27問‐大阪府 H30年度(2018年度)過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、小児の疳についての出題です。生薬や漢方処方製剤の選択肢もあるので、完答は厳しいはずです。できなければ、できないで仕方のない問題です。

27問‐小児の疳

 

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難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「難」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

解説:1

 選択肢1の「配合される生薬成分は、いずれも古くから伝統的に用いられており、作用が穏やかで小さな子供に使っても副作用が無い。」ですが、誤った記述です。

 確かに、「小児の疳」の薬には、ゴオウやジャコウ、レイヨウカクといった生薬が配合されています。

 とはいえ、副作用が無いわけではありません。

 生薬であれ、漢方処方製剤であれ、「副作用がない」と考えるのは誤った認識です。

 また、「自然のものだから安全」や「生薬だから安心」などと考えるのも、不適当です。生水は危険ですし、生薬も用法・要領を無視すれば、副作用が生じます。

 選択肢のように、疳の薬とはいえ、「小さな子供に使っても副作用がない」というわけでは、決してありません。

 こんな次第で、選択肢1は、「誤」と相なります。

解説:2

 選択肢2の「ジンコウは、鎮静、健胃、強壮などの作用を期待して用いられる。」ですが、正しい記述です。

 小児の疳の薬の生薬は、主に、鎮静・健胃・強壮を目的として、配合されます。

 疳を抑えるための「鎮静」作用、消化不良を改善する「健胃」、んで、虚弱体質をよくする「競争」といった塩梅です。

 こんな次第で、選択肢2は、「正」と相なります。

 なお、ジンコウについては、「ジンコウ」を参考にしてみてください。

解説:3

 選択肢3の「用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合にあっても、生後3ヶ月未満の乳児には使用しないこととなっている。」ですが、正しい記述です。

 選択肢のいうように、小児の疳の薬には、適用年齢の下限が設けられていません。

 とはいえ、「生後3ヶ月未満の乳児」には、使用しないことになっています。

 数字は実によく狙われるのでガチ暗記してください。

 「正誤5ヶ月未満」などと、ひっかけで出ています。

 よって、選択肢の「3」は、「正」と相なります。

解説:4

 選択肢4の「主な漢方処方製剤としては、桂枝加竜骨牡蛎湯、抑肝散、小建中湯がある。」ですが、正しい記述です。

 漢方処方製剤の問題なので、解けないかもです。

 時間に余裕があれば、押えておきましょう。無理そうなら、パスです。

 よって、選択肢の「4」は、「正」と相なります。

 まあ、「小児の疳」の漢方処方製剤は、柴胡加竜骨牡蛎湯、桂枝加竜骨牡蛎湯、抑肝散、抑肝散加陳皮半夏、小建中湯しかありません。

 小建中湯以外は、性質が似たり寄ったりなので、憶えておいて損はありません。

 参考:ブログ記事‐登録販売者:漢方処方製剤

解説:5

 選択肢5の「症状の原因となる体質の改善を主眼としているものが多く、比較的長期間(1ヶ月位)継続して服用されることがある。」ですが、正しい記述です。

 「比較的長期間(1ヶ月位)」と、数字が出ています。押さえておくべき論点です。

 テキストで確認しておきましょう。

 よって、選択肢の「5」は、「正」と相なります。

答え

 「1」は「誤」です。

 「2」は「正」です。

 「3」は「正」です。

 「4」は「正」です。

 「5」は「正」です。

 本問は、「誤ったものはどれ?」の問題です。よって、「1」と相なります。

 正解:1

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医薬品

 21問:かぜの一般問題・・・「ふつう」。

 22問:かぜ薬・・・「ふつう」。

 23問:解熱鎮痛成分・・・「ふつう」。

 24問:麻薬性鎮咳成分・・・「ふつう」。

 25問:眠気を促す薬・・・「ふつう」。

 26問:カフェイン・・・「ふつう」。

 27問:小児の疳・・・「難」。

 28問:咳の一般問題・・・「ふつう」。

 29問:鎮咳去痰薬・・・「やや難」。

 30問:咽喉薬・含嗽薬・・・「ふつう」。

 31問:胃腸薬・・・「やや難」。

 32問:胃液分泌抑制作用・・・「ふつう」。

 33問:腸に作用する薬・・・「ふつう」。

 34問:腸の薬・・・「ふつう」。取れる。

 35問:胃腸鎮痛鎮痙薬・・・「ふつう」。

 36問:浣腸薬・・・「ふつう」。

 37問:生薬・・・「ふつう」。取れる問題。

 38問:高コレステロール薬・・・「ふつう」。基礎・基本レベル。

 39問:貧血薬・・・「ふつう」。

 40問:ユビデカレノン・・・「ふつう」。

 41問:外用痔疾用薬・・・「ふつう」。

 42問:泌尿器用薬・・・「ふつう」。

 43問:婦人薬・・・「ふつう」。

 44問:婦人薬の漢方処方製剤・・・「難」。

 45問:内服アレルギー用薬・・・「ふつう」。

 46問:鼻炎用点鼻薬・・・「ふつう」。

 47問:点眼薬・・・「ふつう」。

 48問:点眼薬の一般問題・・・「ふつう」。取れる。

 49問:皮膚に用いる薬・・・「ふつう」。

 50問:歯槽膿漏薬・・・「ふつう」。

 51問:口内炎用薬・・・「ふつう」。

 52問:禁煙補助剤・・・「ふつう」。

 53問:ビタミン成分・・・「ふつう」。

 54問:漢方処方製剤・・・「難」。

 55問:生薬・・・「難」。

 56問:消毒薬・・・「ふつう」。

 57問:殺虫剤・・・「ふつう」。

 58問:一般用検査薬・・・「ふつう」。

 59問:尿糖・尿タンパク検査薬・・・「ふつう」。

 60問:妊娠検査薬・・・「ふつう」。

H30 大阪府 科目別

 弱点克服等には、以下のリンクで、科目別に演習してください。

 ・H30 大阪 ガイダンス

 ・医薬品に共通する特性と基本的な知識(第1~第20問)

 ・主な医薬品とその作用(第21~第60問)

 ・人体の働きと医薬品(第61~第80問)

 ・薬事に関する法規と制度(第81~第100問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(第101問~第120問)

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。

 そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。

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