危険物取扱者 乙種4類(乙4)の「性消(危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法)」のうち、「特殊引火物」の「二硫化炭素」の一問一答。
最もよく出る「二硫化炭素」の基本問題です。
「解説」は、下の方にあります。
間違えた人は、復習用に「お気に入り」などに入れて、空き時間に再チェックです。
問1の『水、エタノール、ジエチルエーテルに溶ける。』ですが、「×」です。
「二硫化炭素」は、水に溶けません。
固有事項である「水中保存」を、思い出してください。
「二硫化炭素」は、水に溶けないからこそ、「水中保存」をするわけです。
逆を言えば、水に溶けるのなら、「水中保存」できなくなってしまいますね。
後半の「エタノール、ジエチルエーテルに溶ける」は、正しい記述です。
特殊引火物は、すべて、アルコールに溶けます。
んで、特殊引火物は、ほぼ水に溶けるのですが、当該「二硫化炭素」だけは、水に溶けません。
併せて、憶えておくとよいでしょう。
問2の『二硫化炭素から発生する蒸気は、有毒である。また、燃焼すると有毒な二酸化硫黄(SO2が生じる。』ですが、「○」です。
その通りです。
蒸気は有毒、燃焼しても有毒と、「危険」そのものです。
先に見た論点の「水中保存」ですが、蒸気が有毒だから、そうするのであります。
さて、「二酸化硫黄(SO2」の憶え方ですが、「二硫化炭素(CS2)」には、硫黄(S)が含まれているので、ここに関連付けて憶えるといいでしょう。
問3の『水より重い。』ですが、「○」です。
先に見た「水中保存」を思い出しましょう。
水より重いから、水中に入れるのです。
水より軽いと、二硫化炭素が浮いてしまい、有毒な蒸気が出まくってしまいます。
ところで、二硫化炭素の比重は、「1.3」ですが、この数字は、覚える必要はありません。
問4の『二硫化炭素の引火点は、90℃で、乙4危険物で最も低い。』ですが、「×」です。
「ひっかけ」問題です。
間違っているのは、「引火点」のところです。
正しくは、「発火点」です。
「二硫化炭素」の「発火点」は、「90℃」です。
当該発火点:90℃は、乙4危険物の中で最も低いため、殊更に試験に出ます。
「二硫化炭素・・・発火点・・・90℃」は、ガチで憶えてください。
ところで、数字も狙われています。
「二硫化炭素の発火点は、100℃である」などと問われても、答えられるようになっておきましょう。
問5の『二硫化炭素は、蒸気の発生を防ぐため、水中保存する。』ですが、「○」です。
「二硫化炭素」は、水に溶けないし、水より重いし、発生する蒸気が有毒のため、「水中保存」します。
本当によく出る固有論点なので、ガチで押えてください。
問6の『二硫化炭素の燃焼範囲は、ガソリンより広い。』ですが、「○」です。
難易度が高めの問題です。
二硫化炭素の燃焼範囲(vol%)は、憶える必要はありませんが、「1.3~50.0」です。
対して、ガソリンの燃焼範囲は、「1.4~7.6」です。(ガソリンの燃焼範囲は憶えてください。)
「特殊引火物は、燃焼範囲が広い」という点から、判断するのがよいでしょう。
以上、「二硫化炭素」の一問一答でした。
ほとんど基礎・基本レベルです。
全問正解できなかった人は、「ざっくりノート:二硫化炭素」も、参考にして、ガッチリ押えてしまってください。
なお、「二硫化炭素」の化学式は、「CS2」です。
問題文にて「二硫化炭素」と述べられず、「CS2」と表記されることもあるので、当該「CS2」だけは、憶えておきましょう。
ところで、「二硫化炭素」は、「劇物」でもあります。
「毒物劇物取扱者」を取る人は、シッカリ憶えてしまいましょう。
参考:毒物劇物取扱者の独学