10問‐管理業務主任者 R1過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、「滞納等」を問う問題です。債務の承継,消滅時効,支払督促などの基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。

10問‐滞納等

 

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 本問の難易度は、「ふつう」です。

 定番の論点ばかりです。

 取らないといけない問題です。難問ぞろいの「維持修繕」に備えましょう。

 なお、解答はこちら(数字のみ)です。

選択肢1

 選択肢1の「競売によって区分所有権を買い受けた者は、通常の売買の場合と異なり、前区分所有者の滞納管理費の支払債務を承継しない。」ですが、誤った記述です。

 管理費等の負担義務は、「区分所有者」が負います。

 当該負担の支払い義務は、「区分所有者」の「特定承継人(売買等)」や「包括承継人(相続等)」に、承継されます。

 よって、選択肢の「支払債務を承継しない」のところが誤りです。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢2

 選択肢2の「区分所有者は、自己の所有する住戸を賃貸し、そこに賃借人が居住するときでも、管理費の支払債務を負う。」ですが、正しい記述です。

 そのとおりの記述です。

 んなもんで、「家賃」には、管理費等が含まれたものが一般的です。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢3

 選択肢3の「管理者が病気で長期入院した場合においては、その期間の滞納管理費の消滅時効は、完成しない。」ですが、誤った記述です。

 入院は、時効の中断事由にならないので、期限が経過すれば、時効は完成します。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢4

 選択肢4の「管理者は、滞納管理費に対する支払請求訴訟を提起するためには、管理費の滞納者に対し、あらかじめ書面により滞納管理費に対する支払督促をしておかなければならない。」ですが、誤った記述です。

 別段、支払督促なしで、即、訴訟を提起することは可能です。

 「あらかじめ書面により滞納管理費に対する支払督促をしておかなければならない」が誤りです。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

答え

 「1」は「誤」です。

 「2」は「正」です。

 「3」は「誤」です。

 「4」は「誤」です。

 本問は、「正しいものはどれか?」ですので…、

 正解:2

 …と相なります。

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R1過去問一覧

 1問:民法‐相続・・・「ふつう」。

 2問:民法‐贈与契約・・・「ふつう」。

 3問:民法‐不法行為・・・「ふつう」。

 4問:民法‐留置権・・・「やや難」。

 5問:民法‐保証契約・・・「やや難」。

 6問:民法‐同時履行の抗弁権・・・「やや難」。

 7問:標管委託契約書‐総合問題1・・・「ふつう」。

 8問:標管委託契約書‐総合問題2・・・「ふつう」。

 9問:標管委託契約書‐総合問題3・・・「ふつう」。

 10問:滞納等・・・「ふつう」。

 11問:時効の中断・・・「ふつう」。

 12問:標準管理規約‐修繕積立金・・・「ふつう」。

 13問:標準管理委託契約書‐管理事務報告・・・「ふつう」。

 14問:標準管理規約‐監事・・・「ふつう」。

 15問:会計・仕訳1・・・「やや難」。

 16問:会計・仕訳2・・・「やや難」。

 17問:建築基準法‐共同住宅の共有階段・・・「やや難」。

 18問:建築基準法‐用途地域・・・「難」。

 19問:建築基準法‐容積率・・・「ふつう」。

 20問:特定住宅瑕疵担保責任履行・・・「ふつう」。

 21問:マンションの構造・部材・・・「やや難」。

 22問:建築士法・・・「難」。

 23問:雨水排水設備・・・「ふつう」。

 24問:消防用設備・・・「やや難」。

 25問:LEDランプ・・・「やや難」。

 26問:共用部分の工事・・・「ふつう」。

 27問:長期修繕計画作成ガイドライン1・・・「やや難」。

 28問:長期修繕計画作成ガイドライン2・・・「やや難」。

 29問:標準管理規約‐共用部分の範囲・・・「ふつう」。

 30問:標準管理規約‐団地総会・・・「難」。

 31問:標準管理規約‐利益相反行為・・・「ふつう」。

 32問:標準管理規約‐複合用途型マンション・・・「難」。

 33問:標準管理規約‐専有部分の修繕・・・「ふつう」。

 34問:標準管理規約‐役員任期・・・「ふつう」。

 35問:区分所有法‐罰則・・・「難」。

 36問:区分所有法‐専有部分の用途・・・「ふつう」。

 37問:区分所有法‐規約別段定め・・・「やや難」。

 38問:区分所有法‐管理組合法人・・・「ふつう」。

 39問:判例:理事長の解任・・・「やや難」。

 40問:品確法・・・「ふつう」。

 41問:地震保険・・・「ふつう」。

 42問:借地借家法等・・・「ふつう」。

 43問:マンション建替円滑化法・・・「ふつう」。

 44問:各種法令・・・「ふつう」。

 45問:宅建業法・・・「ふつう」。

 46問:マンション管理適正化指針・・・「ふつう」。

 47問:適正化法‐財産分別管理・・・「ふつう」。

 48問:適正化法‐重要事項の説明・・・「ふつう」。

 49問:適正化法‐管理事務の報告・・・「ふつう」。

 50問:適正化法‐業者登録・・・「ふつう」。

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

 テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、

 過去問には、「管理業務主任者 項目別過去7年問題集」を使えば、支障ありません。

 予想問題集・模試問題集も、必要な状況です。「教材レビュー:管理業務主任者 予想問題集」を、参考にしてください。

民法入門

 民法が苦手で苦手で仕方のない人は、読書で凌ぎます。

 お勧めの入門本は、「弁護士が教える分かりやすい「民法」の授業」と「民法はおもしろい」です。

会計・仕訳問題

 苦手な人の多い「会計・仕訳問題」ですが、テキストの数ページで理解は不可能です。

 時間があるなら、いっそのこと、簿記3級で勉強します。100%取れるようになります。簿記3級は、2週間あればマスターできます。

 独学向けの教材は、テキストと問題集が一緒になった「スッキリわかる 日商簿記3級」で勉強すれば、まず間違いなく「1点」取れるようになります。

PDF過去問演習

 また、公式の過去問は、PDFで配布されています。過去問演習は、「タブレット」が便利です。もってない人は、受験を機に、アマゾンの「Fire HD」を推奨します。最優秀のコスパです。

管理業務主任者のこまごましたもの

 管理業務主任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「管理業務主任者:ブログ記事」をばご参考ください。

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