登録販売者の試験科目「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」に登場する「生薬」の試験対策ページ。本ページでは、「こ」の付く生薬の「ゴオウ」について、見ていきます。当該生薬の傾向と対策、優先順位、語呂あわせや、頻出ポイントをまとめています。そのほか、過去問を「○×問題」形式で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用に。独学者向け。
復習用に、手引きの説明文を抜粋しておきます。
当該ゴオウは、いろいろな薬に配合されているので、整理して憶える必要があります。
このページを「お気に入り」に入れておいて、何回も目を通しておきましょう。
まずもって、出題のメインとなるのは、「強心薬」です。
「ゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする。」
「強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下や、興奮を鎮める、解熱などの作用が期待される。」
「これら(ジャコウ、ゴオウ、ロクジョウ)は強心薬のほか、小児五疳薬、滋養強壮保健薬等にも配合されている場合がある。」
…となっています。
基原ですが、「ゴオウ」は、漢字だと「牛黄」です。
んなもんで、「“牛…ウシ”」つながりで、憶えるといいでしょう。
「ゴオウ」ほどの生薬になると、基原が正面から問われるので、きっちり押えましょう。
「ゴオウ」は、「かぜ薬」の「(a) 発熱を鎮め、痛みを和らげる成分(解熱鎮痛成分)」にも、登場します。
手引きには…、
「このほか、解熱作用を期待してゴオウ、カッコン、サイコ、ボウフウ、ショウマ等、鎮痛作用を期待してセンキュウ、コウブシ等の生薬成分が配合されている場合もある。」
…となっています。
当該ゴオウは、「解熱作用」もあります。
そして、「ゴオウ」は、「小児の疳」のところにも登場し…、
「(a) ゴオウ、ジャコウ」
「緊張や興奮を鎮め、また、血液の循環を促す作用等を期待して用いられる。」
…となっています。
出題実績があるので、押えておきましょう。
んで、「ゴオウ」は、「滋養強壮保健薬」にも出てきます。手引きには…、
「医薬部外品の保健薬は配合成分や分量は人体に対する作用が緩和なものに限られ、」
「カシュウ、ゴオウ、ゴミシ、ジオウ、ロクジョウ等の生薬成分については、医薬品においてのみ認められている。」
…とあります。
「香川県 R4 午後第35問」の選択肢bのように、問われることもあるので、チェックしておきましょう。
以上が、当該ゴオウの手引きでの記述です。
ゴオウは、数ある生薬のなかでも、最も出題率の高い“ド級生薬”に該当します。
よって、優先順位は、「かなり高い」です。
時間のない人でも、ゴオウだけは押えておきましょう。
なお、当該生薬が配合された市販薬には、「 【第2類医薬品】樋屋六神丸 66粒 」などがあります。
生薬の効能・効果が頭に入らないときは、実物の説明書きや成分表で、頭に入れていきましょう。
当該生薬は…、
① ゴオウは、心筋に直接刺激を与え、その収縮力を高める作用(強心作用)を期待して用いられる。
② ゴオウは、緊張や興奮を鎮め、また、血液の循環を促す作用等を期待して用いられる。
③ ゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧上昇作用があるとされる。
…といった感じに出題されています。
①の「ゴオウは、心筋に直接刺激を与え、その収縮力を高める作用(強心作用)を期待して用いられる」ですが、正しい記述です。
手引きを抜粋すると…、
「強心成分…心筋に直接刺激を与え、その収縮力を高める作用(強心作用)を期待して、センソ、ゴオウ、ジャコウ、ロクジョウ等の生薬成分が用いられる。」
…とあります。
上記記述から、解答は、「○」と相なります。
なお、「心筋に直接刺激を与え」のところは、チェックしておきたいです。
「心筋に直接刺激を与え“ず”、その収縮力を高める」とか…、
「心筋に“間接的に”刺激を与え」などと…、
…出題される可能性があるので、正確に押さえましょう。
なお、「ゴオウ」は、本当によく出るので、最低でも、「ゴオウ…強心作用」だけは、頭に入れてください
②の「ゴオウは、緊張や興奮を鎮め、また、血液の循環を促す作用等を期待して用いられる」ですが、正しい記述です。
ゴオウには、問題文の前半部分にあるように、「緊張や興奮を鎮める」作用があります。
そして、後段の「血液の循環を促す作用」も、ゴオウにあります。
当該「血液の循環を促す作用」ですが、「小児鎮静薬」の論点で登場するものです。
手引きの「小児の疳」のところには…、
「ゴオウ・ジャコウ…緊張や興奮を鎮め、また、血液の循環を促す作用等を期待して用いられる」
…とあります。
当該小児鎮静薬では、血液の循環を促す生薬が配合され、当該ゴオウがこれに含まれます。
当該論点は、大阪府で出題されたことがあるので、押えておきましょう。
「ゴオウ」ですが、突出した出題率があるので、ここまで押えておきましょう。
こんな次第で、解答は、「○」と相なります。
③の「ゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧上昇作用があるとされる」ですが、誤った記述です。
典型的な「ひっかけ」問題です。
前半の基原のところは正しいのです。しかし、後半が誤りです。
ゴオウは、「末梢血管の拡張による血圧降下」作用があります。
問題文の言うような、「血圧上昇」ではありません。
この種の「逆」問題は、実によく出ます。
陰湿な出題者の手口を知らないと、まず引っかかるので、本問は、念入りに、何度も、解いておきましょう。
こんな次第で、解答は、「×」と相なります。
「ゴオウ」ですが、医薬品においてのみ認められている成分です。
似たような問題が、「関西広域連合 R2 53問:滋養強壮保健薬1」の選択肢cにて、出題されました。
先の関西広域連合の過去問では、「ロクジョウ」で問われていましたが、「ゴオウ」に入れ替えられても、全く遜色ありません。
当該論点は、よく見られるようになったので、チェックしておきましょう。
なお、手引きを抜粋すると…、
『カシュウ、ゴオウ、ゴミシ、ジオウ、ロクジョウ等の生薬成分については、医薬品においてのみ認められている。』
…となっています。
選択肢の1つで、しれっと出そうなのが、以下の記述です。
手引きの「強心薬」には…、
「これら(ジャコウ、ゴオウ、ロクジョウ)は強心薬のほか、小児五疳薬、滋養強壮保健薬等にも配合されている場合がある。」
…とあります。
ガチ暗記は無用ですが、こういう記述もあるので、目を通しておきましょう。
本試験では、先述したように、選択肢の1つに、当該記述が丸ごと出てくるのが関の山かと思います。
「ゴオウ」の問題では、ここまでは、問われないと思いますが、以下の記述は、ざっと目を通しておきましょう。
手引きには…、
「レイヨウカクは、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約による規制により、今後は本邦におい て入手が困難となることが予想される。」
「そのため、レイヨウカクを含有する強心薬のうち、センソ又はゴオウを主体とする一般用医薬品(いわゆる「六神丸」又は「感応丸」)においては、スイギュウカクへ代替する医薬品もある」
…となっています。
ぶっちゃけ、「レイヨウカク」の論点なのですが、ここに、「ゴオウ」が出てきます。
ガチ暗記は無用ですが、チェックだけはしておきましょう。
「ゴオウ」ですが、最も出題される生薬で、わたしは、「ド級生薬」と呼んでいます。
当該ド級生薬は、以下の4つです。どれも、突出した出題率があるので、いの一に見ておきましょう。
暗記用に、空白問題を出しておきます。
ゴオウ --- 「強心薬では、○○○○や、血圧○○。小児の疳の薬では、〇〇を鎮める。かぜ薬では、〇〇の作用」
すらっと出るようなら、OKです。アレレなら、ページの上の方を見つめてください。
「こ」の付く生薬へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。
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