19問‐R3下期午前筆記の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 リングスリーブの種類や刻印は、技能試験の問題ですが、こんな風に、筆記に出ることもあります。最近では、定番化しているので、押えておくべきです。技能試験で必須の知識です。

19問‐リングスリーブの種類と刻印

 

 (クリックして拡大。)

 本問のレベルは「ふつう」です。

 本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。

  

 なお、「リングスリーブ」は、技能でも使うので、実物をチェックしておきましょう。

 定番教材:ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット

解説

 「リングスリーブ」の選び方ですが、接続する電線の断面積の合計から判断します。

 VVF1.6の断面積は、「2mm2」で計算します。

 VVF2.0の断面積は、「3.5mm2」で計算します。

 本問では、「VVF1.6」のみの使用なので、「2mm2」だけを使います。

リングスリーブ選び

 リングスリーブは、接続する電線の断面積の合計によって決まります。

 「8mm2以下」なら「小」で接続します。

 「8mm2超で、14mm2未満」なら「中」で接続します。

 「14mm2以上」なら「大」で接続します。

刻印選び

 「刻印」ですが、注意すべきは、1つの「例外」だけです。

 基本的に、小スリーブなら「小」で、中スリーブなら「中」で、大スリーブなら「大」で、刻印します。

 ただし、VVF1.6の電線が“2本”のときだけ、「極小(○)」で刻印します。

 これが、「リングスリーブ」の決まりことです。

選択肢a

 aの「1.6㎜ 2本‐小スリーブ‐〇」の組み合わせですが、正しい記述です。

 VVF1.6の断面積は、「2mm2」で計算します。

 選択肢では、1.6㎜が2本なので、「2*2」で「4㎜2」となります。

 よって、「小」スリーブでOKです。

 刻印ですが、本問は、1.6㎜の電線が“2本”なので、「極小(○)」で刻印します

 よって、選択肢は、「適切」となります。

選択肢b

 bの「1.6㎜ 2本と、2.0mm 1本‐中スリーブ‐中」の組み合わせですが、誤った記述です。

 VVF1.6の断面積は、「2mm2」で計算します。

 VVF2.0の断面積は、「3.5mm2」で計算します。

 1.6㎜の2本の方は、「2*2」で「4㎜2」となります。

 2.0㎜の1本の方は、「3.5*1」で「3.5㎜2」となります。

 足し算すると、「4+3.5」で「7mm2」となります。

 「8mm2以下」なので、「小」スリーブで接続することになります。

 んで、「小」スリーブなのですから、刻印も「小」となります。

 よって、選択肢は、「不適切」となります。

選択肢c

 cの「1.6㎜ 4本‐中スリーブ‐中」の組み合わせですが、誤った記述です。

 VVF1.6の断面積は、「2mm2」で計算します。

 1.6㎜が4本なので、「4*2」で「8㎜2」となります。

 「8mm2以下」なら「小」で接続します。

 よって、「小」スリーブで接続となります。

 ここは、単位に注意してください。

 「以下」なので、その数字を“含みます。

 参考:以下・以上・未満・超える

 んで、「小」スリーブなのですから、刻印も「小」となります。

 よって、選択肢は、「不適切」となります。

選択肢d

 dの「1.6㎜ 1本と、2.0mm 2本‐中スリーブ‐中」の組み合わせですが、正しい記述です。

 VVF1.6の断面積は、「2mm2」で計算します。

 VVF2.0の断面積は、「3.5mm2」で計算します。

 1.6㎜の1本の方は、「2*1」で「2㎜2」となります。

 2.0㎜の2本の方は、「3.5*2」で「7㎜2」となります。

 足し算すると、「2+7」で「9mm2」となります。

 「8mm2超で、14mm2未満」に該当するので、「中」スリーブで接続します。

 んで、「中」スリーブなのですから、刻印も「中」となります。

 よって、選択肢は、「適切」となります。

答え

 「a」は「適切」です。

 「b」は「不適切」です。

 「c」は「不適切」です。

 「d」は「適切」です。

 不適切な組み合わせは、「b,c」となります。

 正解:ロ

 …と相なります。

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筆記過去問リスト

 第1問から第30問までは、「一般問題」です。

 第31問から第50問までは、「配線図」です。

一般問題

 1問:合成抵抗・・・「ふつう」。

 2問:抵抗計算・・・「ふつう」。

 3問:熱量計算・・・「ふつう」。

 4問:消費電力計算・・・「やや難」

 5問:Y(スター)結線・・・「ふつう」。

 6問:単相2線式回路・・・「ふつう」。

 7問:単相3線式回路・・・「ふつう」。

 8問:許容電力計算・・・「ふつう」。

 9問:幹線許容電流・・・「ふつう」。

 10問:分岐回路・・・「ふつう」。

 11問:リングレジューサ・・・「ふつう」。

 12問:ゴムコード・・・「ふつう」。

 13問:電気工事と工具・・・「ふつう」。

 14問:三相誘導電動機・・・「ふつう」。

 15問:配線用遮断器・・・「ふつう」。

 16問:器具写真鑑別・・・「ふつう」。

 17問:器具写真鑑別2・・・「ふつう」。

 18問:測定器写真鑑別・・・「ふつう」。

 19問:リングスリーブの種類と刻印・・・「ふつう」。

 20問:D種接地工事・・・「ふつう」。

 21問:電気工事・・・「ふつう」。

 22問:力率改善・・・「ふつう」。

 23問:金属管工事・・・「ふつう」。

 24問:測定器・・・「ふつう」。

 25問:絶縁抵抗測定・・・「やや難」。

 26問:接地抵抗計・・・「ふつう」。

 27問:アナログ式回路計の抵抗測定・・・「やや難」。

 28問:電気工事士法・・・「ふつう」。取る。

 29問:電気用品安全法・・・「やや難」。取る。

 30問:一般用電気工作物・・・「ふつう」。取る。

配線図

 31問:図記号当て・・・「ふつう」。

 32問:器具図記号当て・・・「ふつう」。

 33問:最少電線本数・・・「難」。

 34問:工事種類当て・・・「ふつう」。

 35問:器具当て・・・「ふつう」。

 36問:絶縁抵抗・・・「ふつう」。

 37問:ペンダント図記号・・・「ふつう」。

 38問:接地工事の種類・・・「ふつう」。

 39問:管当て・・・「ふつう」。

 40問:LK図記号・・・「ふつう」。

 41問:スイッチ配線図・・・「難」。

 42問:点滅器写真鑑別・・・「ふつう」。

 43問:図記号写真鑑別・・・「ふつう」。

 44問:リングスリーブ当て・・・「難」。

 45問:差込形コネクタ・・・「難」。

 46問:図記号写真鑑別・・・「ふつう」。

 47問:リングスリーブ当て・・・「難」。

 48問:スイッチ写真鑑別・・・「ふつう」。

 49問:未使用器具・・・「難」。

 50問:未使用工具・・・「ふつう」。

第2種電気工事士 合格の生命線‐独学向け教材

 

 憶えられない、点数が伸びない、よく間違える、実力が付かない、何やってんのかわからないという人は、教材を見直してみてください。

 独学向けの良質な教材を使うことこそ、独学合格の“肝”です。

 教材の詳細は「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」に述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、

 筆記用のテキストは、絵が多くて漢字の少ない「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2024年版) 」を、

 筆記用の過去問には、コンパクトで持ち運びやすい「 すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2024 」を使います。

 技能のテキストは、写真の多い「 2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格: 入門講習DVD付 」を…、

 技能の工具は、定番メーカー:HOZANの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」を…、

 技能の材料には、工具と同じメーカーの「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」を使います。

 (教材には「年度」対応があるので、必ず、自分の受ける年になっているか、確認してください。

 (「技能教材よくある質問(何回分がいいの?等)」も、参考にしてください。)

第2種電気工事士 技能 独学 補助教材

 第2種電気工事士 技能試験の独学は、ケーブル等の教材と工具、そして、テキストがあれば間に合います。

 とはいえ、独学に「あると便利」なものが多々あります。まさに独学向けというものなので、参考にしてください。

 高評価だったのは、「ホーザン(HOZAN) 合格配線チェッカー Z-222」です。

 利用者曰く、「回路的に正しいという自信が付く。使えない問題もあったが、最も役に立った。」とのことです。

 独学だと、候補問題を作っても、答え合わせに一苦労します。

 わたしも、受験生当時に(これで合ってるの?)と、お手本のテキストとにらめっこした記憶があります。往時にあったらとても便利だったと思います。

 独学で一抹の不安のある方は、使ってみてください。

 次は、「ホーザン(HOZAN) 合格マルチツール DK-200」です。

 多用途、時短になる、ウォータレンチプライヤの代わりにもなる、と高評価です。

 これは、独学に関係なく、有用かと思います。

 さて、独学では役には立つも、“すごくではない”というのが…、

 ・ホーザン(HOZAN) 合格クリップ P-926

 ・ホーザン(HOZAN) 合格ゲージ P-925 P-956/P-957/P-958用

 …です。

 クリップの方は、ホーザン教材に入っているもので十分とのこと。ホーザンの教材でない人は、一考するといいでしょう。

 んで、ゲージの方は、外れやすいのでアレ、使わなくなる、とのことです。用途に合いそうなら、考えてみてください。

 なお、セットのもあります。「HOZAN (ホーザン) の合格シリーズ3点セット【 DK-200 合格マルチツール 】【 P-926 合格クリップ 】【 P-925 合格ゲージ 】」です。

 独学の欠点をこれらの補助教材でカバーできます。“絶対”に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。

 教材にお金を惜しんではいけません。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 受験が終わっても、危険物や消防設備士等の試験で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。

第2種電気工事士のこまごましたもの

 「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。

 先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。

 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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