第8問は、配線設計でおなじみの論点「許容電流計算」の問題です。当該論点も、よく試験に出ます。表を憶えれば、100%取れる問題です。通勤・通学時に、毎日眺めて頭に叩き込みましょう。本問なら、文系ド素人でも取れます。
(クリックして拡大。)
本問のレベルは「ふつう」です。
「2つの表」さえ頭に入っていれば、文系でも取れます。がんばりましょう。
本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。
本問は、上の「表」の数字を憶えていない限り、解答できません。
反対に言うと、表さえ憶えていたら、数秒で解答できます。通勤や通学時に、しっかり憶えてください。
30回、目を通したら、さすがに憶えます。
さて、本問では、直径「2.0mm」のビニル絶縁電線を「4本」収めて施設する、とあります。
先の「表」から導くと、「単線」の「2.0mm」ですから、許容電流は「35A」となります。
これで、半分終わりです。後は、恒例のあいつの登場です。
後は、先の数字「35A」に、おなじみの「電流減少係数」をかけるだけです。
これからすると、「4本」は、「0.63」です。
んなもんで、「35A×0.63」で「22.05」となります。
さて、ここからが、“癖”のあるところです。
当該電流減少係数ですが、「7捨8入」となっています。
「22.05」ですから、「7以下」は切り捨てです。
よって、「22」となります。
本問は、ひねくれていないケースの出題です。実質、「7捨8入」を使わないからです。
しかし、類問では、きっちりと、先の「7捨8入」を知っているかどうかを問う問題が出ています。
たとえば、計算で出た数字が「24.5」だったらどうでしょうか?
「7捨8入」するのを知っている受験生なら、小数点以下を切り捨ててて、「24」と解答できます。
しかし、うっかりして「四捨五入」すると誤認していた受験生なら、繰り上げて、「25」と解答したはずです。
んで、この場合、解答の選択肢には、おおむね「選択肢イ:24」「選択肢ロ:25」といった感じの数字が並べられます。
そう、「7捨8入」を知っている受験生は正解で、そうでないなら、不正解となる、ってな次第です。
電力減少係数の計算では、「7捨8入」の存在を、忘れやすくなっています。
本問では、そう強く「7捨8入」を意識しなくてもいいですが、問題演習の際は、きっちりと「電流減少係数は、四捨五入じゃないぞ、7捨8入だぞ」と一拍子置いてから、解答してください。
ところで、先の表について、一言。
本問では、「単線」の数字を使いましたが、本試験では、「より線」の問題も出ています。「単線」と「より線」の両方の数字を暗記してください。
第2種電気工事士の筆記も、毎年少しずつ、難しくなっています。本問も、難化してしかるべき問題です。
選択肢から「22」を選べば…、
正解:ロ
…と相なります。
第1問から第30問までは、「一般問題」です。
第31問から第50問までは、「配線図」です。
1問:電圧・・・「ふつう」。文系可。
2問:コイル電流・・・「ふつう」。
3問:抵抗・許容電流・・・「ふつう」。
4問:熱量・・・「ふつう」。文系可
5問:スター(Y)結線・・・「ふつう」。文系可。
6問:電圧降下・・・「ふつう」。文系可。
7問:三線電圧・・・「ふつう」。取れる問題。
8問:許容電流計算・・・「ふつう」。取れる。
9問:許容電流・・・「ふつう」。文系取れる。
10問:分岐回路の遮断器・・・「ふつう」。ド定番。
11問:遮断器遮断時間・・・「やや難」。
12問:電線許容温度・・・「やや難」。
13問:回転磁界速度・・・「ふつう」。
14問:工具・・・「ふつう」。絶対レベル。
15問:LED・・・「やさしい」。絶対レベル。
16問:工具写真・・・「やさしい」。
17問:器具写真・・・「ふつう」。取れる問題。
18問:機器写真・・・「やさしい」。基礎・基本レベル。
19問:リングスリーブ・・・「ふつう」。
20問:工事種類・・・「ふつう」。定番問題。
21問:施工方法・・・「ふつう」。
22問:D種接地工事・・・「ふつう」。取れる問題。
23問:合成樹脂管工事・・・「ふつう」。絶対レベル。
24問:回路計・・・「やさしい」。超基本。
25問:絶縁抵抗測定・・・「やや難」。
26問:絶縁抵抗値・・・「ふつう」。取れる。
27問:計器記号・・・「ふつう」。取れる問題。
28問:電気工事士法・・・「ふつう」。取る。
29問:電気用品安全法・・・「ふつう」。取る。
30問:電気事業法・・・「ふつう」。取る。
31問:ケーブル・・・「やや難」。
32問:点滅器図記号・・・「ふつう」。
33問:図記号一般・・・「ふつう」。基本問題。
34問:引掛図記号・・・「ふつう」。
35問:二重床図記号・・・「ふつう」。取りたい。
36問:機器図記号・・・「ふつう」。絶対レベル。
37問:定格電流・・・「ふつう」。
38問:接地工事・・・「ふつう」。
39問:最少電線本数・・・「難」。
40問:絶縁抵抗値・・・「ふつう」。1点取れる。
41問:スリーブ当て・・・「ふつう」。取れる。
42問:測定器写真・・・「ふつう」。
43問:図記号写真・・・「ふつう」。
44問:器具写真・・・「ふつう」。
45問:未使用図記号・・・「ふつう」。
46問:リングスリーブ・・・「難」。
47問:差込形コネクタ・・・「難」。
48問:点滅器工事・・・「やや難」。
49問:穴工具写真・・・「ふつう」。絶対レベル。
50問:未使用器具・・・「ふつう」。1点取れる。
憶えられない、点数が伸びない、よく間違える、実力が付かない、何やってんのかわからないという人は、教材を見直してみてください。
独学向けの良質な教材を使うことこそ、独学合格の“肝”です。
教材の詳細は「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」に述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、
筆記用のテキストは、絵が多くて漢字の少ない「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2024年版) 」を、
筆記用の過去問には、コンパクトで持ち運びやすい「 すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2024 」を使います。
技能のテキストは、写真の多い「 2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格: 入門講習DVD付 」を…、
技能の工具は、定番メーカー:HOZANの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」を…、
技能の材料には、工具と同じメーカーの「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」を使います。
(教材には「年度」対応があるので、必ず、自分の受ける年になっているか、確認してください。)
(「技能教材よくある質問(何回分がいいの?等)」も、参考にしてください。)
第2種電気工事士 技能試験の独学は、ケーブル等の教材と工具、そして、テキストがあれば間に合います。
とはいえ、独学に「あると便利」なものが多々あります。まさに独学向けというものなので、参考にしてください。
高評価だったのは、「ホーザン(HOZAN) 合格配線チェッカー Z-222」です。
利用者曰く、「回路的に正しいという自信が付く。使えない問題もあったが、最も役に立った。」とのことです。
独学だと、候補問題を作っても、答え合わせに一苦労します。
わたしも、受験生当時に(これで合ってるの?)と、お手本のテキストとにらめっこした記憶があります。往時にあったらとても便利だったと思います。
独学で一抹の不安のある方は、使ってみてください。
次は、「ホーザン(HOZAN) 合格マルチツール DK-200」です。
多用途、時短になる、ウォータレンチプライヤの代わりにもなる、と高評価です。
これは、独学に関係なく、有用かと思います。
さて、独学では役には立つも、“すごくではない”というのが…、
・ホーザン(HOZAN) 合格ゲージ P-925 P-956/P-957/P-958用
…です。
クリップの方は、ホーザン教材に入っているもので十分とのこと。ホーザンの教材でない人は、一考するといいでしょう。
んで、ゲージの方は、外れやすいのでアレ、使わなくなる、とのことです。用途に合いそうなら、考えてみてください。
なお、セットのもあります。「HOZAN (ホーザン) の合格シリーズ3点セット【 DK-200 合格マルチツール 】【 P-926 合格クリップ 】【 P-925 合格ゲージ 】」です。
独学の欠点をこれらの補助教材でカバーできます。“絶対”に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。
教材にお金を惜しんではいけません。
PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。
手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。
受験が終わっても、危険物や消防設備士等の試験で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。
「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。
先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。
第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。
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