計算機(電卓)の上部にあるスイッチ類の説明をします。簿記検定試験には、ほとんど関係がありません。とはいえ、それらの使用方法を知ってると、計算機(電卓)が、ぐっと便利になる機能でもあります。
このページでは、計算機(電卓)の上部にあるスイッチ類の説明をします。
簿記の試験勉強では、ほとんど使いませんが、こういうことも計算機でできるのかーくらいで、押さえといてください。
まあ、時折なんかの拍子でスイッチがずれて、何だか表示がおかしくなったなあーと思ったら、当ページを思い出してください。
なお、スイッチ類も、計算機(電卓)のメーカーや型番・型式によって、かなり変わってくるので、各自で自分の計算機の場合に読み替えてください。まあ、大概同じですけど。ちなみに、画像の計算機はシャープの「EL-339M」です。
「 F 5 4 3 2 1 」とは、端数を扱うスイッチです。
小数部がでる計算のときに、どの桁数で切り上げ(切り下げ又は四捨五入)をするかを調整するスイッチです。
「F」はフローといって、特に端数計算をしません。ま、普通の人の計算機の普通の状態です。
簿記検定試験においても、「F」の状態が基本です。
さて、スイッチを「F」にして、「100÷3」を計算します。すると。。。
液晶のところは「33.3333333333…」と、限りなく小数部が表示されていることでしょう。
では、スイッチを「5」にあわせて、「100÷3」を計算します。すると。。。
「33.33333」と、5ケタで計算が終わります。
「4」にして、100÷3 を計算します。すると。。。「33.3333」と、4ケタで計算が終わっています。残りの「3 2 1 」は、それぞれ同じ理屈です。
Fと5~1まではわかった、では、右端にある「A」とは何なのでしょうか?
「A」は、アディングモードといい、自動的に小数部を2桁付けてくれる(100分の1する)機能です。
たとえば、42.58セントを計算したいときに、スイッチをアディングモードにして「4258」と入力すれば、ちゃんと「42.58」と表示されます。
米国株、米財務省証券、外貨預金を保有している人は、大変重宝すると思います。もちろん、引き算や掛け算も、アディングモードで計算できます。
しかし、簿記検定の試験勉強や本試験では、まず使いません。反対に、(表示が何だかヘンだなあー)という事態に陥ったときは、当該「A(アディングモード)」にスイッチがズレているときです。便利だけど邪魔なキーです。
憶えるとしたら、「計算機の表示が少しヘンなときはAチェック」くらいです。逆を言って、「スイッチがAになっていないか確認する」とも言えるでしょう。
ラウンドスイッチとは下の写真です。
←コレ
5/4、と書かれた数字が目印です。
先ほどの紹介したFやら5~1のスイッチは、小数点をどこまで処理するかを調整するスイッチでした。このラウンドスイッチは、どのように処理するかを、調整するスイッチです。
わたしのシャープの計算機を参考に説明します。
左側の「↑」・・・処理される端数を切り上げて計算します。
たとえば、小数点の処理桁数を、小数部桁数指定スイッチを動かして「2」にセットします。
100÷3をします。普通の答えは33.33333....となりますが、処理桁数は「2」なので、小数点2桁で表示されることになります。
端数計算の対象になるのは、第3位の「3」です。
「↑」は切り上げなので、表示部分には「33.34」となります。
ラウンドスイッチが「5/4」にセットされているときは、処理される端数を四捨五入します。
要領は上記と同じで、第3位の「3」が四捨五入されて、「33.33」となります。
「↓」になっていると、処理される端数を切り下げて計算します。
要領は上記と同じで、第3位の「3」以下が切り下げられて、表示部分は「33.33」となります。
当該ラウンドスイッチは、切り捨てや切り上げが求められる計算に役に立ちます。わたしは通関士のときに使用しました。
結構、端数処理は狙われるんですよねー。問題文を読んでるかどうか一目で調べられるし。
まあ、でも、切り上げ・切り捨て・四捨五入は、そう何度も何度もやることでもないし、自分の頭で判断できるので、無理して使うものではないです。普段は「5/4」にしておけば、それでいいでしょう。
わたしは、数年間使い方を知らず、初期設定どおり「5/4」にしていましたが、全く支障ありませんでした。
以上、各スイッチ類について話してきましたが、極端かつ乱暴に言いますと、使い方は限定されているということです。
汎用性の高い、「GT」機能や「メモリ」機能には及びませんが、ひょっこりと人生で役に立つときがあるかと思います。当ページは、ブックマークに入れていても、損はないでしょう。
各スイッチ類は、(こういうこともできるのね)程度で、頭の片隅に置いておけばよいでしょう。
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