建設業経理士2級の独学‐勉強方法、難易度、合格率など

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 建設業経理士2級の独学方法や、勉強方法、難易度の最小限度のまとめ。独学者向け。試験の傾向と対策、合格率、独学向け教材、勉強量と勉強時間など、独学の受験生が知っておくべきことを説述。

建設業経理士2級は、簿記2.5級

 建設業経理士2級は、一口で言うと「簿記2.5級」で、日商簿記の2級と3級の“あいだ”くらいの難易度です。

 ちなみに、建設業経理士2級は、“建設業”と銘を打っていますが、実のところ、半分は商業簿記がらみで、新たに勉強しないといけない建設業の固有論点(原価計算や建設業会計等)は半分以下といった塩梅です。

 たとえば、「仕訳過去問インデックス」で、「第18回-第3問:火災保険」や「第20回-2問:改良修繕」といった仕訳問題を1~2問解いてみてください。多くの問題を、あっさり解答できるはずです。

 そのうえ、原価計算は「個別原価計算」なので、未学習のド素人でも、わたしのような簿記2級往時に苦手だった人でも、直感的に理解できてしまいます。

 工業簿記・原価計算がクソほど嫌いだった経験者は語りますが、建経2級の原価計算は、決してネックではありません。受けた後、もっと早く受けておけばよかったと思いました。おれ、できんじゃん、みたいな。

 試験事情は、こうした塩梅で…、

 …簿記2級持ちなら“余裕”で受かります。

 建設業経理士2級は、守備範囲を広げるほか、求人先の確保を増やす目的でも、簿記2級以降に取得するのに最適です。時間も労力も、コストもそれほどかかりません。教材は1冊です。(後述)

 …また、簿記3級の方でも、建設業経理士2級の受験を推奨します。

 建設業経理士2級の勉強内容は、簿記2級とそこそこ被っており、簿記2級前の『予習や原価計算慣れ』として適切です。絶賛難化中の簿記2級に躊躇しているなら、建設業経理士2級を受けましょう。

 なお、建設業経理士2級の合格率は、おおむね「35%」前後で、30%~40%後半で推移しています。

 『皆さんが思うほど、建設業経理士2級は、難しくない』とだけは断言できます。食わず嫌いで来た簿記保有者は、ぜひとも挑戦してみてください。

 なお、建設業経理士2級では、理論問題が出ますが、ほぼ暗記問題です。ブログ「建設業経理士2級-理論」にまとめてますので、お目汚しください。

 ところで、過去問の第1問の仕訳問題は、通勤・通学中の移動時間で消化できます。先の「仕訳過去問インデックス」を参考をば。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

勉強方法

 端的に言うと、テキストを読んで、過去問を2~3回繰り返せば、まず合格できます。

 ここでも、「繰り返し」と「回数」が、絶対です。

 先述したように、建設業経理士2級の半分以上は、商業簿記にちなんだもので、簿記合格者なら、ごく短時間で合格レベルに到達できます。

 加えて、本試験の出題は、素直なものが多く、また、本試験問題の多くは、過去に問われた同種・同類・同タイプものが多く、新規の出題はそれほどありません。(「仕訳過去問インデックス」の「同種・類似問題」の項を参照。)

 最初は、馴染みのない建設業の勘定科目に、たとえば、「売上」は「完成工事高」で、「仕掛品」は「未成工事支出金」で、「売掛金」は「完成工事未収入金」となっているので、戸惑うかもしれません。

 しかし、実質的に同じ意味なので、新調したズボンや配偶者のように、1週間もすれば、辟易するほど慣れます。

 このため、簿記のように、“困り果てる”ことは、あまりありません。

 ってな次第で、手元のテキストと過去問をしっかり消化おけば、まず、合格です。

そう不安にならなくてよい

 皆さんの中には、原価計算や建設業会計といった、建設業経理士2級の固有論点に、不安を抱いている方も多いはずです。わたしも最初はそうで、試験勉強に取り掛かる前は、かなり気鬱でした。

 しかし、あまり気にする必要はありません。ぶっちゃけ、あまり難しくないからです。

 先述したように、原価計算は、工事別の『個別原価計算』で、簿記2級の工業簿記・原価計算の複雑さに比べたら、屁の河童であり、建設業固有の論点も、要注意なのは、1~2つくらいしかなく、なんと言うことはないからです。

 ま、やばいところといえば、「配賦差異」の取扱いくらいですが、機械的に済ませるやり方もあるので、「配賦差異の機械的作業‐建設業経理士2級の勉強」を参考にしてみてください。

 論点の大半は、マジもんの算数であり、脂汗がにじむ難関論点はありません。愚直に教材を数回繰り返せば、まず、合格できます。

注意すべき個別論点は1~2つだけ

 建設業の個別論点で、一番注意すべきは、下の「工事収益の計上」の「工事進行基準」です。

 工事収益の計算

 工事収益総額や工事見積原価の修正

 数式の上に、漢字の羅列で、そのうえ、似たような文言が多いため、もの凄く間違えやすい論点です。

 ここは、丁寧に、何回も何回も目を通して、1言1語、完全に暗記する必要があります。

 ぶっちゃけ言うと、建設業経理士2級の多くの論点は、簿記2級なり3級の知識の応用で解けてしまうのです。

 しかし、当該「工事収益の計上」だけは、全くの別物であり、本当に完全に憶えていないと、過去問が解けません。

 繰り返しますが、本当に、ここだけは、異色の存在なのです。問題演習と過去問演習を何回も繰り返して、100%マスターしてください。

 さて、先の工事収益の計上は、要注意ですが、他に多々ある建設業独自の論点は、そう気にしないでいいです。

 たとえば、「完成工事原価の計算」などは、簿記にはない、固有の論点ではあります。

 とはいえ、簿記2級持ちの方は、ほとんど労せず理解できるはずです。というのも、要領的に、製造原価報告書と被っており、様式が違うだけだからです。やることも基本は『算数』です。

 また、簿記3級の方であっても、作業そのものはシンプルでわかりやすいので、テキストの前で呆然とすることはないはずです。普通に、消化できる難易度です。

 このように、建設業の論点のうち、「工事収益の計上」だけは念入りにやらないといけませんが、他の論点は、“ふつう”に消化していけばいいです。

[重要]解答用紙はコピーする

 建設業経理士2級も、「繰り返し」が大前提です。

 ですから、テキスト・過去問の解答用紙は1~3部ほど、コピーしておきます。

 コピーすべきは、第3問、第4問、第5問の解答用紙です。

 白紙で演習すると、かなり手間取るうえ、余計な神経を使って“バカミスをする”ので、演習の意味が薄れてしまいます。そのうえ、実に答えにくいので、トサカに来ます。

 必ず、コピーで問題演習・過去問演習してください。200~300円で効率が買えるのですから、コピー代をケチらないでください。

 なお、第1問は仕訳問題で、第2問は文章問題なので、解答用紙のコピーはいりません。

 また、コピーの枚数ですが、簿記2級合格者は、1~2回の演習で合格レベルですので問題ごとに2枚を、簿記3級の人は、3回くらいは見ておきたいので、1問ごとに3枚のコピーが目安です。

 ほいで、後々、足りなくなったら追加コピーです。これが一番効率的です。

問題別対策

 建設業経理士2級の本試験は、「5問構成」です。

 第1問は、「仕訳問題」です。

 第2問は、「計算問題・推定問題」です。

 第3問は、「費目別計算の算定問題」か「部門別振替表作成問題」です。

 第4問は、「工事別計算」「部門別計算」です。

 第5問は、「精算表」の総合問題です。

 これら、問題別の勉強方法は、保有資格によって異なります。

 詳細は、別ページにまとめています。

 簿記2級保有の方は、「簿記2級有資格者向け建設業経理士2級の勉強方法」を…、

 簿記3級保有の方は、「簿記3級有資格者向け建設業経理士2級の勉強方法」を参考ください。

合格率について

 建設業経理士2級の合格率は、おおむね「35%」前後で、30%~40%後半で推移しており、簿記試験と比べると、格段に受かりやすくなっています。

 参考:簿記2級の合格率と挫折率

 参考:簿記3級の合格率と挫折率

 建設業経理士2級の本試験は、素直な問題が多く、テキストと問題集、過去問をきちんと消化したら、まず受かる難易度で、努力が即、結果となって現れます。

 数字は気にせず、目の前の教材を消化していきましょう。

勉強時間

 簿記2級持ちの方は、早い人で「2週間」、普通の人で「1~2ヶ月」もあれば、十分、合格ラインに到達できるでしょう。

 簿記3級持ちの方は、原価計算という慣れない作業があるので、「1~3ヶ月」は見ておくとよいでしょう。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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