第77問‐東京都 令和5年度(2023年度)過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、「医薬品」の「浣腸薬」についての問題です。 漢方処方製剤と生薬で選択肢が構成されており、難しい問題です。生薬を勉強していても、最終解答は、漢方処方製剤の出来で決まるので、厳しいです。勉強していない人は、「捨て問」で、仕方がありません。

第77問‐浣腸薬

 

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難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「ふつう」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

選択肢a

 選択肢aの「グリセリンが配合された浣 腸薬は、グリセリンによる組織修復促進を期待して、肛門や直腸 の粘膜に損傷があり出血している場合に使用される。」ですが、誤った記述です。

 全然ダメな選択肢です。

 「グリセリン」ですが、手引きには…、

 「グリセリンが配合された浣腸薬が、肛門や直腸の粘膜に損傷があり出血していると きに使用されると、」

 「グリセリンが傷口から血管内に入って、赤血球の破壊(溶血)を引き起こす、また、腎不全を起こすおそれがある。

 「痔出血の症状がある人では、使用する前にその 適否につき、治療を行っている医師等に相談がなされるべきである」

 …とあります。

 「適正使用」の論点でもあります。「相談すること」です。チェックしておきましょう。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢b

 選択肢bの「グリセリンが配合された浣 腸薬を使用すると、排便時に血圧低下を生じて、立ちくらみの症 状が現れることがある。」ですが、正しい記述です。

 「グリセリン」の正しい記述です。

 手引きには…、

 「グリセリンが配合された浣腸薬では、排便時に血圧低下を生じて、立ちくらみの症状が現 れるとの報告があり、」

 「そうした症状は体力の衰えている高齢者や心臓に基礎疾患がある人で 特に現れやすいため、」

 「高齢者又は心臓病の診断を受けた人では、使用する前にその適否につ き、治療を行っている医師等に相談がなされるべきである」

 …とあります。

 禁忌は、意識して押えておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢c

 選択肢cの「注入剤を使用する場合は、薬液の放出部を肛 門に差し込み、薬液だまりの部分を絞って、薬 液を押し込むように注入する」ですが、正しい記述です。

 そのとおりの記述です。

 こういう記述も出題されるので、テキストを精読しておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢d

 選択肢dの「ソルビトールは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺 激する作用を期待して用いられる」ですが、誤った記述です。

 「ソルビトール」ですが、「浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し、 排便を促す効果を期待」です。

 先の「グリセリン」と同じです。

 選択肢の言う「炭酸ガスの微細な気泡」ウンヌンは、「炭酸水素ナトリウム」が該当します。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

答え

 「a」は「誤」です。

 「b」は「正」です。

 「c」は「正」です。

 「d」は「誤」です。

 「正しい組み合わせ」は、

 正解:3

 さて、最終解答でミスったのなら、必ず、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」に、目を通しておきましょう。選び方を変えるだけで、点が取れます。

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医薬品

 61問:かぜ(感冒)及びかぜ薬(総合感冒薬)

 62問:かぜ薬(総合感冒薬)の成分

 63問:漢方処方製剤(かぜ)

 64問:解熱鎮痛薬及びその配合成分

 65問:眠気を促す薬

 66問:眠気防止薬

 67問:鎮暈薬(乗物酔い防止薬)

 68問:漢方処方製剤(小児の疳)

 69問:鎮咳去痰薬

 70問:生薬(鎮咳去痰薬)

 71問:口腔咽喉薬・うがい薬(含嗽薬)

 72問:止瀉薬

 73問:漢方処方製剤(胃腸)

 74問:胃の薬

 75問:胃腸鎮痛鎮痙薬

 76問:強心薬

 77問:浣腸薬

 78問:高コレステロール改善薬

 79問:貧血用薬及びその配合成分

 80問:循環器用薬

 81問:痔の薬

 82問:泌尿器用薬

 83問:婦人薬

 84問:内服アレルギー用薬

 85問:内服アレルギー用薬の成分

 86問:鼻炎用点鼻薬

 87問:眼科用薬

 88問:眼科用薬

 89問:きず口等の殺菌消毒成分

 90問:皮膚に用いる薬

 91問:歯痛・歯槽膿漏薬

 92問:口内炎及び口内炎用薬

 93問:禁煙補助剤

 94問:ビタミン主薬製剤

 95問:滋養強壮保健薬

 96問:漢方処方製剤

 97問:漢方処方製剤の症状・体質と重篤な副作用

 98問:消毒薬

 99問:殺虫剤・忌避剤及び衛生害虫

 100問:一般用検査薬

令和5年度 東京都 科目別

 弱点克服等には、以下のリンクで、科目別に演習してください。

 ・令和5年度 インデックス

 ・基本的な知識(第1~第20問)

 ・人体の働きと医薬品(第21~第40問)

 ・薬事に関する法規と制度(第41~第60問)

 ・主な医薬品とその作用(第61~第100問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(第101問~第120問)

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

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こまごましたもの

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