本問は、会計・仕訳の問題で、例年通りの出題です。仕訳の知識がないと、本問はまず解けません。後段の「仕訳がまったくわからない人に」で述べているように、「無理なら無理」で、捨て問にします。
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本問の難易度は、「ふつう」です。
本問も、「平成30年3月分の仕訳」を問う問題です。
「3月」の取引だけを、資料から読み取ってください。
資料を読むと、「外装補修工事・・・250,000円」で、「工事完了、引渡予定日・・・平成30年3月15日」となっています。
資料の説明書きから、外装補修工事は、「3月」の時点で終了し、引渡しも受けています。
しかし、「支払条件・・・引渡日の1か月後に指定口座に振込」とあります。
んなもんで、代金は、「3月」においては、まだ、支払われていないことになります。
これらを「仕訳」にするわけです。
勘定科目は、個々の選択肢から、判断します。
「外装補修工事・・・250,000円」ですが、引渡し済みなので、選択肢から、「修繕費」を使うことがわかります。
んで、この代金は、未払いですから、「未払金」で処理します。
「費用の認識」と「負債の増加」ですから…、
借方:修繕費 250,000
貸方:未払金 250,000
…と相なります。
資料を読むと、「防犯カメラ設置・・・3,500,000円」で、「設置完了、引渡予定日・・・平成30年3月5日」となっています。
資料の説明書きから、外装補修工事は、「3月」の時点で終了し、引渡しも受けています。
しかし、「支払条件」には、「着手時、手付金500,000円 残金は引渡日の10日後に指定口座に振込」とあります。
「着手時」とは、「平成30年2月25日」です。
このときに、手付金500,000円を支払っていますが、いうなれば、「2月」の時点で…、
借方:前払金 500,000
貸方:現金 500,000
…という仕訳が切られていた、ってな寸法です。
次に、「残金は引渡日の10日後に指定口座に振込」とあります。
引渡予定日は、「平成30年3月5日」でした。んなもんで、「3月」に、支払いの仕訳が切られています。
代金の残額は、「3,500,000-500,000」の「3,000,000」です。
以上を「仕訳」にするわけです。
まず、「防犯カメラ設置・・・3,500,000円」は、引渡しを受けており、んで、選択肢から、「什器備品」で処理することがわかります。
「資産の計上」ですから…、
借方:什器備品 3,500,000
…となります。
先に見たように、「2月」の時点で、「借方」に、「前払金 500,000」が計上されています。
「3月」の支払い時に、これを、取り崩すことになります。
貸方:前払金 500,000
…となります。
残りの「3,000,000」は、普通預金から支払われているので、「資産の減少」で…、
貸方:普通預金 3,000,000
…となります。
先の仕訳群をまとめると、「借方」は…、
借方:修繕費 250,000
借方:什器備品 3,500,000
…となります。
「貸方」は…、
貸方:未払金 250,000
貸方:前払金 500,000
貸方:普通預金 3,000,000
…となります。
選択肢からこれを探せば…、
正解:1
…となります。
正直言うと、管理業務主任者のテキストでは、仕訳は理解できません。
管理業務主任者のテキストは、圧倒的に記述量が少ないです。また、練習問題がまったく足りないため、実力が付きません。わたしでも、“これだけ”なら、厳しかったはずです。
本試験までに時間のある人は、たとえば、4月~9月にある人なら、いっそのこと、簿記3級の勉強をしてください。テキストで悪戦苦闘するより、絶対的に効率的です。
簿記3級の勉強については「簿記3級の独学」を、テキスト・問題集は「スッキリわかる 日商簿記3級」を使えばいいでしょう。
簿記3級の一通りの勉強が済めば、管理業務主任者の仕訳問題は、100%取れるようになります。
簿記3級レベルなら、2~3週間もあれば、習得できます。勝手の悪い管理業務主任者のテキストで勉強するより、わずかなコストと多少の時間を割いて簿記3級の勉強するほうが賢明です。
次に、本試験まで時間のない人です。
テキストを3回読んで、そして、過去問を3回解いて、まったく要領がつかめないなら、捨てます。
繰り返しますが、管理業務主任者のテキストで、仕訳を理解せよという方が無理です。
過去問の解き方だけ押えて、後は、ざっくり捨ててしまい、他の問題で失点をカバーできるようになる方が合格に近づくでしょう。
仕訳問題は、「無理なら無理」で、割り切って対処してください。
1問:民法‐委任契約・・・「ふつう」。
2問:民法‐手付金・・・「ふつう」。
3問:民法‐債務不履行・・・「ふつう」。
4問:民法‐代理・・・「ふつう」。
5問:民法‐賃貸借契約・・・「ふつう」。
6問:民法‐不法行為・・・「ふつう」。
7問:標管委託契約書‐総合問題・・・「ふつう」。
8問:標管委託契約書‐修繕等・・・「ふつう」。
9問:標管委託契約書‐開示等・・・「ふつう」。
10問:滞納等・・・「ふつう」。
11問:滞納の法的手続・・・「ふつう」。
12問:標準管理規約‐理事長・・・「ふつう」。
13問:標準管理規約‐管理費等・・・「ふつう」。
14問:会計・仕訳1・・・「ふつう」。
15問:会計・仕訳2・・・「ふつう」。
16問:税務:消費税・・・「難」。
17問:建築基準法‐日影規制・・・「難」。
18問:建築基準法‐補強コンクリートブロック造の塀・・・「難」。
19問:鉄筋コンクリ・・・「ふつう」。
20問:給排水衛生設備・・・「ふつう」。
21問:給水装置・・・「難」。
22問:住宅用分電盤・・・「難」。
23問:消防設備・・・「難」。
24問:住生活基本計画・・・「難」。
25問:バリアフリー法・・・「やや難」。
26問:劣化現象・・・「ふつう」。
27問:耐震改修・・・「ふつう」。
28問:アスファルト防水・・・「難」。
29問:共用部分の工事・・・「ふつう」。
30問:標準管理規約‐共同相続・・・「ふつう」。
31問:標準管理規約‐理事会・・・「ふつう」。
32問:標準管理規約‐専用使用権・駐車場・・・「ふつう」。
33問:標準管理規約‐比較問題・・・「ふつう」。
34問:区分所有法‐特定承継人・・・「ふつう」。
35問:専有部分の貸与を禁止・・・「難」。
36問:区分所有法‐復旧・・・「ふつう」。
37問:標準管理規約‐外部専門家・・・「難」。
38問:標準管理規約‐専有部分の範囲・・・「ふつう」。
39問:判例:管理費等の債権・・・「ふつう」。
40問:瑕疵担保責任・・・「ふつう」。
41問:消費者契約法・・・「ふつう」。
42問:借地借家法等・・・「ふつう」。
43問:個人情報保護法・・・「ふつう」。
44問:不動産登記法・・・「ふつう」。
45問:宅建業法・・・「ふつう」。
46問:適正化法‐管理業務主任者・・・「ふつう」。
47問:適正化法‐用語定義・・・「ふつう」。
48問:適正化法‐重要事項の説明等・・・「ふつう」。
49問:適正化法‐財産の分別管理・・・「ふつう」。
50問:適正化法‐管理事務の報告・・・「ふつう」。
使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、
テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、
過去問には、「管理業務主任者 項目別過去7年問題集」を使えば、支障ありません。
予想問題集・模試問題集も、必要な状況です。「教材レビュー:管理業務主任者 予想問題集」を、参考にしてください。
民法が苦手で苦手で仕方のない人は、読書で凌ぎます。
お勧めの入門本は、「弁護士が教える分かりやすい「民法」の授業」と「民法はおもしろい」です。
苦手な人の多い「会計・仕訳問題」ですが、テキストの数ページで理解は不可能です。
時間があるなら、いっそのこと、簿記3級で勉強します。100%取れるようになります。簿記3級は、2週間あればマスターできます。
独学向けの教材は、テキストと問題集が一緒になった「スッキリわかる 日商簿記3級」で勉強すれば、まず間違いなく「1点」取れるようになります。
また、公式の過去問は、PDFで配布されています。過去問演習は、「タブレット」が便利です。もってない人は、受験を機に、アマゾンの「Fire HD」を推奨します。最優秀のコスパです。
管理業務主任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。
興味のある方は、「管理業務主任者:ブログ記事」をばご参考ください。
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