64問‐東京都 R1年度(2019年度)過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、鎮痛目的の漢方処方製剤についての問題です。漢方処方製剤の問題なので、勉強をしていない人は、完全にお手上げです。時間に余裕がない人は、「捨て問」で臨んでください。

64問‐漢方処方製剤‐鎮痛

 

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難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「難」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

選択肢a

 選択肢aの「芍薬甘草湯は、体力に関わらず、筋肉の急激な痙攣を伴う痛みのあるもののこむらがえり、筋肉の痙攣、腹痛、腰痛に適すとされ、比較的長期間(1ヶ月位)服用されることが望ましい。」ですが、誤った記述です。

 体力規定と効能、そして、キーワードの「こむらがえり」は、正しいのです。

 しかし、後半の「比較的長期間(1ヶ月位)服用」のところが間違っています。

 「芍薬甘草湯」ですが、その名の通り、「カンゾウ」が含まれています。

 よって、芍薬甘草湯は、「症状があるときのみの服用にとどめ、連用は避ける」という注意があります。

 これは、「適正使用」で頻出論点なので、絶対に押さえておくべきです。

 参考:連用しない各種

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 また、「芍薬甘草湯」ですが、「適正使用」に登場する数少ない漢方処方製剤なので、「心臓病の人・・・使用しない」も、押えておきましょう。

 参考:使用しない‐基礎疾患

選択肢b

 選択肢bの「薏苡仁湯は、体力中等度なものの関節や筋肉のはれや痛みがあるものの関節痛、筋肉痛、神経痛に適すとされ、構成生薬としてカンゾウとマオウを含む。」ですが、正しい記述です。

 「薏苡仁湯」は、「体力中等度」で、「鎮痛」の漢方処方製剤です。

 生薬には、カンゾウとマオウを含みます。

 「カンゾウ・マオウ」のコンビは、そう数がないので、押えておきたいところです。

 参考:カンゾウ・マオウを含む漢方処方製剤

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢c

 選択肢cの「疎経活血湯は、体力中等度で痛みがあり、ときにしびれがあるものの関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛に適すとされ、構成生薬としてカンゾウを含む。」ですが、正しい記述です。

 「疎経活血湯」ですが、「体力中等度」で、「鎮痛」の漢方処方製剤です。

 あまり特徴がないので、押え難いですが、テキストを精読しておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢d

 選択肢dの「呉茱萸湯は、体力虚弱で、汗が出、手足が冷えてこわばり、ときに尿量が少ないものの関節痛、神経痛に適すとされ、構成生薬としてカンゾウを含む。」ですが、誤った記述です。

 ぜんぶ違います。

 「呉茱萸湯」ですが、体力規定は、「体力中程度以下」です。

 選択肢の記述は、「体力虚弱」となっているので、ここがまず誤りです。

 そもそも、「体力虚弱」なものは、限られているので、「体力虚弱」で押えておきましょう。

 次に、「呉茱萸湯」ですが、カンゾウを含みません。

 もっと言うと、「呉茱萸湯」は、ダイオウとゴオウも、配合されていません。

 こういう「3つともなし」は、押えやすいので、「カンゾウ・ダイオウ・マオウの3つを含まない漢方処方製剤」で、対策を練りましょう。

 んで、「呉茱萸湯」の効能は、「体力中等度以下で手足が冷えて肩がこり、ときにみぞおちが膨満するものの頭痛、頭痛に伴う吐きけ・嘔吐、しゃっくりに適すとされる」です。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 ちなみに、選択肢の説明は、「桂枝加朮附湯」「桂枝加苓朮附湯」のものです。

 参考:桂枝加朮附湯

 参考:桂枝加苓朮附湯

答え

 「a」は「誤」です。

 「b」は「正」です。

 「c」は「正」です。

 「d」は「誤」です。

 「正しいものの組み合わせ」は、

 正解:3

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医薬品

 61問:かぜ(感冒)・・・「ふつう」。

 62問:かぜ薬(総合感冒薬)・・・「ふつう」。

 63問:解熱鎮痛薬・・・「ふつう」。

 64問:漢方処方製剤‐鎮痛・・・「ふつう」。

 65問:眠気を促す薬・・・「やや難」。

 66問:眠気防止薬・・・「ふつう」。

 67問:鎮暈薬・・・「ふつう」。

 68問:小児の疳の薬・・・「やや難」。

 69問:生薬‐鎮咳去痰薬・・・「難」。

 70問:鎮咳去痰薬・・・「ふつう」。

 71問:口腔咽喉薬・うがい薬(含嗽薬)・・・「やや難」。

 72問:胃の薬・・・「ふつう」。

 73問:腸の薬1・・・「ふつう」。

 74問:腸の薬2・・・「ふつう」。

 75問:胃腸鎮痛鎮痙薬・・・「ふつう」。

 76問:駆虫薬・・・「ふつう」。

 77問:強心薬・・・「難」。

 78問:コレステロール・・・「ふつう」。

 79問:高コレステロール改善薬・・・「ふつう」。

 80問:貧血用薬・・・「ふつう」。

 81問:ユビデカレノン・・・「ふつう」。

 82問:外用痔疾用薬・・・「ふつう」。

 83問:漢方処方製剤・・・「難」。

 84問:婦人薬・・・「難」。

 85問:内服アレルギー用薬・・・「やや難」。

 86問:鼻炎用点鼻薬・・・「ふつう」。

 87問:眼科用薬・・・「ふつう」。

 88問:外皮用薬1・・・「ふつう」。

 89問:外皮用薬2・・・「ふつう」。

 90問:抗菌作用のある外皮用薬・・・「ふつう」。

 91問:毛髪用薬・・・「やや難」。

 92問:歯痛・歯槽膿漏薬・・・「ふつう」。

 93問:禁煙補助剤・・・「ふつう」。

 94問:ビタミン主薬製剤・・・「ふつう」。

 95問:滋養強壮保健薬・・・「ふつう」。

 96問:漢方処方製剤と生薬・・・「ふつう」。

 97問:生薬・・・「難」。

 98問:消毒薬・・・「ふつう」。

 99問:殺虫剤・・・「ふつう」。

 100問:一般用検査薬・・・「ふつう」。

R1 東京都 科目別

 弱点克服等には、以下のリンクで、科目別に演習してください。

 ・R1 東京 ガイダンス

 ・医薬品に共通する特性と基本的な知識(第1~第20問)

 ・人体の働きと医薬品(第21~第40問)

 ・薬事に関する法規と制度(第41~第60問)

 ・主な医薬品とその作用(第61~第100問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(第101問~第120問)

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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