登録販売者の試験科目「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」の第4章「心臓などの器官や血液に作用する薬」の「高コレステロール改善薬」の「総論・前文」を述べたページ。手引きの該当記述を挙げるほか、優先順位やポイントなどをコメント方式で説述する。独学者向けの内容。
復習用に、手引きの「総論・前文」部分を抜粋すると…、
「Ⅳ 心臓などの器官や血液に作用する薬」
「2 高コレステロール改善薬」
「1)血中コレステロールと高コレステロール改善成分の働き」
「コレステロールは細胞の構成成分で、胆汁酸や副腎皮質ホルモン等の生理活性物質の産生に重要な物質でもある等、生体に不可欠な物質である。」
「コレステロールの産生及び代謝は、主として肝臓で行われる。」
「コレステロールは水に溶けにくい物質であるため、血液中では血漿タンパク質と結合したリポタンパク質となって存在する。」
「リポタンパク質は比重によっていくつかの種類に分類されるが、そのうち低密度リポタンパク質(LDL)は、コレステロールを肝臓から末梢組織へと運ぶリポタンパク質である。」
「一方、高密度リポタンパク質(HDL)は、末梢組織のコレステロールを取り込んで肝臓へと運ぶリポタンパク質である(※1)。」
「このように、2種類のリポタンパク質によって、肝臓と末梢組織の間をコレステロールが行き来しているが、血液中のLDLが多く、HDLが少ないと、コレステロールの運搬が末梢組織側に偏ってその蓄積を招き、心臓病や肥満、動脈硬化症等の生活習慣病につながる危険性が高くなる。」
「血漿中のリポタンパク質のバランスの乱れは、生活習慣病を生じる以前の段階では自覚症状を伴うものでないため、自分で気付いて医療機関の受診がなされるよりもむしろ、偶然又は生活習慣病を生じて指摘されることが多い。」
「医療機関で測定する検査値として、LDLが140mg/dL 以上、HDLが40mg/dL 未満、中性脂肪が150mg/dL 以上のいずれかである状態を、脂質異常症という。」
「高コレステロール改善薬は、血中コレステロール異常の改善、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害(手足の冷え、痺れ)の緩和等を目的として使用される医薬品である。」
「末梢組織へのコレステロールの吸収を抑えたり、肝臓におけるコレステロールの代謝を促す等により、血中コレステロール異常の改善を促すとされる成分(高コレステロール改善成分)を主体として配合される。」
「リポタンパク質」のところに「注記」があります。挙げると…、
「このため、LDLコレステロールを「悪玉コレステロール」、HDLコレステロールを「善玉コレステロール」と呼ぶことがある。」
…となっています。
よく耳目にする語句です。
LDLが悪玉で、HDLが善玉です。チェックしておきましょう。
「高コレステロール改善薬」の総論・前文部分ですが、語句・キーワード・数字ともに、よく出るところです。
兎に角、全記述を正確に押さえる必要があります。
典型的な出題が「宮崎県 R5 第77問」です。まんべんなく出てますね。
「低密度リポタンパク質」は、「LDL」です。
コレステロールを肝臓から末梢組織へと運ぶリポタンパク質です。
「高密度リポタンパク質」は、「HDL」です。
末梢組織のコレステロールを取り込んで肝臓へと運ぶリポタンパク質です。
これらの語句・説明が、よくよく「入れ替え」られるので注意してください。
次に、「脂質異常症」の数字がよく出ます。
「医療機関で測定する検査値として、LDLが140mg/dL 以上、HDLが40mg/dL 未満、中性脂肪が150mg/dL 以上のいずれかである状態を、脂質異常症という。」
…のところです。
・LDLが140mg/dL 以上
・HDLが40mg/dL 未満
・中性脂肪が150mg/dL 以上
…上記の数字と、そして、未満・以上のところが変えられるので、正確に押えておきましょう。
これ以外の記述も、ドンドコ出題されています。
出題例としては、「高知県 R2 第36問」の過去問を参考にしてください。
総論・前文部分は、あまり出ない薬もありますが、当該高コレステロール改善薬は、ガチで出るところです。
何度も何回も読んで、語句や数字の暗記に努めてください。
「総論・前文」は、以上で終わります。
・相互作用
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