登録販売者 愛知県 過去問+解説 令和7年度(2025年度)午後第17問

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、「人体」の「全身循環に入る前に肝臓で代謝を受けるもの」についての問題です。内容的には基本レベルなんですが、問い方が新しいです。初見だと解答に戸惑うかと思います。傾向把握の点から、解いておきましょう。

愛知県 午後第17問‐全身循環に入る前に肝臓で代謝を受けるもの

 

 (クリックして拡大。)

難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「やや難」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

解説

 一風変わった問題です。

 「吸収された有効成分が全身循環に入る前に肝臓で代謝を受け るもの」を探すより、肝臓で代謝を受けないものを探した方が早いですね。

 「1」の「皮膚」ですが、「皮膚吸収」を思い出してください。

 手引きには…、

 「通常は、皮膚表面から循環血液中へ移行する量は比較的少ないが、粘膜吸収の場合と同 様に、血液中に移行した有効成分は、肝臓で代謝を受ける前に血流に乗って全身に分布す る」

 …とあります。

 「3」の「口腔」ですが、手引きには…、

 「抗狭心症薬の ニトログリセリン(舌下錠、スプレー)や禁煙補助薬のニコチン(咀嚼 剤)のように、有効 成分が口腔 粘膜から吸収されて全身作用を現すものもある。 これらの部位を通っている静脈血は肝臓を経由せずに心臓に至るため、吸収されて循環 血液中に入った成分は、初めに肝臓で代謝を受けることなく全身に分布する」

 …とあります。

 「4」の「直腸(直腸上部を除く。)」ですが、手引きには…、

 「坐 剤はその代表的な例である。肛 門から医薬品を挿入することにより、直腸内で溶解さ せ、薄い直腸内壁の粘膜から有効成分を吸収させるものである。直腸の粘膜下には静脈が 豊富に分布して通っており、有効成分は容易に循環血液中に入るため、内服の場合よりも 全身作用が速やかに現れる。」

 「これらの部位を通っている静脈血は肝臓を経由せずに心臓に至るため、吸収されて循環 血液中に入った成分は、初めに肝臓で代謝を受けることなく全身に分布する」

 …とあります。

 「5」の「鼻腔」ですが、手引きには…、

 「鼻腔 粘膜の下には毛細血管が豊富なため、点鼻薬の成 分は循環血液中に移行しやすく、また、坐 剤等の場合と同様に、初めに肝臓で代謝を受け ることなく全身に分布するため、全身性の副作用を生じることがある。」

 …とあります。

 よって、上記の部位は、肝臓で代謝を受けないものです。

 答えは、消去法から、「2 小腸」となります。

答え

 正解:2

 さて、最終解答でミスったのなら、必ず、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」に、目を通しておきましょう。選び方を変えるだけで、点が取れます。

 >>> 次の問題へ。

人体

 午後1問:消化器系

 午後2問:肝臓

 午後3問:呼吸器系

 午後4問:循環器系

 午後5問:泌尿器系

 午後6問:目

 午後7問:血液

 午後8問:耳鼻

 午後9問:外皮系

 午後10問:骨格系

 午後11問:筋組織

 午後12問:脳や神経系の働き

 午後13問:有効成分の吸収

 午後14問:医薬品の副作用

 午後15問:薬の代謝、排泄

 午後16問:剤形

 午後17問:全身循環に入る前に肝臓で代謝を受けるもの

 午後18問:医薬品の副作用

 午後19問:医薬品の副作用2

 午後20問:医薬品の副作用3

令和7年度 愛知県 科目別

 弱点克服等には、以下のリンクで、科目別に演習してください。

 ・令和7年度 インデックス

 ・基本的な知識(第1~第20問)

 ・主な医薬品とその作用(第21~第60問)

 ・人体の働きと医薬品(午後 第1~第20問)

 ・薬事に関する法規と制度(午後 第21~第40問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(午後 第41~第60問)

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '25年版 (2025年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者の独学方法については、「登録販売者の独学」を、参考にしてください。

 登録販売者のブログ記事などは、「サイトマップ」に、挙げています。

みんなとシェアする