41問‐管理業務主任者 H30過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、消費者契約法についての問題です。取引の形態が「事業者間」かそうでないかを問う問題です。テキストを精読して、基礎的な論点を押えておけば、解けます。注意深く問題文を読んで、解答して下さい。

41問‐消費者契約法

 

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 本問の難易度は、「普通」です。

 基礎レベルの問題なので、1点としたいところです。

 なお、解答はこちら(数字のみ)です。

解説

 消費者契約法は、「個人消費者と事業者間の消費者契約」に適用されます。

 これに当てはまるかどうかで、選択肢を検討します。

解説:1

 選択肢1の「宅地建物取引業者ではないA株式会社が、宅地建物取引業者であるB株式会社に対し、社宅用としてマンションの住戸を売却する契約には、消費者契約法が適用されない。」ですが、正しい記述です。

 「法人」は、事業者です。

 当該取引は、「事業者と事業者」です。

 また、「社宅」とあるので事業上の行為であり、「消費者契約」でもありません。

 よって、「消費者契約法が適用されない」で正しいです。

解説:2

 選択肢2の「複合用途の賃貸用共同住宅を経営する個人Cが、個人経営者であるDに、当該共同住宅の1階の店舗部分をDの事業のために賃貸する契約には、消費者契約法が適用される。」ですが、誤った記述です。

 Cは、個人であっても、不動産業を営む「事業者」となります。

 Dは、事業のため、店舗を借りようとしているので、「事業者」となります。

 本問では、事業者間取引なので、消費者契約法が適用されません。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

解説:3

 宅地建物取引業者である個人Eが、賃貸用共同住宅を経営する個人Fから、自らの居住用として当該共同住宅の1室を賃借する契約には、消費者契約法が適用される。」ですが、正しい記述です。

 Eは、宅地建物取引業者ですが、自宅を借りようとしているので、事業性はなく、「消費者」となります。

 Fは、賃貸用共同住宅を経営しているわけですから、「事業者」です。

 当該取引は、「消費者と事業者」です。

 よって、「消費者契約法が適用される」で正しいです。

解説:4

 選択肢の「賃貸用共同住宅を経営する個人Gが、宅地建物取引業者であるH株式会社に対し、当該共同住宅の媒介を依頼する契約には、消費者契約法が適用されない。」ですが、正しい記述です。

 本問での取引は、「共同住宅の媒介を依頼する契約」なわけです。

 Gは、賃貸用共同住宅を経営しているのですから、事業性があり、個人でも「事業者」となります。

 Hは、宅地建物取引業者であり、「法人」ですから、「事業者」となります。

 当該取引は、「事業者と事業者」です。

 よって、「消費者契約法が適用されない」で正しいです。

答え

 本問は、「誤っているはどれか?」ですので…、

 「1」は「正」です。

 「2」は「誤」です。

 「3」は「正」です。

 「4」は「正」です。

 正解:2

 …と相なります。

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H30過去問一覧

 1問:民法‐委任契約・・・「ふつう」。

 2問:民法‐手付金・・・「ふつう」。

 3問:民法‐債務不履行・・・「ふつう」。

 4問:民法‐代理・・・「ふつう」。

 5問:民法‐賃貸借契約・・・「ふつう」。

 6問:民法‐不法行為・・・「ふつう」。

 7問:標管委託契約書‐総合問題・・・「ふつう」。

 8問:標管委託契約書‐修繕等・・・「ふつう」。

 9問:標管委託契約書‐開示等・・・「ふつう」。

 10問:滞納等・・・「ふつう」。

 11問:滞納の法的手続・・・「ふつう」。

 12問:標準管理規約‐理事長・・・「ふつう」。

 13問:標準管理規約‐管理費等・・・「ふつう」。

 14問:会計・仕訳1・・・「ふつう」。

 15問:会計・仕訳2・・・「ふつう」。

 16問:税務:消費税・・・「難」。

 17問:建築基準法‐日影規制・・・「難」。

 18問:建築基準法‐補強コンクリートブロック造の塀・・・「難」。

 19問:鉄筋コンクリ・・・「ふつう」。

 20問:給排水衛生設備・・・「ふつう」。

 21問:給水装置・・・「難」。

 22問:住宅用分電盤・・・「難」。

 23問:消防設備・・・「難」。

 24問:住生活基本計画・・・「難」。

 25問:バリアフリー法・・・「やや難」。

 26問:劣化現象・・・「ふつう」。

 27問:耐震改修・・・「ふつう」。

 28問:アスファルト防水・・・「難」。

 29問:共用部分の工事・・・「ふつう」。

 30問:標準管理規約‐共同相続・・・「ふつう」。

 31問:標準管理規約‐理事会・・・「ふつう」。

 32問:標準管理規約‐専用使用権・駐車場・・・「ふつう」。

 33問:標準管理規約‐比較問題・・・「ふつう」。

 34問:区分所有法‐特定承継人・・・「ふつう」。

 35問:専有部分の貸与を禁止・・・「難」。

 36問:区分所有法‐復旧・・・「ふつう」。

 37問:標準管理規約‐外部専門家・・・「難」。

 38問:標準管理規約‐専有部分の範囲・・・「ふつう」。

 39問:判例:管理費等の債権・・・「ふつう」。

 40問:瑕疵担保責任・・・「ふつう」。

 41問:消費者契約法・・・「ふつう」。

 42問:借地借家法等・・・「ふつう」。

 43問:個人情報保護法・・・「ふつう」。

 44問:不動産登記法・・・「ふつう」。

 45問:宅建業法・・・「ふつう」。

 46問:適正化法‐管理業務主任者・・・「ふつう」。

 47問:適正化法‐用語定義・・・「ふつう」。

 48問:適正化法‐重要事項の説明等・・・「ふつう」。

 49問:適正化法‐財産の分別管理・・・「ふつう」。

 50問:適正化法‐管理事務の報告・・・「ふつう」。

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

 テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、

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管理業務主任者のこまごましたもの

 管理業務主任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「管理業務主任者:ブログ記事」をばご参考ください。

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