますが、強壮、血行促進などはありません。
こんな次第で、解答は、「×」と相なります。
なお、本問では、基原が「ロクジョウ」でしたが、「ゴオウ」や「ジャコウ」の基原で出題されることもあります。
たとえば、「センソは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする」とか「センソは、シカ科のジャコウジカの雄の麝香腺分泌物を基原とする」といった風に、出題されます。
言うまでもなく、ウシ云々は「ゴオウ」で、ジャコウジカ云々は「ジャコウ」です。
ホント、ド級生薬は手を抜けないので、念入りに見ておいてください。
④の「センソの配合された薬は、口内で噛み砕いて服用する必要がある。」ですが、誤った記述です。
「使用上の注意」からの出題です。
後述していますが、センソは、「口中で噛み砕くと舌などが麻痺することがあるため、噛まずに服用すること」になっています。
生薬でも、「使用上の注意」が問われるようになっているので、チェックしておきましょう。
参考:茨城県 R3 第72問
「センソ」ですが、最も出題される生薬で、わたしは、「ド級生薬」と呼んでいます。
当該ド級生薬は、以下の4つです。どれも、突出した出題率があり、これら4つの生薬で1点取れます。
最低でも、以下の4つの生薬は、ガチで押えておきましょう。
「センソ」の問題では、ここまでは、問われないと思いますが、以下の記述は、ざっと目を通しておきましょう。
手引きには…、
「レイヨウカクは、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約による規制により、今後は本邦におい て入手が困難となることが予想される。」
「そのため、レイヨウカクを含有する強心薬のうち、センソ又はゴオウを主体とする一般用医薬品(いわゆる「六神丸」又は「感応丸」)においては、スイギュウカクへ代替する医薬品もある」
…となっています。
ぶっちゃけ、「レイヨウカク」の論点なのですが、ここに、「センソ」が出てきます。
ガチ暗記は無用ですが、チェックだけはしておきましょう。
暗記用に、空白問題を出しておきます。
センソ --- 「○○作用。」
すらっと出るようなら、OKです。アレレなら、ページの上の方を見つめてください。
「せ」の付くの生薬へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。
そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。
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