本問は、標管委託契約書の総合問題です。共用部分と一体管理、個人情報、暴力団、助言などの選択肢で構成されています。特に注目すべきは、「暴力団」関係の規定です。標管委託契約書の改定事項なので、今度も出る可能性があります。まあ、解ける問題です。貴重な1点を確保です。
(クリックして拡大。)
本問の難易度は、「ふつう」です。
改定事項が含まれていますが、テキストをきっちり読み込んでおけば大丈夫なはずです。
アの「基本的にマンション管理業者(マンション管理適正化法第2条第8号に規定する者をいう。以下同じ。)の管理対象部分は敷地及び共用部分等であるが、専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった配管や配線は共用部分と一体で管理を行う必要があるため、管理組合が管理を行うとされている場合において、管理組合から依頼があるときに管理委託契約に含めることも可能である。」ですが、正しい記述です。
そのとおりの記述です。テキストで確認しておきましょう。
よって、選択肢は、「正」となります。
イの「マンション管理業者は、管理組合の組合員等に関する個人情報について、その適正な取扱いを確保しなければならない。」ですが、正しい記述です。
これまた、そのとおりの記述です。テキストで確認しておきましょう。
逆を言えば、「マンション管理業者」は、「個人情報取扱事業者」であるから、試験に「個人情報保護法」が出題されている、ってな寸法です。
よって、選択肢は、「正」となります。
ウの「マンション管理業者は、管理組合に対し、自らが、暴力団、暴力団関係企業、総会屋若しくはこれらに準ずる者又はその構成員ではないことを確約するが、管理委託契約の有効期間内に、当該確約に反する申告をしたことが判明した場合、管理組合が当該契約を解除するには、マンション管理業者に対して相当の期間を定めて催告しなければならない。」ですが、誤った記述です。
この場合、相当の期間を定めて催告する必要はありません。
本人(マンション管理業者)が嘘をついているのですから、保護する必要はありません。
暴力団関係についての取り決め(規約等)は、改正事項です。
本年度では、「第35問:区分所有法‐専有部分の貸与を禁止」でも、出題されています。
今後も出る可能性が高い論点なので、テキストの該当箇所は、精読しておきましょう。
よって、選択肢は、「誤」となります。
エの「マンション管理業者は、管理組合が、管理委託契約にかかるマンションの維持又は修繕(大規模修繕を除く修繕又は保守点検等。)を外注により、当該マンション管理業者以外の業者に行わせる場合、見積書の受理を行うが、当該見積書の内容に対する助言は含まれない。」ですが、正しい記述です。
修繕維持を、他業者への外注によって行う場合、管理業者は…、
見積書の受注
発注補助
実施の確認
…がその業務となっています。
「見積書」がらみは、「受注」までが業務であり、見積書の内容に対する助言は含まれていません。
まあ、修繕維持は、専門技術的なことですから、部外者が口を出せるものではありません。下手に口出しすれば、トラブルの原因となります。
よって、選択肢は、「正」となります。
「ア」は「適切」です。
「イ」は「適切」です。
「ウ」は「不適切」です。
「エ」は「適切」です。
本問は、「正しいものはいくつあるか?」ですので…、
正解:3
…と相なります。
1問:民法‐委任契約・・・「ふつう」。
2問:民法‐手付金・・・「ふつう」。
3問:民法‐債務不履行・・・「ふつう」。
4問:民法‐代理・・・「ふつう」。
5問:民法‐賃貸借契約・・・「ふつう」。
6問:民法‐不法行為・・・「ふつう」。
7問:標管委託契約書‐総合問題・・・「ふつう」。
8問:標管委託契約書‐修繕等・・・「ふつう」。
9問:標管委託契約書‐開示等・・・「ふつう」。
10問:滞納等・・・「ふつう」。
11問:滞納の法的手続・・・「ふつう」。
12問:標準管理規約‐理事長・・・「ふつう」。
13問:標準管理規約‐管理費等・・・「ふつう」。
14問:会計・仕訳1・・・「ふつう」。
15問:会計・仕訳2・・・「ふつう」。
16問:税務:消費税・・・「難」。
17問:建築基準法‐日影規制・・・「難」。
18問:建築基準法‐補強コンクリートブロック造の塀・・・「難」。
19問:鉄筋コンクリ・・・「ふつう」。
20問:給排水衛生設備・・・「ふつう」。
21問:給水装置・・・「難」。
22問:住宅用分電盤・・・「難」。
23問:消防設備・・・「難」。
24問:住生活基本計画・・・「難」。
25問:バリアフリー法・・・「やや難」。
26問:劣化現象・・・「ふつう」。
27問:耐震改修・・・「ふつう」。
28問:アスファルト防水・・・「難」。
29問:共用部分の工事・・・「ふつう」。
30問:標準管理規約‐共同相続・・・「ふつう」。
31問:標準管理規約‐理事会・・・「ふつう」。
32問:標準管理規約‐専用使用権・駐車場・・・「ふつう」。
33問:標準管理規約‐比較問題・・・「ふつう」。
34問:区分所有法‐特定承継人・・・「ふつう」。
35問:専有部分の貸与を禁止・・・「難」。
36問:区分所有法‐復旧・・・「ふつう」。
37問:標準管理規約‐外部専門家・・・「難」。
38問:標準管理規約‐専有部分の範囲・・・「ふつう」。
39問:判例:管理費等の債権・・・「ふつう」。
40問:瑕疵担保責任・・・「ふつう」。
41問:消費者契約法・・・「ふつう」。
42問:借地借家法等・・・「ふつう」。
43問:個人情報保護法・・・「ふつう」。
44問:不動産登記法・・・「ふつう」。
45問:宅建業法・・・「ふつう」。
46問:適正化法‐管理業務主任者・・・「ふつう」。
47問:適正化法‐用語定義・・・「ふつう」。
48問:適正化法‐重要事項の説明等・・・「ふつう」。
49問:適正化法‐財産の分別管理・・・「ふつう」。
50問:適正化法‐管理事務の報告・・・「ふつう」。
使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、
テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、
過去問には、「管理業務主任者 項目別過去7年問題集」を使えば、支障ありません。
予想問題集・模試問題集も、必要な状況です。「教材レビュー:管理業務主任者 予想問題集」を、参考にしてください。
民法が苦手で苦手で仕方のない人は、読書で凌ぎます。
お勧めの入門本は、「弁護士が教える分かりやすい「民法」の授業」と「民法はおもしろい」です。
苦手な人の多い「会計・仕訳問題」ですが、テキストの数ページで理解は不可能です。
時間があるなら、いっそのこと、簿記3級で勉強します。100%取れるようになります。簿記3級は、2週間あればマスターできます。
独学向けの教材は、テキストと問題集が一緒になった「スッキリわかる 日商簿記3級」で勉強すれば、まず間違いなく「1点」取れるようになります。
また、公式の過去問は、PDFで配布されています。過去問演習は、「タブレット」が便利です。もってない人は、受験を機に、アマゾンの「Fire HD」を推奨します。最優秀のコスパです。
管理業務主任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。
興味のある方は、「管理業務主任者:ブログ記事」をばご参考ください。
★みんなとシェアする