食品と医薬品の相互作用は、しばしば「飲み合わせ」と表現され、食品と飲み薬が体内で相互作用を生じる場合が主に想定される。
例えば、酒類(アルコール)は、医薬品の吸収や代謝に影響を与えることがある。アルコールは、主として肝臓で代謝されるため、酒類(アルコール)をよく摂取する者では、肝臓の代謝機能が高まっていることが多い。
その結果、肝臓で代謝されるアセトアミノフェンなどでは、通常よりも代謝されやすくなり、体内から医薬品が速く消失して十分な薬効が得られなくなることがある。
また、代謝によって産生する物質(代謝産物)に薬効があるものの場合には、作用が強く出過ぎたり、逆に、代謝産物が人体に悪影響を及ぼす医薬品の場合は副作用が現れやすくなる。
このほか、カフェインやビタミンA等のように、食品中に医薬品の成分と同じ物質が存在するために、それらを含む医薬品(例:総合感冒薬)と食品(例:コーヒー)を一緒に服用すると過剰摂取となるものもある。
また、生薬成分等については、医薬品的な効能効果が標榜又は暗示されていなければ、食品(ハーブ等)として流通可能なものもあり、そうした食品を合わせて摂取すると、生薬成分が配合された医薬品の効き目や副作用を増強させることがある。
また、外用薬や注射薬であっても、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受ける可能性がある。
全体的によく問われるところです。代表的な過去問は、「静岡県 R5 第9問」です。
特に、下線部分がよく出ます。難しい記述ではないので、読み込んでおきましょう。
あと、「アセトアミノフェン」が、ガチで問われることがあります。
たとえば、「酒類(アルコール)をよく摂取する者だと、十分な薬効が得られないのはどれか?」→「アセトアミノフェン」といった感じで問われたことがあるので、チェックしておきましょう。
最後の「外用薬や注射薬であっても、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受ける可能性がある。」ですが、なぜかしら、よく出る記述です。
例題としては、「外用薬だと、食品との相互作用を考えなくていい」とか、「注射薬であれば、食品との相互作用は生じない」などの出題例があります。
なんてことない記述ですが、本当に、なぜか出ます。油断することなく、押えておきましょう。
「相互作用、飲み合わせ」は、以上で「おしまい」です。お疲れさまでした。
「小児、高齢者等への配慮」に続きます。
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