第6問は、電気理論でおなじみ「電圧降下」の問題です。「P=VI」という超基本的な公式が頭に入っていて、小学校の計算さえできれば、解けます。本問は、文系ド素人でも取れます。必ず取りましょう。
(クリックして拡大。)
本問のレベルは「ふつう」です。
文系なら、絶対に取らねばならない問題です。
本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。
まず、抵抗負荷に流れる電流から求めます。
ごぞんじの公式「P=VI」を使います。数字を当てはめ展開すると…、
2000W=100V*I
I=2000÷100
I=20
…と相なります。
これで、当該回路に流れる電流が「20A」であることがわかりました。
では、本丸の配線の電圧降下を求めていきます。
本問では、「16m」の電線が2つありますから、「16×2」の「32m」あるわけです。
問題文の但書には、「電線の電気抵抗は、長さ1000mあたり3.2Ωとする」とあります。
当該32mの電線の抵抗を求めると…、
3.2Ω/1000mで、1メートル当たり「0.0032Ω」となります。
んで、本問の配線は、先に見たように、「32m」あるので、「0.0032*32」とすると、「0.1024Ω」となります。
回路の電流は「20A」ですから、おなじみの公式「V=IR」に当てはめれば…、
V=20A×0.1024Ω
V=2.048
…と相なり、これが減る電圧です。
本問は、おそらく、普段の試験勉強のときなら、すらっと解けるはずです。
しかし、本試験となると、予想以上に緊張しているので、細かい計算が「アレレ」となることが予想されます。
んなもんで、本試験にて、本問の様な計算問題に遭遇した場合、「解けそうなら解く」けれども、「計算面倒だな」と思ったら、『後回し』にするのが賢明です。
計算問題は、計算に時間を食われるからです。
筆記には、「知ってさえいれば、数秒で解ける問題」が、ごろごろしています。
本試験では、そういうすぐ取れる問題から解答するのがセオリーです。
逆を言えば、時間のかかる問題は後回し、ってな寸法です。
全問解いて、取れる問題をがっつり取った後で、時間のかかる計算問題に本腰を入れましょう。こっちのほうが、受かりやすいです。
「V=2.048」ですから、近いものを選ぶと、選択肢ロの「2」が近いです。よって…、
正解:ロ
…と相なります。
第1問から第30問までは、「一般問題」です。
第31問から第50問までは、「配線図」です。
1問:電圧・・・「ふつう」。文系可。
2問:コイル電流・・・「ふつう」。
3問:抵抗・許容電流・・・「ふつう」。
4問:熱量・・・「ふつう」。文系可
5問:スター(Y)結線・・・「ふつう」。文系可。
6問:電圧降下・・・「ふつう」。文系可。
7問:三線電圧・・・「ふつう」。取れる問題。
8問:許容電流計算・・・「ふつう」。取れる。
9問:許容電流・・・「ふつう」。文系取れる。
10問:分岐回路の遮断器・・・「ふつう」。ド定番。
11問:遮断器遮断時間・・・「やや難」。
12問:電線許容温度・・・「やや難」。
13問:回転磁界速度・・・「ふつう」。
14問:工具・・・「ふつう」。絶対レベル。
15問:LED・・・「やさしい」。絶対レベル。
16問:工具写真・・・「やさしい」。
17問:器具写真・・・「ふつう」。取れる問題。
18問:機器写真・・・「やさしい」。基礎・基本レベル。
19問:リングスリーブ・・・「ふつう」。
20問:工事種類・・・「ふつう」。定番問題。
21問:施工方法・・・「ふつう」。
22問:D種接地工事・・・「ふつう」。取れる問題。
23問:合成樹脂管工事・・・「ふつう」。絶対レベル。
24問:回路計・・・「やさしい」。超基本。
25問:絶縁抵抗測定・・・「やや難」。
26問:絶縁抵抗値・・・「ふつう」。取れる。
27問:計器記号・・・「ふつう」。取れる問題。
28問:電気工事士法・・・「ふつう」。取る。
29問:電気用品安全法・・・「ふつう」。取る。
30問:電気事業法・・・「ふつう」。取る。
31問:ケーブル・・・「やや難」。
32問:点滅器図記号・・・「ふつう」。
33問:図記号一般・・・「ふつう」。基本問題。
34問:引掛図記号・・・「ふつう」。
35問:二重床図記号・・・「ふつう」。取りたい。
36問:機器図記号・・・「ふつう」。絶対レベル。
37問:定格電流・・・「ふつう」。
38問:接地工事・・・「ふつう」。
39問:最少電線本数・・・「難」。
40問:絶縁抵抗値・・・「ふつう」。1点取れる。
41問:スリーブ当て・・・「ふつう」。取れる。
42問:測定器写真・・・「ふつう」。
43問:図記号写真・・・「ふつう」。
44問:器具写真・・・「ふつう」。
45問:未使用図記号・・・「ふつう」。
46問:リングスリーブ・・・「難」。
47問:差込形コネクタ・・・「難」。
48問:点滅器工事・・・「やや難」。
49問:穴工具写真・・・「ふつう」。絶対レベル。
50問:未使用器具・・・「ふつう」。1点取れる。
憶えられない、点数が伸びない、よく間違える、実力が付かない、何やってんのかわからないという人は、教材を見直してみてください。
独学向けの良質な教材を使うことこそ、独学合格の“肝”です。
教材の詳細は「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」に述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、
筆記用のテキストは、絵が多くて漢字の少ない「 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格(2024年版) 」を、
筆記用の過去問には、コンパクトで持ち運びやすい「 すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 筆記過去問2024 」を使います。
技能のテキストは、写真の多い「 2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格: 入門講習DVD付 」を…、
技能の工具は、定番メーカー:HOZANの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」を…、
技能の材料には、工具と同じメーカーの「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」を使います。
(教材には「年度」対応があるので、必ず、自分の受ける年になっているか、確認してください。)
(「技能教材よくある質問(何回分がいいの?等)」も、参考にしてください。)
第2種電気工事士 技能試験の独学は、ケーブル等の教材と工具、そして、テキストがあれば間に合います。
とはいえ、独学に「あると便利」なものが多々あります。まさに独学向けというものなので、参考にしてください。
高評価だったのは、「ホーザン(HOZAN) 合格配線チェッカー Z-222」です。
利用者曰く、「回路的に正しいという自信が付く。使えない問題もあったが、最も役に立った。」とのことです。
独学だと、候補問題を作っても、答え合わせに一苦労します。
わたしも、受験生当時に(これで合ってるの?)と、お手本のテキストとにらめっこした記憶があります。往時にあったらとても便利だったと思います。
独学で一抹の不安のある方は、使ってみてください。
次は、「ホーザン(HOZAN) 合格マルチツール DK-200」です。
多用途、時短になる、ウォータレンチプライヤの代わりにもなる、と高評価です。
これは、独学に関係なく、有用かと思います。
さて、独学では役には立つも、“すごくではない”というのが…、
・ホーザン(HOZAN) 合格ゲージ P-925 P-956/P-957/P-958用
…です。
クリップの方は、ホーザン教材に入っているもので十分とのこと。ホーザンの教材でない人は、一考するといいでしょう。
んで、ゲージの方は、外れやすいのでアレ、使わなくなる、とのことです。用途に合いそうなら、考えてみてください。
なお、セットのもあります。「HOZAN (ホーザン) の合格シリーズ3点セット【 DK-200 合格マルチツール 】【 P-926 合格クリップ 】【 P-925 合格ゲージ 】」です。
独学の欠点をこれらの補助教材でカバーできます。“絶対”に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。
教材にお金を惜しんではいけません。
PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。
手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。
受験が終わっても、危険物や消防設備士等の試験で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。
「第2種電気工事士:独学資格ガイド」でも述べていますが、2電工は圧倒的な求人数を誇る優良資格で、人生の保証・保険になる資格です。わたし個人、とって本当に損がなかったと、ひしひし感じています。何か資格でも、とお考えの方は、いの一番に2電工を推薦します。
先述したように、文系・電気ド素人でも、試験に巨大なハンデはないので、食わず嫌いをせず、挑戦してみてください。
第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。
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