クロモグリク酸ナトリウムは、「眼科用薬」の「抗アレルギー成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「抗アレルギー成分」
「クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からのヒスタミン遊離を抑える作用を示し、」
「花粉、ハウスダスト(室内塵)等による目のアレルギー症状(結膜充血、痒み、かすみ、流涙、異物感)の緩和を目的として、通常、抗ヒスタミン成分と組み合わせて配合される。」
「アレルギー性でない結膜炎等に対しては無効であり、」
「アレルギーによる症状か他の原因による症状かはっきりしない人(特に、片方の目だけに症状がみられる場合や、目の症状のみで鼻には症状がみられない場合、視力の低下を伴うような場合)では、使用する前にその適否につき、専門家に相談する等、慎重な考慮がなされるべきである。」
「2日間使用して症状の改善がみられないような場合にも、アレルギー以外の原因による可能性が考えられる。」
「点眼薬の配合成分として使用された場合であっても、まれに重篤な副作用として、アナフィラキシーを生じることがある。」
…と、相なります。
ご存じのように、「クロモグリク酸ナトリウム」は、「眼科用薬」の「抗アレルギー成分」として登場します。
市販薬には、「【第2類医薬品】ロートアルガードクリアブロックZ 13mL 」などがあります。
なお、「眼科用薬」の「クロモグリク酸ナトリウム」ですが、「鼻炎用点鼻薬」の成分でもあります。
参考:鼻に用いる薬 ヒスタミンの遊離を抑える成分(抗アレルギー成分):クロモグリク酸ナトリウム
本試験では、「鼻の薬‐福岡県 R3 第87問」や「目の薬‐島根県 R4 午後第29問」のように、両方の薬で問われます。
1つの成分で、鼻と目の2つに対応できるので、お得です。
よって、優先順位は、「高い」です。
クロモグリク酸ナトリウムは…、
① クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑える作用を示す。
② クロモグリク酸ナトリウムが配合された点眼薬の使用は、医療機関において減感作療法等のアレルギーの治療を受けている人では、その治療の妨げとなるおそれがある。
③ クロモグリク酸ナトリウムは、点眼薬の使用であっても、まれに重篤な副作用として、アナフィラキシー様症状を生じる。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑える作用を示す」ですが、正しい記述です。
「抗アレルギー成分」は、「肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑える作用」です。
よく出る記述なので、押えておきましょう。
なお、当該クロモグリク酸ナトリウムですが、あくまで「抗アレルギー成分」です。
効能は、「抗ヒスタミン成分」とよく似ていますが、手引きの上では、「抗アレルギー成分」に分類されているので、本試験でも、「抗アレルギー成分」として出題されます。
たとえば、「クロモグリク酸ナトリウム・・・抗ヒスタミン成分」といった選択肢の場合、「×」となるので、注意してください。
あくまで、別物です!
「クロモグリク酸ナトリウム・・・抗アレルギー成分」と、正確に押えておきましょう。
よって、①は、「○」となります。
②の「クロモグリク酸ナトリウムが配合された点眼薬の使用は、医療機関において減感作療法等のアレルギーの治療を受けている人では、その治療の妨げとなるおそれがある」ですが、正しいです。
減感作療法等のアレルギーの治療を受けている人は、クロモグリク酸ナトリウムを使用する前に、医師などに相談することになっています。
当該論点は、「鼻の薬」にて登場しますが、「目の薬」でも問われる可能性があるので、チェックしておきましょう。
(手引きに、「クロモグリク酸ナトリウムに関する出題については、Ⅷ(鼻に用いる薬)を参照して作成のこと」という準用規定があるのです。)
よって、②は、「○」となります。
③の「クロモグリク酸ナトリウムは、点眼薬の使用であっても、まれに重篤な副作用として、アナフィラキシー様症状を生じる」ですが、そのとおりです。
まずもって、点眼薬でも、全身性の副作用が生じます。
そして、当該クロモグリク酸ナトリウムですが、アナフィラキシー様症状も生じます。
よって、③は、「○」となります。
なお、アナフィラキシー様症状ですが、「登録販売者 医薬品 アナフィラキシーの副作用のまとめ‐ピレンゼピン塩酸塩,クロモグリク酸ナトリウム,ケトプロフェン」という横断記事があるので、チェックしておきましょう。
「アレルギー性でない結膜炎等に対しては無効」は、超絶定番論点です。
鼻の薬、目の薬ともに、当該クロモグリク酸ナトリウムの最も出るところなので、ガチ暗記してください。
次に、アレルギーによる症状か、他の原因かどうかはっきりしない場合は、特に片目だけに症状がある場合、目に症状はあるが鼻にはない場合、視力の低下を伴う場合は、使用の適否を慎重に考慮します。
まあ、穏当に「受診勧奨」ですね。
「抗アレルギー成分」は、当該クロモグリク酸ナトリウムしかないため、細かいところまで出題される可能性があります。
遺漏なく、テキストを精読しておきましょう。
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「【第2類医薬品】ロートアルガードクリアブロックZ 13mL 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「眼科用薬」の「抗アレルギー成分」の成分は、「クロモグリク酸ナトリウム」のみです。リンクはありません。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。
そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。
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