63問‐東京都 R1年度(2019年度)過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、解熱鎮痛薬についての問題です。生薬の選択肢が1つありますが、別段、これが解けなくても、最終解答は導くことが出来ます。選択肢の大半は、基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。

63問‐解熱鎮痛薬

 

 (クリックして拡大。)

難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「ふつう」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

解説:a

 a「アセトアミノフェンは、主として中枢作用によって解熱・鎮痛をもたらすため、末梢における抗炎症作用は期待できない。」ですが、正しい記述です。

 実によく出るところなので、ガチ暗記です。

 なお、「ひっかけ問題」で、語句がひっくり返っているときがあります。

 「アセトアミノフェンは、主として“末梢”作用によって…(略)…、“中枢”における抗炎症作用が期待“できる”」といった出題例があるので、丁寧に、テキストに当たってください。

 参考:アセトアミノフェン

 よって、選択肢の「a」は、「正」と相なります。

解説:b

 bの「エテンザミドは、他の解熱鎮痛成分に比べ、痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強く、予期せぬ作用の増幅が懸念されることから、他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合してはならないとされている。」ですが、誤った記述です。

 「逆」です。

 前半の「痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強く」のところは、正しいです。

 しかし、後半の「他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合してはならない」のところが間違いです。

 エテンザミドは、作用の仕組みの違いによる相乗効果を期待して、他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合されることが多いです。

 たとえば、「ACE処方」のように、アセトアミノフェン、カフェイン、エテンザミドの組合せで、処方されたりします。

 よく出る成分なので、ガチで押さえてください。

 参考:エテンザミド

 よって、選択肢の「b」は、「誤」と相なります。

解説:c

 cの「ボウイは、フトミミズ科のPheretima aspergillum Perrier又はその近縁動物の内部を除いたものを基原とする生薬で、古くから「熱さまし」として用いられてきた。」ですが、誤った記述です。

 基原が「フトミミズ」なのは、「ジリュウ」です。

 参考:ジリュウ

 「ボウイ」は、ツヅラフジ科のオオツヅラフジの蔓性の茎及び根茎を、通例、横切したものを基原とする生薬です。

 鎮痛、尿量増加(利尿)等の作用を期待されています。

 参考:ボウイ

 よって、選択肢の「c」は、「誤」と相なります。

解説:d

 「現在では、イソプロピルアンチピリンが一般用医薬品で唯一のピリン系解熱鎮痛成分となっている。」ですが、正しい記述です。

 論点「一般用医薬品で唯一のピリン系」は、よく出ます!

 “アンチピリン”なのに、ピリン系なのが「イソプロピルアンチピリン」です。ガチ暗記しておきましょう。

 参考:イソプロピルアンチピリン

 「d」は「正」です。

答え

 「a」は「正」です。

 「b」は「誤」です。

 「c」は「誤」です。

 「d」は「正」です。

 「正しい組み合わせ」は、

 正解:1

 さて、最終解答でミスったのなら、必ず、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」に、目を通しておきましょう。選び方を変えるだけで、点が取れます。

 >>> 次の問題へ。

医薬品

 61問:かぜ(感冒)・・・「ふつう」。

 62問:かぜ薬(総合感冒薬)・・・「ふつう」。

 63問:解熱鎮痛薬・・・「ふつう」。

 64問:漢方処方製剤‐鎮痛・・・「ふつう」。

 65問:眠気を促す薬・・・「やや難」。

 66問:眠気防止薬・・・「ふつう」。

 67問:鎮暈薬・・・「ふつう」。

 68問:小児の疳の薬・・・「やや難」。

 69問:生薬‐鎮咳去痰薬・・・「難」。

 70問:鎮咳去痰薬・・・「ふつう」。

 71問:口腔咽喉薬・うがい薬(含嗽薬)・・・「やや難」。

 72問:胃の薬・・・「ふつう」。

 73問:腸の薬1・・・「ふつう」。

 74問:腸の薬2・・・「ふつう」。

 75問:胃腸鎮痛鎮痙薬・・・「ふつう」。

 76問:駆虫薬・・・「ふつう」。

 77問:強心薬・・・「難」。

 78問:コレステロール・・・「ふつう」。

 79問:高コレステロール改善薬・・・「ふつう」。

 80問:貧血用薬・・・「ふつう」。

 81問:ユビデカレノン・・・「ふつう」。

 82問:外用痔疾用薬・・・「ふつう」。

 83問:漢方処方製剤・・・「難」。

 84問:婦人薬・・・「難」。

 85問:内服アレルギー用薬・・・「やや難」。

 86問:鼻炎用点鼻薬・・・「ふつう」。

 87問:眼科用薬・・・「ふつう」。

 88問:外皮用薬1・・・「ふつう」。

 89問:外皮用薬2・・・「ふつう」。

 90問:抗菌作用のある外皮用薬・・・「ふつう」。

 91問:毛髪用薬・・・「やや難」。

 92問:歯痛・歯槽膿漏薬・・・「ふつう」。

 93問:禁煙補助剤・・・「ふつう」。

 94問:ビタミン主薬製剤・・・「ふつう」。

 95問:滋養強壮保健薬・・・「ふつう」。

 96問:漢方処方製剤と生薬・・・「ふつう」。

 97問:生薬・・・「難」。

 98問:消毒薬・・・「ふつう」。

 99問:殺虫剤・・・「ふつう」。

 100問:一般用検査薬・・・「ふつう」。

R1 東京都 科目別

 弱点克服等には、以下のリンクで、科目別に演習してください。

 ・R1 東京 ガイダンス

 ・医薬品に共通する特性と基本的な知識(第1~第20問)

 ・人体の働きと医薬品(第21~第40問)

 ・薬事に関する法規と制度(第41~第60問)

 ・主な医薬品とその作用(第61~第100問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(第101問~第120問)

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

みんなとシェアする