登録販売者 第1章:基本知識

第2節:医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因

第2項:不適正な使用と副作用 その1(1/2)

不適正な使用と副作用 その1

 医薬品は、保健衛生上のリスクを伴うものであり、疾病の種類や症状等に応じて適切な医薬品が選択され、適正な使用がなされなければ、症状の悪化、副作用や事故等の好ましくない結果を招く危険性が高くなる。

 一般用医薬品の場合、その使用を判断する主体が一般の生活者であることから、その適正な使用を図っていく上で、販売時における専門家の関与が特に重要である。

 医薬品の不適正な使用は、概ね以下の2つに大別することができる。




ひとくちコメント

 出ないわけではないが、頻出でもないところです。

 ざっくり読んでおけばいいです。

 んでは、本文に戻ります。

(a) 使用する人の誤解や認識不足に起因する不適正な使用

 一般用医薬品は、購入者等の誤解や認識不足のために適正に使用されないことがある。

 例えば、選択された医薬品が適切ではなく、症状が改善しないまま使用し続けている場合や、症状の原因となっている疾病の根本的な治療や生活習慣の改善等がなされないまま、

 手軽に入手できる一般用医薬品を使用して症状を一時的に緩和するだけの対処を漫然と続けているような場合には、いたずらに副作用を招く危険性が増すばかりでなく、適切な治療の機会を失うことにもつながりやすい。

 また、「薬はよく効けばよい」「多く飲めば早く効く」等と短絡的に考えて、定められた用量を超える量を服用したり、小児への使用を避けるべき医薬品を「子供だから大人用のものを半分にして飲ませればよい」として服用させるなど、安易に医薬品を使用するような場合には、特に副作用につながる危険性が高い。

 このほか、人体に直接使用されない医薬品についても、使用する人の誤解や認識不足によって使い方や判断を誤り、副作用につながることがある。

 また、使用量は指示どおりであっても、便秘や不眠、頭痛など不快な症状が続くために、長期にわたり一般用医薬品をほぼ毎日連用(常習)する事例も見られる。

 便秘薬や総合感冒薬、解熱鎮痛薬などはその時の不快な症状を抑えるための医薬品であり、長期連用すれば、その症状を抑えていることで重篤な疾患の発見が遅れたり、肝臓や腎臓などの医薬品を代謝する器官を傷めたりする可能性もある。

 このほか、長期連用により精神的な依存がおこり、使用量が増え、購入するための経済的な負担も大きくなる例も見られる。

 このような誤解や認識不足による不適正な使用や、それに起因する副作用の発生の防止を図るには、医薬品の販売等に従事する専門家が、購入者等に対して、正しい情報を適切に伝えていくことが重要となる。

 購入者等が医薬品を使用する前に添付文書や製品表示を必ず読むなどの適切な行動がとられ、その適正な使用が図られるよう、購入者等の理解力や医薬品を使用する状況等に即して説明がなされるべきである。




ひとくちコメント

 全体的に、ざっくり読んでおけばいいです。そのとおりとしか言いようのない内容です。

 一読すれば、大丈夫かと思います。

 当該記述で最も出るのは、太文字部分の「子供だから大人用のものを半分にして飲ませればよい」のところです。

 「富山県 R4 第8問」や「福岡県 R1 第12問」といった出題例があります。

 具体的な成分で言うと、「アスピリン」などは、「15歳未満の小児に対してはいかなる場合も使用しないこととなっている」ので、たとえ、大人の薬を半分にしても、子供には不適切な摂取となります。

 以上で、このページは、終了です。ご苦労様でした。

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