11問‐管理業務主任者 R1過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、「時効の中断」の問題です。破産手続,裁判上の請求,承認など、基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。

11問‐時効の中断

 

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 本問の難易度は、「ふつう」です。

 なお、解答はこちら(数字のみ)です。

法改正に注意

 ごぞんじのように、「民法」は「大改正」が行われています。

 過去問の問題は、「過去の民法」の問題です。

 本ページは、当時の過去問に、当時の解説を付与しています。

 現状の「改正された民法」には対応していないので、傾向把握の一環として、活用ください。

 参考:民法改正 インデックス

選択肢1

 選択肢1の「管理費の滞納者が死亡した場合においては、時効は中断する。」ですが、誤った記述です。

 債務者が死亡しても、債務の時効は中断しません。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 これは、別段、改正は関係ないです。昔も今もそうです。

選択肢2

 選択肢2の「管理費の滞納者が破産手続開始の決定を受けた場合においては、その破産手続開始決定の時に時効が中断する。」ですが、誤った記述です。

 民法の改正があったところなので、注意してください。

 混乱するので、民法の勉強が十分でない人は、パスしてください。

 以下は、改正前の話です。

 「破産手続開始の決定」だけでは、時効は中断しません。

 当該破産手続に“参加”して、中断します。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 なお、現状の改正民法においては…、

 「確定判決と同一の効果を持つ破産手続終結の決定」があったときに、「時効が更新」します。

 んで、「破産手続」に「参加」した場合、破産手続が終結するまで、「時効の完成が猶予」されます。

選択肢3

 選択肢3の「管理費の滞納者に対して内容証明郵便による催告をしても、催告後6箇月以内に裁判上の請求など一定の時効中断手続をとらないと、時効の中断の効力は失われる。」ですが、正しい記述です。

 そのとおりの記述です。

 よって、選択肢は、「正」となります。

 なお、「民法改正」の対象論点です。

 本質部分に大きな変更はないですが、語句の改正があります。

 「第147条:裁判上の請求等」や「第150条:催告」を、一読願います。

選択肢4

 選択肢4の「管理費の滞納者が、滞納している事実を認める旨の承認書を管理組合に提出した場合においては、その承認書が公正証書によるものでなくても、時効が中断する」ですが、正しい記述です。

 選択肢は、いわゆる「承認」に当たります。

 よって、時効が中断します。

 また、、「承認」は、公正証書でなくても、可能です。

 よって、選択肢は、「正」となります。

 「承認」ですが、本質部分に大きな変更はないですが、語句の改正があります。

 「第152条:承認」を、チェックしてみてください。

答え

 本問は、「正しいものはいくつか?」ですので…、

 「1」は「誤」です。

 「2」は「誤」です。

 「3」は「正」です。

 「4」は「正」です。

 正解:2

 …と相なります。

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R1過去問一覧

 1問:民法‐相続・・・「ふつう」。

 2問:民法‐贈与契約・・・「ふつう」。

 3問:民法‐不法行為・・・「ふつう」。

 4問:民法‐留置権・・・「やや難」。

 5問:民法‐保証契約・・・「やや難」。

 6問:民法‐同時履行の抗弁権・・・「やや難」。

 7問:標管委託契約書‐総合問題1・・・「ふつう」。

 8問:標管委託契約書‐総合問題2・・・「ふつう」。

 9問:標管委託契約書‐総合問題3・・・「ふつう」。

 10問:滞納等・・・「ふつう」。

 11問:時効の中断・・・「ふつう」。

 12問:標準管理規約‐修繕積立金・・・「ふつう」。

 13問:標準管理委託契約書‐管理事務報告・・・「ふつう」。

 14問:標準管理規約‐監事・・・「ふつう」。

 15問:会計・仕訳1・・・「やや難」。

 16問:会計・仕訳2・・・「やや難」。

 17問:建築基準法‐共同住宅の共有階段・・・「やや難」。

 18問:建築基準法‐用途地域・・・「難」。

 19問:建築基準法‐容積率・・・「ふつう」。

 20問:特定住宅瑕疵担保責任履行・・・「ふつう」。

 21問:マンションの構造・部材・・・「やや難」。

 22問:建築士法・・・「難」。

 23問:雨水排水設備・・・「ふつう」。

 24問:消防用設備・・・「やや難」。

 25問:LEDランプ・・・「やや難」。

 26問:共用部分の工事・・・「ふつう」。

 27問:長期修繕計画作成ガイドライン1・・・「やや難」。

 28問:長期修繕計画作成ガイドライン2・・・「やや難」。

 29問:標準管理規約‐共用部分の範囲・・・「ふつう」。

 30問:標準管理規約‐団地総会・・・「難」。

 31問:標準管理規約‐利益相反行為・・・「ふつう」。

 32問:標準管理規約‐複合用途型マンション・・・「難」。

 33問:標準管理規約‐専有部分の修繕・・・「ふつう」。

 34問:標準管理規約‐役員任期・・・「ふつう」。

 35問:区分所有法‐罰則・・・「難」。

 36問:区分所有法‐専有部分の用途・・・「ふつう」。

 37問:区分所有法‐規約別段定め・・・「やや難」。

 38問:区分所有法‐管理組合法人・・・「ふつう」。

 39問:判例:理事長の解任・・・「やや難」。

 40問:品確法・・・「ふつう」。

 41問:地震保険・・・「ふつう」。

 42問:借地借家法等・・・「ふつう」。

 43問:マンション建替円滑化法・・・「ふつう」。

 44問:各種法令・・・「ふつう」。

 45問:宅建業法・・・「ふつう」。

 46問:マンション管理適正化指針・・・「ふつう」。

 47問:適正化法‐財産分別管理・・・「ふつう」。

 48問:適正化法‐重要事項の説明・・・「ふつう」。

 49問:適正化法‐管理事務の報告・・・「ふつう」。

 50問:適正化法‐業者登録・・・「ふつう」。

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

 テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、

 過去問には、「管理業務主任者 項目別過去7年問題集」を使えば、支障ありません。

 予想問題集・模試問題集も、必要な状況です。「教材レビュー:管理業務主任者 予想問題集」を、参考にしてください。

民法入門

 民法が苦手で苦手で仕方のない人は、読書で凌ぎます。

 お勧めの入門本は、「弁護士が教える分かりやすい「民法」の授業」と「民法はおもしろい」です。

会計・仕訳問題

 苦手な人の多い「会計・仕訳問題」ですが、テキストの数ページで理解は不可能です。

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PDF過去問演習

 また、公式の過去問は、PDFで配布されています。過去問演習は、「タブレット」が便利です。もってない人は、受験を機に、アマゾンの「Fire HD」を推奨します。最優秀のコスパです。

管理業務主任者のこまごましたもの

 管理業務主任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「管理業務主任者:ブログ記事」をばご参考ください。

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