ビタミンB1‐登録販売者

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 ビタミンB1は、「滋養強壮保健薬」の「主たる配合成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。

インデックス

  1. おさらい‐手引き抜粋
  2. 傾向と対策、優先順位
  3. 過去問○×問題
  4. 解説
  5. 試験ポイント
  6. 憶え方‐ナンバーワン、チアガール
  7. 他のページ

おさらい‐手引き抜粋

 復習用に、手引きを抜粋すると…、

 「ビタミンB1は、炭水化物からのエネルギー産生に不可欠な栄養素で、神経の正常な働きを維持する作用がある。また、腸管運動を促進する働きもある。」

 「ビタミンB1主薬製剤は、チアミン塩化物塩酸塩、チアミン硝化物、ビスチアミン硝酸 塩、チアミンジスルフィド、フルスルチアミン塩酸塩、ビスイブチアミン等が主薬として配合された製剤で、」

 「神経痛、筋肉痛・関節痛(肩・腰・肘・膝痛、肩こり、五十肩など)、 手足のしびれ、便秘、眼精疲労(慢性的な目の疲れ及びそれに伴う目のかすみ・目の奥の痛み)の症状の緩和、脚気、」

 「また、肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時におけるビタミンB1の補給に用いられる。」

 …と、相なります。

傾向と対策、優先順位

 ご存じのように、「ビタミンB1」は、「滋養強壮保健薬」の「主たる配合成分」として登場します。

 市販薬には、「【指定第2類医薬品】パンビタンハイ 240錠 」などがあります。

 当該成分は、ビタミン類のド頻出成分です。優先順位は「とても高い」です。

過去問○×問題

 ビタミンB1は…、

 ① ビタミンB1は、炭水化物からのエネルギー産生に不可欠な栄養素で、神経の正常な働きを維持する作用がある。

 ② ビタミンB1主薬製剤は、チアミン塩化物塩酸塩やフルスルチアミン塩酸塩等が主薬として配合され、筋肉痛・関節痛(腰痛、肩こり、五十肩など)の症状の緩和等に用いられている。

 ③ ビスイブチアミンは、脂質の代謝に関与する栄養素で、神経の正常な働きを維持する作用がある。

 …といった感じで出題されます。

 ①の正誤はこちらです。

 ②の正誤はこちらです。

 ③の正誤はこちらです。

解説

 先の○×問題の解説です。

 ①の「ビタミンB1は、炭水化物からのエネルギー産生に不可欠な栄養素で、神経の正常な働きを維持する作用がある」ですが、正しい記述です。

 ビタミンB1の筆頭キーワードは、「炭水化物」です。

 ビタミンB1で、ほぼほぼ問われるのは、当該「炭水化物」です。

 かつての国民病だった脚気でおなじみのビタミンなので、ガチで押えておきましょう。

 よって、①は、「○」となります。

 なお、先の「神経の正常な働きの維持」等々は、一字一句暗記する必要はないです。

 ただ、テキストを精読しておきましょう。

②も基本

 ②の「ビタミンB1主薬製剤は、チアミン塩化物塩酸塩やフルスルチアミン塩酸塩等が主薬として配合され、筋肉痛・関節痛(腰痛、肩こり、五十肩など)の症状の緩和等に用いられている」ですが、正しい記述です。

 そのとおりです。

 ビタミンB1には、たくさんの効能がありますが、全部を憶える必要はありません。

 「関節痛・筋肉痛」くらいを頭に入れておきましょう。

 よって、②は、「○」となります。

③は、応用問題

 ③の「ビスイブチアミンは、脂質の代謝に関与する栄養素で、神経の正常な働きを維持する作用がある。」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「脂質の代謝に関与する」のところです。

 正しくは、「炭水化物からのエネルギー産生に不可欠な栄養素」です。

 よって、「×」となります。

 間違えているところは、ビタミンB1のド定番論点なので、正確に押えておきましょう。

 選択肢の言う「脂質」ウンヌンは、ビタミンB2のものです。

 さて、本問の肝ですが、ビタミンB1の別名の「ビスイブチアミン」で出題されている点です。

 先に挙げたように、ビタミンB1の別名には、「“チアミン”塩化物塩酸塩、“チアミン”硝化物、ビス“チアミン”硝酸塩、“チアミン”ジスルフィド、フルスル“チアミン”塩酸塩、ビスイブ“チアミン”」等があります。

 こっちの別名の方で出題されることもあるので、注意してください。

 初見時だと、(なんじゃらほい?こんなんあったか?)となりがちです。

 名称中に“チアミン”とあるので、ここで「ビタミンB1」と判断してください。

 なお、これら別名群をガチ暗記する必要はないです。

試験ポイント

 ビタミンB1のキーワードで忘れてはいけないのが、「脚気」です。

 現在では、脚気はそう起きない病気ですが、かつては、「国民病」と言われるほど、猛威を振るっていた病気です。

 なんと、昭和の中期(30~40年)まで、脚気を患う人が多数いました。

 なお、日露戦争では、2万人以上の兵士が脚気で死亡したといわれています。1個師団以上が、脚気でやられたという寸法です。

 こうした歴史を踏まえ、ビタミンB1は脚気予防と、しっかり憶えておきましょう。

 脚気の歴史に興味を持った人は、「森鴎外 脚気」などで検索するといいでしょう。

憶え方‐ナンバーワン、チアガール

 ビタミンB1は、別名の「チアミン類」で、試験に登場することがあります。

 たとえば、「東京都 R2 第94問」では、「フルスルチアミン塩酸塩」で、その効能が問われています。

 先の問題②でも、「チアミン塩化物塩酸塩やフルスルチアミン塩酸塩等が主薬として配合」ってな感じで出ています。

 よって、「ビタミンB1=チアミン」と、頭に入れておかねばなりません。

 んで、くだらない憶え方ですが…、

 「ナンバーワン、チアガール」くらいの語呂で憶えます。

 「ナンバーワン」の「ワン」は、「1」のことで、「ビタミンB1」の符号です。

 「チアガール」は、言うまでもなく、「チアミン」の「チア」のところです。

 個人的には、「ナンバーワン、チアガール」で、「ビタミンB“1”‐“チア”ミン」と頭に入ったので、参考にしてみてください。

 参考:ビタミン成分の別名の語呂合わせ・憶え方‐ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12

コツ的なこと

 登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。

 次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。

 実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。

 先に挙げた、「【指定第2類医薬品】パンビタンハイ 240錠 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。

 テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。


他のページ

 「滋養強壮保健薬」の「主たる配合成分」へのリンクです。

 ビタミンA

 ビタミンD

 ビタミンE

 ビタミンB1

 ビタミンB2

 ビタミンB6

 ビタミンB12

 ビタミンC

 ビタミンB3

 ビタミンB5

 ナイアシン(ニコチン酸アミド、ニコチン酸)、パントテン酸カルシウム、ビオチン

 カルシウム

 システイン

 アミノエチルスルホン酸(タウリン)

 アスパラギン酸ナトリウム

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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